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勉強会「嫌がらせ訴訟に屈しない取材・執筆・編集とは」――コイツだけは触るのはやめておこう、と思わせよう(寺澤有)

情報提供
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講師役の寺澤有氏。出版事業者インシデンツ代表。1月下旬に最新刊『粉飾のヒーロー 堀江貴文』を発売する。
 1月8日、過去に「平沢勝栄事件」「武富士事件」「福田君事件」と3度の仮処分申請を受け勝っているジャーナリストの寺澤有氏を講師に迎え、取材に一切応じず記事にしたら即提訴して口止めを図るといった、裁判制度を悪用した「嫌がらせ訴訟」に屈しない取材・執筆・編集の手法について、常連執筆陣で勉強会を開催した。寺澤氏によれば、①仮処分の初期段階は裁判官1人による短期間の判断となるため第一印象と担当裁判官個人の思想信条に大きく左右される、②裁判官の旧態依然とした体質と偏見で紙メディアに比べネットは記事の公共性が認められにくい、③寺澤氏がそうしてきたように、当初より仮処分申請を受ける前提で裏付けある記事を書き、裁判中も次々と書き続けることで『こいつだけは触るのはやめておこう』と思わせることが重要、という。ジャーナリストの必修事項ともいえる貴重な講義のポイントをまとめた。
Digest
  • 田中眞紀子の長女離婚はいったん差し止め→高裁で逆転
  • 「裁判官はネットメディアを軽視」
  • 「あなたのファンだ」と泣きついた平沢勝栄
  • 連載1回につき5000万、合計2億円の賠償請求をしてきた武富士
  • 「裁判を念頭に置いた取材・執筆」とは?

人気番組『行列のできる法律相談所』のレギュラー出演者である大渕愛子弁護士が、弁護士法違反等で懲戒請求を受け、その告発者が大渕氏に名誉棄損で被害届を出された結果、自宅に警官4人が押しかけPC2台などを押収するに至った、不可解な事件。

この事実を報じた記事が、東京地裁の鈴木雄輔裁判官による“やっつけ仕事”で仮に削除せよとの仮処分命令が出た(現在、不服申し立て中)。そこで、こうした裁判を利用した報道記事の抹殺と対処法について、より理解を深めるべく、勉強会を開催した。

講師のジャーナリスト・寺澤有氏は、自らが代表を務める出版会社の刊行した本(『福田君を殺して何になる』)に対して、出版禁止の仮処分申し立てを出され、09年11月に広島地裁に却下させたことがある。その他、平沢事件、武富士事件でも、同様に仮処分を却下させ、本訴でも勝利している。

今回の目的は、寺澤氏から裁判対策を念頭に置いた取材・執筆法を学ぶことだ。この日参加したメンバーには三宅氏、黒薮氏など幾多の裁判を闘ってきたベテランもいれば、筆者のような裁判未経験者もいる。そこで寺澤氏の講義は、まず「仮処分とは何か」という初歩的な解説から始まった

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都内の中華料理店にて実施。参加者は渡邉、植田、黒薮、佐藤、林、三宅、古川。

左から三宅勝久氏、渡邉正裕編集長。

林克明氏(左)と佐藤裕一氏(右)。

植田武智氏(左)と黒薮哲哉氏(右)。

「シビアな現実をそのまま語るなら、これからはお金がない人やメディアは調査報道をやってはいけません」(寺澤氏)

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