記事一覧
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PwC「現場は〝やさしい、コンサル。〟でもないです」――社員が語る『採用』『儲け方』『働き方』の実情売上優先で〝地雷マネージャー〟が昇格してしまう現実、機能しない「マネージャー評価」、みんな無視する「みまもりメール」(PC稼働が長すぎる人向けの注意喚起)。多忙な現場では有休消化もできず長時間労働が当り前だ。「自分は未消化の有休が40日たまっていますし、残業75時間つけた月もあります。同僚は月120時間、残業申請していました。対外的には休みをとれるようなことを言っていたり、『やさしいコンサル。』を打ち出して採用しようとしてますが、現場はそうでもなくて、パワハラ対策など心理的安全性も低いです」――。現役社員に、採用プロセスから、プロジェクト体制、他社と変わらぬハードな現場実態等についてじっくり聞いた。2025/01/20
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初任給・社員数でBIG4トップのPwCコンサル、Hot Skill Bonus剥奪で7~8%減俸へコンサルバブルが続くなかでも、Big4や総合ファームのなかで新卒初任給が一番高いPwCコンサルティング。8年前と比べた年収水準は、シニアアソシエイト以下で200万円程度、マネージャーで約300万円も引き上がった。一律に上げているわけではなく、特に必要性の高い人材には「HotSkillBonus」と称して月5~6万円を上乗せするなど、きめ細かく市場競争力の高い賃金水準を柔軟に設定したり、または剥奪したり、降格もする。「2025年7月から8.4%、年俸基準額が下がります」と話す現役社員に、外部からは分からない人事処遇の運用実態を聞いた。2025/01/15
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オープンハウス新卒1年目社員が夏休み最終日に自殺しました ⑥――「2~3倍働かせて給料は1.5倍」契約ゼロならボーナスもゼロ、グループ長でやっと2千万円オープンハウスの人事処遇制度では、夏冬に支給される基礎ボーナスがゼロ。契約件数に応じたコミッションボーナスが自動的に加算される。生命保険の外勤営業職のような、いわばフルコミに近い完全成果連動型だ。ノルマ達成なら初年度から年収1千万円超も可能だが、契約ゼロなら432万円だけ。プロセス(アクション、努力)は評価せず、結果の数字だけを評価する。自殺した新入社員について、「はやく契約をとって稼げるようにしてやらないとボーナスゼロになって生活が苦しくなるので、厳しい指導も彼のためだ、という理由付けもあった」と元同僚は語る。2025/01/13
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2.「出世の壁」が見えている ♯【給与の上がり方がライフプランに合っている】 ❐カーブ・分布―対価軸『いい会社はどこにある?』PayLater(後払い)型の会社の場合、バラツキが、どの年齢から大きくなっていくのかは重要だ。ようは、「出世のハードル」(ちょっと頑張らないと突破できない壁)が、どこにあるのか、である。なぜ重要かというと、第一に、40代以降に「自分が出世できないこと」に気づいても、転職先が限られ、取り返しがつかないからである。PayNow(今払い)型の外資のように、若い段階でバラツキが大きいと、その段階で自分が向いていないことに気づかされるから、別の職種や別の企業に転職して、やり直しがきく。2025/01/09
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「こんなこと、よくあるだろ」会社ぐるみでパワハラ容認しちゃう中小企業『上司ガチャ』リスク(中) エピソード3――加賀電子EMS事業部4人の告発田舎の中小企業では、しばしば目の前の業績が優先され、サステナビリティ―や人権は無視されるため、入社リスクが高い。金沢市出身の塚本勲会長が創業した加賀電子(東証プライム、社員549人)も、コンプライアンスやガバナンスが機能していない会社の1つで、「事業部の数字が上がっているのだから」と人材破壊的なパワハラが長らく続いている。被害者の1人Cさんは、繰り返されるパワハラに耐えかね、本社で3時間も直訴したが俊成伴伯(取締役EMS事業部長=当時)と筧新太郎(取締役専務)の2人に「よくあることだ」と受け流され、やむをえず退職を決意。エース的存在だったCさんの市場価値は高く、年収2倍強の待遇で転職した。2025/01/08
