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【スピ9】霊能があると勘違いしている気孔師、ばりばりのコールドリーディング

情報提供
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鑑定場所は下北沢にある雑居ビルの1室。Sさん主催の「気の交流会」の看板が出ている。
 前世を透視するという気孔師のカウンセリングは、職業、家族構成、結婚の有無、年齢を聞き出し、それに対応した話をする「コールドリーディング」から始まった。こちらが「迷いはない」と否定すると、「星の数ほど」鑑定したと反論。病気についてもいい加減な話に終始し、脳腫瘍と告げるとあわてた。その怪しさは全録音のデータ(会員限定)からリアルに伝わるはずだが、霊能力があると思いこんでいる勘違い人間だと感じた。「霊能者を特別な人とは思わない」という教訓を得た。「霊能者&個人セッション」データ付き(実名入り)。
Digest
  • 下北沢の雑居ビル、「気」のない部屋
  • いきなりコールドリーディング
  • 前世は北海道に逃げた落ち武者
  • 星の数ほど鑑定している
  • 守護霊は元禄時代の上級武士
  • 守護霊が「犯罪者の気持ちもわかれ」
  • からだのこともいい加減
  • 難病だと告げると対処にこまった
  • 霊能者を特別な人と思わないこと

 「スピリチュアル検証」 では、口コミやサイトなどであるていど評価されている霊能者にしぼって、取材を進めている。ニセモノの告発に主眼をおいているのではなく、スピリチュアルな世界の検証が主目的だからだ。

 ニセモノを告発していたら、からだがいくつあっても足りない。

 ニセモノとは、相談者をカモにしている詐欺的犯罪者、それに加えてわたしは「自分に霊的能力があると思いこんでいる勘違い的人間」も指す。

 占い感覚でのカウンセリングはさておき、カウンセラーを訪問する人たちは悩み、弱っている。そういったところに、ニセモノは入り込んで"商売"を始める。

 あやしい霊能者に騙されないために、今回は「ニセモノ」体験を伝えたい。なぜ、ニセモノと断定するかは、今回、やりとりの録音をすべて公開(1時間14分、会員限定)するので、記事と一緒に参考にしてほしい。実際の会話からリアルに感じられるはずだ。

下北沢の雑居ビル、「気」のない部屋

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部屋は6畳ほどのワンルーム。入ってすぐ水槽があった。
  【スピ5】すまなそうに告げた「孤独」な過去世 経験不足&自信のなさで不安にのHさんに続き、占い鑑定巡りをしているパンダさんが前世鑑定で評価していたSさんにさっそく電話。気孔師でもあるという。

 Sさん本人が電話に出てきた。数日後の7月9日(月)に予約。混んでないようだ。1時間6500円と今までのなかでは割安だ。

 下北沢にある雑居ビル。看板「気の交流会」が出ている。隣の部屋も占い師らしい。

 ドアが開いて、Sさんが顔を出した。部屋に入ると右に水槽。ずっと水の流れる音がしている。部屋は6畳ほどのワンルーム。やたらと物に布をかけている。片付けがかなり悪い。パワーストーン、仏像も販売しているようだ。スヌーピーなどのぬいぐるみが見える。ケースに無造作に入っているお金が見えた。

 壁に、気孔をやっている写真。「気を入れる」と書いてあるのだが、気が通っていないこの部屋の汚さが気になった。

 机をはさんでパイプいすに向き合って座った。パンダさんも書いていたが、たしかにSさんはビートたけしにちょっと似ている。紫のシャツに、5本指の靴下を履いていた。

いきなりコールドリーディング

 許可をもらってICレコーダーで録音開始。メモを出され、名前を書くように言われた。

 「どんな仕事しています?」

--ものを書いたりとか、商品の企画とかしています。

 「わかりました。そんなのはだいたいあっているね」

 「えーっと、ご家族は?」

--父と母。

 「結婚はされてなくて・・・」

--はい。

 まず職業、家族構成、結婚の有無を聞いてきた。いきなりコールドリーディング(Cold reading~事前の準備なしで相手とのやりとりで心を読む技法)からはじまった。その後も、年齢、兄弟姉妹について聞かれた。

 Sさんは、名前を書いた紙に手を当て、スーッとやっている。どう視えるのか聞いてみたら、胸に伝わってくることの「同時通訳作業」をしていると言う。

 コールドリーディング後、今世から遡って語り始めた。それによると、わたしは人生で、
*30代はじめ、ちょっと迷っている感じ。特に35から迷っている。
*30前は落ち着いていて低迷安定。
*学生の頃、ある種の器用さがあった。こう言われればバッシングを受けない、お茶を濁すみたいなところがあった。
*小学生低学年ではいろいろあった。
*幼稚園もすかっとした感じではない。

 「迷っている」「いろいろあった」というのは誰でも当てはまる話。わたしは「誰でも、思ったことは言うように」と育てられたので、お茶を濁すとは言えない性格である。

 その後も「お母さんは愛してくれていた」「親戚は手助けもしてくれるし、邪魔にもなった。ちょっとごたごたがあったかも」「将来何か伸ばしたい感じ。足固め」と抽象的な話が続く。親戚も、手助けと邪魔と両面を言われたら、どちらかに当てはまるものだ。

 すでに、ここに来たことは「失敗」だと思い始めていた。

前世は北海道に逃げた落ち武者

 わたしの前世のひとつは、幕末前、北海道に逃げた落ち武者で、政治犯とも考えられるという

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Sさんの部屋の前に置かれてあったチラシ。透視カウンセリングで「気の波動を読み取ることにより、運命の流れを鑑定、ご指導します」とある。

「Sさん&個人セッション」データ

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編集部2008/02/04 23:22
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