「7割は課長にさえなれません」という事実に若手正社員は気づけ
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『7割は課長にさえなれません 終身雇用の幻想』 |
もうちょっと脇役増やして、オチ作って、ドラマ化してほしいね。本当はNHKがやるべきなんだけど、NHKは残念ながら社会の鏡だから、解決策のほうの流動化ストーリーを描けない。それが『“35歳”を救え なぜ10年前の35歳より年収が200万円も低いのか』(NHK&三菱総研、徳間書店)の答えなんだが。ましてや民放をや、か。
日本てダメな国だな、とつくづく思った。実は連合を主犯とする「自分さえよければ後は野となれ山となれ」という志の低い既得権層が間違ったデマを流し続けているだけなんだけど、マスコミが既得権層に入っているために、デマも100回流せば…になっていて、どんどん国力が落ちて、衰退に向かっている。だから「お笑い北朝鮮」を思い出したのだ。ああ、同じだなぁ、と。マスコミが本質的には朝鮮中央放送なのだ。実は正社員でも若手は報われず、既得権層に搾取されるばかりなのに。
国民はメディアを通してしか理解しないから、国民-メディア-政治家のどれかが変われば動き出すのだが、現状、どれもダメ。「志が低いデフレスパイラル」になってる。
現状維持でメリットがある(勝ち逃げできる)のは大企業の40代以上の正社員と中堅企業の50代以上の正社員くらいのものだから、実は、全労働人口のせいぜい2割ほどに過ぎない。だが、その2割はメディアを押さえ、なぜか湯浅誠氏なども籠絡されてしまっている。新聞もテレビも意志決定者は大企業正社員40代以上だから、既得権の2割に入ってしまっている。
その結果、答えは「正社員既得権の緩和をともなう流動化」以外に論理的にありえないにもかかわらず、それが国民に伝わらないような報道になる。問題を解決するつもりが全くない超守旧派(既存政党ぜんぶ同じ)だけを集めて討論させるテレビ番組がその象徴だ。だから、残り8割に訴求する政党が出てくればいい。マーケティングの常道で、ターゲットとするマーケットの切り方を変え、「正規-非正規の均等待遇」一点張りマニフェストで勝負するのだ。すぐには理解されないかもしれないが、本当のことは、そのうち国民にも伝わっていくから必ず最後には勝てる。
本書では201×年の連立政権による改革が描かれているが、「みんなの党」と「民主党の非労組系改革派」「自民党の構造改革派」あたりがこの問題を軸に政界再編されない限りこの国は終わりだから、鳩-菅-小沢時代が終わった後の話になる。3~5年はかかりそうだが、次のリーダーを目指す人は本書を読んで、ポスト鳩菅小沢時代に備え、よく日本の国の構造を理解してほしい。ミニ鳩、ミニ菅はいらない。
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【渡邉正裕】新聞もテレビも意志決定者は大企業正社員40代以上だから、既得権の2割に入ってしまっている。その結果、答えは「正社員既得権の緩和をともなう流動化」以外に論理的にありえないにもかかわらず、それが国
城繁幸さんの新刊.本は注文したのですが,まだ届いていません.渡邊さんもオススメとのことで,とても楽しみです.
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読者コメント
タックスヘイブン利用者の資産凍結が重要だろう。
現状維持で勝ち逃げできるのは・・・と書かれていますが、これが当てはまるのは、民と公のうちの『民』だけですよね。
具体的には、企業における給与や賞与や厚生・企業年金という面で一部の老人は優遇される。裏を返せば、若者は例外なく搾取される。(メーカーなどでは年金の積み立て不足が既に問題になっている。)
さらに、それだけではなく、『公』の財政問題においても、若者は損害を受けるのが確実でしょう。まあ、インフレでチャラになるかもしれませんが。。。いずれにせよ、社会が混乱して、我々若年層は負担を被る。若年層は、年齢的に、これを作った責任はないのに負担だけを押し付けられる。やってられんなあと思います。。。
解決策については、まさに記事にあるとおりですが、それも時間がかかるだけにウンザリしてしまいますね。
民主党政権には、労働問題の規制緩和は望まないが、せめて、規制業界への新規参入を促す規制緩和はやって環境を整えてほしい(お金はかからない)。 また、それは次代へつながるベンチャーの出現に資するのだから。
今朝のサンプロでも取り上げてましたが、
私の世代(20代前半)は見事に「内向き・下向き・後ろ向き」世代なんですよね(笑
恋愛は草食でも何でも別に良いですが、
人生や仕事で草食系だと、
もやしとキャベツしか食べれない文字通りの、
“リアル草食系”になってしまう事になんで気付かないんだろうと思います。
確か新成人の9割弱が「日本の将来は暗い」と答えてましたが、
「いや、君たちが明るくするんでしょーが」と突っ込みたくなります。
私の周りを見渡しても、本当に一緒に居て面白い人間って
自分の店持ってる美容師とか自分でラーメン屋の店長やってる人間なんですよね。
彼らに共通してるのは、本当に自分のやりたい仕事・動機に従って起業して、自分で自分の人生を切り開くパスファインダーだということです。
そういう目標とやる気とスキルを持った人間が1人でも増えて、
皆が自分の好きなように生きていけば良いと思います。
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