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自爆営業カルチャーのセブンイレブン、おでん初日1万個納品がノルマの店も――「自腹で買って川に流す社員もいます」井阪CEO&永松社長による各種「働き方改革」によって、確かに鈴木敏文時代よりもユルくはなったが、だてにブラック企業大賞を受賞していない。その信賞必罰の人事処遇にひもづいたノルマ必達の仕掛けは今も健在で、ベテラン社員たちの思考回路は漆黒のセブン色に染めあげられている。その中心は、「催事」と呼ばれる、恵方巻・中元・おでん・歳暮・クリスマスケーキ・おせち等の、季節イベントものに課された納品数ノルマだ。2024/12/28
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セブンイレブン、脱・鈴木敏文の井阪&永松体制で〝ユルい職場〟にシフト――1人あたりチェーン全店売上は10年も横ばい、本部営業利益は14%減強権的で中央集権型のトップダウン経営に特徴があったセブンイレブンジャパン。ユニクロ・ニデック・オープンハウス等と同じ軍隊系カルチャーに属する代表企業であるが、創業者がまだ現役なこれら3社との違いは、実質的な創業者として38年にわたり同社を独裁的に統治してきた鈴木敏文CEOが退任したことだ。ホワイト化を進めた井阪隆一体制で、1人あたり売上高は4%減り、同営業利益は14%下がるなど、過去10年で労働生産性が下がってしまった。ベテラン管理職からは批判の声も挙がっているという。2024/12/26
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オープンハウス新卒1年目社員が夏休み最終日に自殺しました ⑤――「コッカラっす!しか言えなくなる」宗教的な組織運営…『行こうぜ1兆』→『なろうぜ1流』健康だった若手社員が年に1人ペースで死亡するほどの激務で知られるオープンハウス。正確には、2022年8月までの3年1か月の間に入社3年未満の新卒社員が少なくとも3人、亡くなった。『行こうぜ1兆2023』をM&Aで無理やり達成したものの、買収した2社をのぞけば2024年9月期でもまだ売上1兆円に達しておらず、成長も踊り場に。「日々の掛け声は、2023年の冬から『なろうぜ一流』になりました。自分たちが二流以下であることを、自認してるんです」――。自殺した新入社員タカシさんの逃げ場のない労働環境、「年800人採用して約400人が辞めていく」異様に高い離職率の実態など、「二流以下」の職場実態について、元同僚らの証言をベースに詳報する。2024/12/24
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セブンイレブンジャパン 『コンビニ世界一企業』の割に安い給料――12年前から年収水準変わらず、転勤時の住宅補助も月数万円流通・小売業界は、業界全体の年収相場が低めで、金融・IT・製薬・マスコミ等と比べ、見劣りする。世界のコンビニチェーンで店舗数トップ(国内2万1千店、世界で8万4千店)を独走してきた超一流企業のセブンでも、生涯で年収1千万円まで到達できる社員は少数派、というのがお寒い現実だ。驚くべきことに、「30歳リーダー職で600万円強」という同社の給与水準は12年前から、ほぼ同じで、上がっていない。これでは優秀な人材を呼び込めるはずもなく、リーディングカンパニーとしての経営能力に問題があると言われても致し方ない。2024/12/22
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セブンイレブンジャパン 2年ごとの〝転勤ブロック制〟導入も、給与9%減で「首都圏の退職者が増えそうです」「今年に入って働く地域を限定できる『地域限定勤務』制度が始まり、既存の社員に対して募集を始めました。通常給与の9%減で、希望の勤務地で働けて、2年間、転勤をブロックできます。本部としては、できる限り人件費を抑制したいので積極的に活用するよう促していますが、首都圏勤務者にとっては地方に飛ばされる可能性が高まったので、退職を検討している人が増えている、とのことです」――。昨年まで在籍し、直近の状況にも詳しい元社員(30代)が、セブンイレブンジャパンの働く環境の変化を語った。2024/12/20
