画像1:三洋電機で2008年2月に配布された転籍同意書
|
三洋電機が携帯電話事業を京セラに売却、2008年4月に、海外含め社員約2千人のほぼ全員が転籍しました。国内では700~800人で、私はそのうちの1人です。資本の変化で、現場社員の働く環境がどう変わったのか、お伝えします。さっそく「研修課」なる組織が新設され、日々、朝礼での輪読、研修でのビデオにグループ討議と、稲盛さんの哲学を叩き込まれ、ロボットのような正確さを求められる厳しい管理体制に変わりました。特段「ひどいめ」にはあってはいませんが、「変わっため」にあっています。(転籍説明会配布資料付き、会員限定)
【Digest】
◇転籍説明会は淡々と混乱もなく
◇待遇面ではベストチョイス?
◇京セラでは「たるんでいる!」とされるクールビズ
◇「研修課」という組織が作られた!
◇毎日、稲盛さんの教義を輪読
◇「いかなる業務より優先」のフィロソフィー研修
◇社員の給与から天引きされる稲盛本
◇「大家族主義」でイベントが増えた
◇どんな業務よりも優先、「京セラコンパ」出席
◇稟議が増え、管理が厳しくなった
◇ロボットのような正確さを求められる
◇休憩室に人事が見回りにくる
◇転籍説明会は淡々と混乱もなく 今年1月末に京セラへの売却が正式に決まって、さっそく2月上旬に「京セラ株式会社への転籍説明会」というものが開かれました。京セラから人事部門の人がやってきて、京セラの理念や社風、転籍に伴う待遇面の変化などについて、パワーポイント約70ページの資料(末尾に添付)とともに、説明を受けました。
転職説明会は特に混乱もなく、淡々としたものでした。社員の主な関心事は、待遇面と雇用面、そして勤務地の異動があるのか、といったところですが、いずれも特に問題となるような変化はないという説明だったからでしょう。
まず人事ポリシーとして、「雇用の維持を最優先」としていましたし、京セラがリストラをする会社だというイメージもないため、雇用面の不安は持ちませんでした。実際、リストラは行われていません。しかし、京セラは原則として派遣、請負社員を認めない考え方のため、旧三洋で戦力として事業を引っ張っていた派遣社員、請負社員は、契約解除などとなり、多くが去っていきました。
勤務地も、そのままだという説明。実際、京セラへの売却による地域間異動はなく、三洋の大東事業所(大阪府大東市)と、岐阜事業所(岐阜県安八町)内の研究所が、そのまま引き継がれています。
当日、京セラの会社説明の最後に、京セラの社内行事の説明がありました。ここで、社内スポーツ大会について社員から質問がありました。この瞬間が一番盛り上がったのではないか、と思います。事業ごと売られた割に、のんきなものでした。
◇待遇面ではベストチョイス?
|
三洋VS京セラ、待遇面の比較(説明会資料より) |
|
待遇面では、両社の労働条件比較の説明を受けました。三洋が業績低迷が続いており、2007年度のボーナスは年間4ヶ月分(2008年度は5ヶ月分)。京セラは5.6ヶ月分でしたから、年収が上がるという説明。基本給が据え置かれ、下がる人がいないからです。
また、ボーナスを抜きに考えたとしても、京セラのほうが1日あたりの基準労働時間と基準年間労働日数が若干多いため、残業代をゼロとした場合の全員の基準年収が上がります。つまり、給料が下がる人はいない。待遇面で文句を言う理由がないのです。
ただ、家賃手当は三洋のほうが手厚いケースもあり、社員負担は「社宅家賃×使用料率(40%~60%)」でしたから、家賃の4~6割を会社が補助していました。たとえば家賃12万円なら、会社が7万2千円出していたのです。これが京セラへの転籍で、3年程度の移行措置のあと、若干減ります(詳細は右記説明会資料参照)。
もともと.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
|
研修で叩き込まれる京セラ哲学の各種教典 |
|
|
フィロソフィー研修のテーマ、実施方法、具体的なスケジュールと時間割(社内資料より) |
|
