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キヤノン 厳しさ増す昇格スクリーニング、若い人ほど狭き門に
A 優良企業
(仕事4.5、生活4.0、対価4.2)


 ほとんどの大手電機メーカーが人件費増に耐えられず終身雇用を放棄、「雇用」も「報酬」も成果主義へと移行した。だがキヤノンは、終身雇用を維持しつつ成果主義との両立を宣言。そんな都合のよい話が、なぜ成り立つのか。「若い人ほど、昇格が厳しくなっているんです。若い主任はスゴい人ばかりだが、年配者の主任はバラツキがある。主任の1つ下のグレード(G3)になるにも、昨年の役割給導入で、試験に受かっただけでは昇格できなくなりました」(中堅社員)。

【Digest】
◇「一生、今のポジションかもしれない」
◇役割給導入でさらにハードル高く
◇ライン職と専門職でキャリアパスが分かれる
◇「評価を受ける側」の研修も
◇詳細に定義された役割
◇次のヒット商品のタネが育っていない
◇社内外の異動が活発
◇入社1年目の終りに論文発表
◇ハード系のほうが、出世が早め
◇特許戦略に特徴
◇松下の石油温風器問題を議論
◇派遣社員が帰ってから手渡しされる「お祝い金」
◇自由が丘、中目黒、蒲田で飲む
◇「完全ノー残業デー」と、普通の「ノー残業デー」
◇会社方針は、2ちゃんねるのほうが早い
◇必ずとれる代休
◇朝がタイヘン! 下丸子の本社勤務 開発者の1日


◇「一生、今のポジションかもしれない」
 つまり、今の基準なら主任になれないはずの人も、一昔前まではなれていて、一度なった人は、よほどのことがない限り、降格はされない。一方、今の若い人のなかには、一生、主任になれない人もいる。そこにカラクリがあるという訳である。

 いわゆる成果主義が、世代間格差の犠牲のうえに成り立っていることは、どの大企業も似たり寄ったり。ただ、50代の「担当部課長」クラスを中心に余剰人員をリストラしたソニーや松下に比べれば、もともと一カメラメーカーに過ぎないキヤノンは高齢者人口が少ない事情もあり、リストラをしなかった。人件費が高い高齢者をリストラしない以上、そのしわ寄せが若い世代にやってくるのは避けられない。

 厳しく成果が問われるはずの管理職はどうなのかといえば、2005年は「数十人が降給になった」(2005/10/10『日経産業新聞』)という。4千人以上いる管理職のうち数十人だけ。つまり、若い人は昇格しづらくなる一方、既に昇格済みの中高年管理職は、ほとんど降格なしという、明らかな世代間不平等が存在するのだ。

 「年々、狭き門になってきています。昇格試験の会場に行ったら、ものすごい人数がいて、驚きました。隣のおっちゃんを見ていると、『この年まで受からなかったらどうしよう、自分は一生、今のポジションかもしれない』と思いました」(前出の中堅社員)。

キヤノンのキャリアパス
 

 

 

 

 この昇格試験とは、G2→G3へ上がる際に受ける試験を指すが、順を追って説明する。

 終身雇用と成果主義の両立を内外に宣言しているキヤノンは、95年に就任した現CEOの御手洗氏の方針で、納得性、公平性を重視しつつ、実力主義の制度は徐々に進められてきた。現在の社内選抜試験は、実に厳しいものだ。

 2001年から段階的に導入された現行の評価・報酬の仕組みでは、社員の報酬はグレード(G)で管理されている。院卒で入社すると、9ヶ月のトレイニー期間を経てG1となり、すぐにG2へ昇格するための試験を受けられる。米国経験が長い御手洗会長の影響か、社内では昇格を「プロモーション」と呼ぶ。