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1.Pay Now 型 VS Pay Later型 ♯【給与の上がり方がライフプランに合っている】 ❐カーブ・分布―対価軸『いい会社はどこにある?』関東の私鉄・東武鉄道が、若手の人材確保のために、2023年度から初任給を引き上げる。高卒を10%上げて額面20万円、大卒を5%上げて23万円にするという。鉄道会社のような終身雇用型の古い産業は、《若いうちの低賃金を中高年で回収して生涯で収支を合わせる》という賃金体系になっている。しかし、成長が30年も止まって少子化が進む日本で、30年後に払うから、と口約束されても何の保証もないので、それを敏感に感じ取った若者が逃げ始め、採用できなくなってきたのである。2024/12/12
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〝クラッシャー上司〟がどんどん昇格しちゃう!中小企業『上司ガチャ』リスク(上) エピソード1,2――加賀電子EMS事業部パワハラ被害者4人の告発歴史の短いベンチャー企業なら、創業社長をみれば社風はわかる。だが、そこそこ歴史のある中小企業には〝モンスター役員〟が人知れずパワハラの猛威を振るっていることがあり、外からはわかりにくい。そして、社員は上司を選べないのでガチャに外れると予定していたキャリアが狂う。以下は、社員数549人(単体)のエレクトロニクス商社・加賀電子(東証プライム上場、創業56年)で起きた、〝クラッシャー上司〟に当たってしまった社員たちの体験談だ。2024/12/10
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これがトヨタ式「〝労災保険を使わせない〟マニュアル」だ! 「トヨタにはルールがあるんです」明らかに労災の負傷社員に示された、謎の小冊子ながらく“謎の小冊子”とされてきた、トヨタ自動車の正式な「労災手続きマニュアル」が、裁判所に証拠提出される形で、初めて明らかになった。トヨタは「訴訟記録閲覧等制限申立書」を裁判所に提出し、このマニュアルの非開示を要求したが、裁判所は却下。トヨタがそこまでして隠しておきたかった冊子は〝労災回避マニュアル〟ともいうべきもので、事業所内で就業中に起きた傷病であっても、まずは健康保険で処理することを求めていた。現場でもその通りに運用が徹底されていることが複数の取材で裏付けられている。健康保険で治療すると、本来ゼロ円であるはずの治療費に自己負担が発生するほか、休業補償を受けられない、のちに後遺症が発覚しても補償されないなど、労働者にとってデメリットが大きい。働き手を労働災害から守る労災保険制度の趣旨に反するほか、労基署が認定するトヨタの労災発生件数が、実態よりも低く抑え込まれている可能性が高い。2024/11/30
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オープンハウス新卒1年目社員が夏休み最終日に自殺しました ④――会社は隠ぺい工作を徹底 「遺族と接触するな」「墓参りも禁止」…弁護士の名刺まで回収自殺発生後の会社側の遺族対応や隠ぺい工作は、実に手慣れたものだった。2020年10月にも同じく新卒社員が入社半年で自殺、2019年6月にも新卒3年目社員が死亡。オープンハウスがパワハラ的な過重労働で“若き兵員”を失うことはルーティン化しており、株主・メディア・国も黙認を続ける。新卒で入社してまだ4か月余りだったタカシさんが2022年8月に亡くなっても再発防止の動きは一切みられず、むしろ会社側は、事後処理ノウハウの蓄積を思わせる手際のよさをみせた。同僚社員に遺族面談の練習をさせ、わざわざ中継システムを設置した秘密の監視部屋まで用意したのである。2024/11/21
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三井化学 ホワイトで中高年は高賃金「ぶら下がり社員にとって、実にありがたい会社です」離職が相次ぐ若手社員が辞めないよう、20代の給料を引き上げなきゃいけない、その原資として、30~40代社員の給与水準を引き下げる――。三井化学では、そんなプランを、人事部が検討中だという。「なぜか50~60代は据え置きで、引き下げ対象外なのだそうです。現役世代を犠牲にして、頭数が多く政治力が強い50代以上を守るところが日本の年金や社会保険制度みたいで、信じられません」(コーポレート部門・事務職)2024/11/15
