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ソニーを早期退職した社歴15年超の技術者が感じた 「この会社、社長に権限ないんじゃない?」の現場

情報提供
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転職先での給料はステイ。「現在のソニーは、思考停止状態」と分析する。
 過去12年の間に、国内で計13回と、ほぼ年中行事として早期退職支援プログラムを走らせ、人員削減を続けてきたソニー。昨年も、2014年2月に発表した構造改革の一環で、「年度内に国内1500人削減(グローバルで計5千人削減)」が打ち出され、3回に分けて募集がかけられた。ソニーが得意としてきた消費者向けのあらゆる最終製品(カメラ、ビデオ、オーディオ、ネット、通話…)がスマホのアイコンに統合され事業がシュリンクしていくなか、もはやグローバルで社員14万人という規模を抱え続けるのは、無理なのか。新卒入社以来、15年超にわたって社内を見てきて、「エレキの再生はない」と昨年度の早期退職に応募して転職したばかりの元社員に、“内側から見たソニー”の実情について聞いた。
Digest
  • 早期退職支援の内容詳細
  • 部署を移ると昇進が遅れやすい
  • やりたいことがある人が辞め、思考停止状態に
  • 「ブランド、ブランド…」大賀時代からおかしくなった
  • この会社、社長に権限ないんじゃないの?
  • 「エレキの再生」はない

早期退職支援の内容詳細

ソニーは昨年度、構造改革で1500人削減を打ち出し、早期退職を募集しました。人数を達成したかは定かではありませんが、私は、その1500人のなかの1人です。

昨年の夏前、「組織変更の話」ということで、大部屋に呼ばれ、うちの部署の人たちが集まりました。構造改革の一環で、本社間接部門の約1500人を対象に、早期退職支援によって人員削減する、という話でした。「ソニーに10年いない人は出ていってください」「VB(管理職クラス)じゃない人は出ていってください」などと言われて振り分けられ、残った人だけがVB用の説明を受けていました。

この早期退職支援プログラムの内容は、以下の通りです。

1.対象者
対象職場に在籍しており退職日現在勤続10年以上かつ満40歳以上60歳未満のグレード対象者で、ソニーグループ外への転身にあたり、会社が適用を認めた社員

2.対象職場
〇Headquarters ― 全組織
〇生産・物流・調達・品質/環境プラットフォーム
〇UX・商品戦略・クリエイティブプラットフォーム
〇Professional Services-国際協力部

3.実施時期
応募期間 2014年8月1日~2014年10月31日
退職日 2014年11月30日まで

4.適用除外
①コンペチタ企業に就職する場合
②退職することによりビジネス上支障がきたすと会社が判断する場合
③傷病など勤続不能による退職である場合
④就業規則等の諸規則に違背して退職する場合
⑤2014年6月23日までに退職願を会社に提出して受理されている場合
⑥退職に際し会社が提示する秘密保持等に関する誓約書に同意しない場合
⑦その他、前各号に順ずる程度に会社が不適当と認めた場合

5.支援内容
①退職金に加え、退職年齢に応じて以下の金額を支給する

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早期退職支援の詳細な内容を伝える労組のビラ

過去14年間のボーナス平均額の推移を伝える労組のビラ

ボーナスが減り、マックスから年収が100万円ほど下がってしまった昨今の源泉徴収票

非管理職では、ほぼ一番高い水準の給与明細

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鷲くん2016/08/08 09:19
 2015/08/12 00:46
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