 入社2年目、まだ社会人生活に慣れたばかりという時期に、いきなり選抜試験が行われる会社は珍しい。試験の内容は、SPIに似た基礎的な能力を試すペーパー試験(国語と数学)と、A4で3枚程度の論文(「課の中核的存在になるために」といった内容で具体的な記述を求められる)、そして通常業務における上司(課長)からの評価、の3本柱だ。

 この試験は横並び・形式的なものではなく、3年連続で落ちるケースもあるという。「自分が把握している4大卒文系のなかで言えば、初年度で5割しか受からない厳しい試験です」(若手社員)。受かると「G2」へ昇格。学卒では最速4年目にG2に昇格できる。これで年収は700万円ほどとなり、26~27歳・メーカーの給与としてはトップクラスだ。

◇役割給導入でさらにハードル高く
 「G2」を2年経験すると、「G3」に昇格するための試験を受けられる。これは論文+面談で、毎年10月に試験が行われる。論文はA4で3枚程度を、3時間で回答。内容は、経営的な視点が求められ、課題に対する解決策を記述する。論文は、自分のことを直接知らない、普段の業務とは関係がない部署の部長が採点するため、客観的ではあるが、部長の個性も影響するという。

 これに受かると、2004年までは自動的にG3に上がれた。だが2005年からは「役割給」が導入され、実際の仕事内容において規定の役割をこなしていない限り、昇格試験に受かっていても、そのままG3に上がれなくなった。つまり、「G3になる資格」が与えられるだけになった。晴れてG3に昇格できると、年収は、さらに.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



キヤノンの組織
 

 

 

 

意思決定カルチャーなど
 

 

 

 

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うだうだ  08:19 03/16 2015
リストラをしていないと言いながら、実質リストラをしていますよ。配置転換と、配置した職種に応じて高卒並みの給与にまで落とすなどして、中学生でもできるような仕事しか与えないなどはしていますよ。院卒で高度な成果を出していた人たちでも、そうなっていますよ。意味不明な理由で大量に降格・左遷させて、辞めるしか生活できない状況に、追い込んでいく社風です。なので、リストラは、「していない」ということなのです。
ふう  01:48 08/30 2014
キヤノンのグループ会社の正社員です。 制度自体はほぼ一緒で、もらう額が全然違います。 ひどい。ばかにされてる感じ。
新藤徹  21:37 10/25 2012
管理職になぜかMARCH出身者が多い。人間としては非常に付き合いやすいが、物事を長期的、多面的、そして深く考えることが苦手なので、新しい職域を開拓するとか・新しいビジネスモデルで勝負する事ができず今までの通りに間違いなくやる事で精一杯。
新藤徹  21:37 10/25 2012
一方、駐在になると状況は一変。明らかに日本で働くよりも二段階は上の生活ができるように手厚い給与・福利厚生が付く(北米)。G3レベルの残業抜き年収は700万前後だと思うが、北米駐在だと現地での給与が家賃補助を含めて1500万前後+日本の講座に振り込まれる手当てが300万前後。できる人間はどれだけ海外駐在でキャリアを送る事ができるに必死。
新藤徹  21:36 10/25 2012
下記指摘の年収以外についてはほぼ正確な記事。最近の御手洗氏の現場復帰に代表されるように老人たちが権限・役割を下へ下ろさないという文化がある。(ここからはすべて事務系の話)本社では10年前課長だった人間が部長になった現在も同じ仕事をしている等。結果的に若い世代に求められるのは「単純な仕事」の「量」をできるだけ「正確」にできるかだけ。メンタル・ヘルスの問題で長期休暇をとる20代が多くなってきている。
い  23:20 07/20 2010
G2で600万いくには、残業上限を解除してもらう必要があるだろ。しかも、残業規制が激しいから、そんなのまず無理。500万超えるのは30歳あたりになってやっと。
  22:13 06/06 2010
会員
院卒G2は残業をフルにしてようやく600万円です。G3は優秀な人でもなかなか受からない。受かっても昇進できない仕組みもある。