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3.福利厚生を賃金換算すれば納得できる♯【手取り賃金が望む生活水準を満たしている】 ❐報酬水準 ―対価軸『いい会社はどこにある?』報酬に準じた福利厚生として金額換算すると大きいものは、やはり住宅関連である。雇用の流動化や会社選びという点で、企業に実態を強制開示させるべき情報の1つであるが、これも社員を取材しない限り、まったく外からはわからない。昨今では、一体感醸成のため集合生活の独身寮が新設される傾向がある一方で、住宅補助はカットされて給与に組み入れていく流れがある。2024/11/14
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三井化学 年功序列&終身雇用のミスターJTC…「50代の〝お守り〟でリーダーの心が折れる環境です」「入社して分かったのは、著しい高齢化です。配属先の部署は、平均年齢50歳超。会社全体でも20~30代の離職が多く、毎年、新卒採用数よりも多くの中途採用を行っていますが、なぜか40~50代も多数採ります。右記グラフの時より40~50代が増え、20~30代は離職で減っているはず」(30代事務職)。年功序列&終身雇用のJTCでは、実力以上の報酬と安定を享受できる40~50代の居心地がよい。三井化学は、そんな「ミスターJTC」とでも呼ぶべき〝最後の楽園〟の1つだ。2024/11/11
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みずほ銀行「大リーガーと二軍選手くらい違う」本部と支店の仕事環境――副業は出世から降りた人向け、離職者も中途採用も急増2019年10月に「副業」「社外兼業」を解禁して5年が経った、みずほフィナンシャルグループ(FG)。2023年度は副業777人、兼業14人と開示しているが、3万人超の母数からみると2%弱で、まだまだ少ない。「これは〝自由な働き方〟を売りにしたいだけ、お題目だけです。実際には、反乱分子を見つける機能を果たしていると感じるので、私は申請せずに副業していました」(元社員)2024/10/26
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みずほ銀 パワハラが当り前&男尊女卑カルチャーを180度転換、最速出世&転勤ナシ『ゆるふわ総合職女性』量産へ 〝下駄を履かされた世代〟が出現「美容師の予約、3人ぶん入れたから。坊主にしてこい」――。そんな指導役の先輩社員によるパワハラが、まだ普通だった時代があった。といっても2010年以降、みずほ銀行・都内支店での話である。その上司本人や同世代の人たちは現在まだ40代以下で、現役バリバリに権勢を振るっており、パワハラ全盛カルチャーで育っている。コンプラ重視や働き方改革などがテーマとなって改革が進んだのは、この7~8年の話でしかない。大半の社員たちの根っこは、昭和カルチャーのままだ。2024/10/23
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オープンハウス新卒1年目社員が夏休み最終日に自殺しました ③――自宅の鍵を上司に預け、1日16時間拘束、休みは月1~2日出社は朝7時10分だが、打刻は9時。退社は23時ごろでも、打刻は22時。長時間拘束によって平日は「帰って寝る」以外にプライベートな時間がないうえ、休日が月に1~2日だけ――。当時の同僚によると、自殺したタカシさんが勤務していた職場の労働環境は、逃げ出したくなって当然、ともいえる過酷なものだった。しかも、出社拒否や失踪の対策として、新人は上司に自宅の鍵を預けさせられていた。「私も、自宅の鍵を上司に預けていました。それが当り前だ、という雰囲気で言われ、従うしかありませんでした」(元同僚)。まるで、反社が借金のカタに強制労働させるかのような勤務環境のなか、逃げ場をふさがれた末の死だった。2024/10/21
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