ゴールドマンサックス証券では、毎年、決算(11月閉め)の内容に応じて、翌1月の年初にボーナスが出る。昨年まで在籍していた社員によれば、半端な額でないのは噂どおりだ。「たとえば30歳だと『アソシエイト』がほとんどですが、支給額は営業部門にいれば、3~4千万円くらいが平均だと思う。それ以外に月100万円ほどのベースサラリーがありますが、ボーナスの比重が圧倒的に高いので、みんなサラリーなんて気にしていなくて、額を知らない人もいるくらいです」。
【Digest】
◇30歳年収5千万円が普通な世界
◇生え抜き社員が宇多田ヒカル並みに稼ぐ
◇4年目にアソシエイト昇格は3~4割
◇27~28歳でVPも
◇借上社宅制度で節税
◇30歳年収5千万円が普通な世界 体力・知力の充実を要するため社員の平均年齢も31~32歳と若く、過労で入院などは普通にある激務だ。それでも頑張れるのは、「やっぱり、年度末に報われるのが大きい。やればやっただけ自分のモノになる」という分かりやすい『やりがい』があるからだという。
ボーナスは、「営業系(プロデューシング部門)で調子がよければ、ヴァイスプレジデント(VP)で1億超、アソシエイトでも1億円手前くらいになることもある」(同)。ゴールドマンサックス証券(GS)はここ数年、過去最高益を更新しているため、億万長者が続出しているのは間違いない。
その理由は、ボーナス額の決まり方にある。一般的な会社にあるような「ベースサラリー(基本給)の○%」という決め方ではなく、年度末に、各人のトータルコンペンセーション(総報酬)が決定され、そこから、毎月支払われていた基本給を差し引いた結果がボーナス、ということになる。従って、ターゲット水準が予めきまっていることはなく、理論的には青天井だ。
また、そのトータルコンペンセーションも、マッキンゼーのようなコンサルティングファームが、人の時間の対価を顧客にチャージして売上を得るのに対し、証券会社はマーケットからカネをとるのが基本。従って、IPO長者が出るのと似た仕組みで、市況がよければ、その分トータルコンペンセーションにもプラスになる。
◇生え抜き社員が宇多田ヒカル並みに稼ぐ
2004年度の高額納税者番付では、GSから2人がトップ100にランクインしたが、74位の佐護勝紀氏の納税額は宇多田ヒカルとほぼ同額の3億6千万円ほどで、しかもGSの新卒入社組で、生え抜きでマネージングディレクターまで上り詰めている。
市況に連動していることの裏返しとして、安定感はなく、市況が悪化すれば、その分悪影響をうける。GSは2000年のITバブル期に業績のピークを迎え、現在より社員数も2割ほど多い1,400~1,500人ほどいた。しかし、ITバブル崩壊の影響もあり、2001年は一転、業績が悪化。当時唯一収益を挙げていたフィックスト・インカム(債券・為替部門)を除く各部門で「社員を(約)2割減らせ」といったトップダウンの指令が出たという。
2001年に限らず、マーケット状況の変化などで業績が悪くなると、リストラのための退職勧奨プログラムが走る。業績が芳しくない社員に対して、勤続年数に応じた月数の給与相当額を退職金に上乗せする条件を提示し、退職を勧奨する。
この際、情報漏えいを防ぐ意味もあって「条件提示をうけた時から、その社員はオフィスへの立ち入りを原則禁じられる」(元社員)。その後条件に応じた場合、サインをするためにオフィスに戻るが、退職手続き等は、1部の人事部員のみを通して進める、といった徹底ぶりである。
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GSのキャリアパス
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◇4年目にアソシエイト昇格は3~4割 アナリストプログラムという制度のもと、新卒社員は3年間、アナリストという身分で各部門にてキャリアを積む。この間の基本年収は、
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