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            メガバンクの生涯賃金は大手商社の半分以下!——昭和のまま残る年収の「神奈川沖浪裏モデル」【業界超分析】世間で思われている水準に比べ、平均的なメガバンク行員の生涯年収はそう高くもない。実は、総合職の中央値で比べると、大手商社の半分以下にとどまる。これは、20代の賃金が不当に安いまま抑えられてきたことに加え、52歳までに全員が銀行本体から出されて年収がほぼ半減するという、昭和時代からの特殊な賃金モデルによる。40代で出世競争に勝ち抜くと2千万円超に達するため上位1割がまずまず高いものの、その期間は短く、波が崩れるように52歳でストンと暴落し、半減する。この放物線を俯瞰すると、葛飾北斎の有名な富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」にも似た、ゆっくり上がってストンと落ちる絶叫ジェットコースター型になっていることがわかる。2024/01/22 - 
      
        
              
            3.「修行」要素はあるが「やりがい搾取」はない ♯【労働負荷が自分にとって適度である】 ❐負荷―生活軸『いい会社はどこにある?』適正な労働負荷を見極めるのは、難しい。第一に、人間は一様に同じ体力・精神力を持つわけではなく、本人でさえ見極めが難しいからだ。大学の体育会でバリバリ活躍して、ユニクロで2年目に、長時間労働からメンタルを病んで辞めざるをえなくなり通院している男性を取材したが、「これまでの人生でメンタルを病んだのは全く初めてだし、体力にはもちろん自信があった」と言っていた。未来ある若者が、柳井氏のような資産家オーナー経営者の長時間労働強制によって潰されていく姿を、男女問わず多数、取材してきた。若者は、経営者の横暴から適切に保護されねばならない。雇用主と新入社員では、圧倒的に力関係で差があるのは明白だからだ。よって、国際的な相場である「週40時間労働」の義務化は正しい。社員は、自発的に好きな仕事をしているのではなく、業務命令でやらされる立場なのだから、規制がなければいけない。2024/01/09 - 
      
        
              
            三井物産 窓際にすらいなくなった “ウインドウズ2000”人材 利益1兆円で年功序列2千万円超に「カルガモ親子」と「将門塚」で有名だった、三井物産の本社。建て替え期間を経た2020年5月、皇居に面した大手町1−2−1の地に、5年ぶりに本社を戻した。新社屋に勤務するのは、約4千人。コミュニケーションとコラボレーションを創出するため、役員クラスの本部長から個室を奪い、部長と同様、「固定デスクのみ」に。その下の課長や室長、そしてヒラ社員からは固定デスクも奪い、フリーアドレス制になった。大手商社ではかなり攻めたオフィス環境で、まるでコンサル会社みたいだ。2024/01/06 - 
      
        
              
            三井物産 ケース面接と自分史で問う「答えのない問題」の解決を前進させる力 論理的思考力&課題解決コンピテンシー「感覚的に、仕事の7割以上が投資になっていて、トレーディングは3割未満と、減る傾向にあります。ジョイントベンチャー立ち上げるなど、新規案件は投資ばかりです」(社員)。総合商社はビジネスモデルを、「モノの輸出入貿易」で稼ぐトレーディングから、ビジネスモデル自体を世界の成長市場に輸出したり、資源の権益獲得に投資して長い年月をかけて回収するといった「投資ビジネス」へと、モデルチェンジしてきた。2024/01/01 - 
      
        
              
            三井物産 「懲戒処分と相関がある」360度評価の運用実態 業界最悪「56%」がバレた女性賃金差別商社、転勤NG制度を打ち出す三井物産には総合職が4,461人おり、うち75%を占める3,333人が管理職である(2023年3月期)。この3,333人は、年に1回、いわゆる360度評価を受けることになっている。つまり、30代前半から上の総合職は、全員が対象となる。一緒に働く同僚や部下(スタッフ層)全員からレーティングされ、フリーコメントも記入される。これが、受けっぱなしでは終わらない点がよくできている。2023/12/31 - 
      
        
              
            聴覚障がいの元社員がトヨタを提訴「会社側が無断で労災補償申請書に虚偽記載し、有印私文書偽造された」 意図的に体当たりされて負傷→「歩行中、右肩と右肩が交錯し受傷」11月21日、元トヨタ社員の竹沢晴敏氏(仮名40歳)が、トヨタ自動車を相手取って400万円の賠償請求訴訟を名古屋地裁岡崎支部に提起した。在職中、同僚に体当たりされて右肩挫傷(全治10日間)したとき、トヨタが労災関連の申請書に、偶発的な事故であるかのように「事実をねじ曲げた内容を書き(中略)有印私文書偽造罪(刑法159条1項)に相当」(訴状)と認識したことなどが提訴の理由。「肩の痛みも勿論ですが、心の痛みはもっとつらかった」との思いを抱き続けて4年余、今年3月に愛知労働局で紛争のあっせんを申請。トヨタと竹沢氏は合意書を交わし解決したかに見えた。だが、あっせんの場で不審な点を感じた竹沢氏は労基署に開示請求して文書を入手。その書類を見た竹沢氏は、あぜんとした——。2023/12/31 - 
      
        
              
            2.有休・連休・休日をとりやすくメリハリがある ♯【労働負荷が自分にとって適度である】 ❐負荷―生活軸『いい会社はどこにある?』総拘束時間が同じでも、しっかり休息をとれる「休日数」が多いほうが、メリハリがついて生産性の高い働き方ができるため、一般的には望ましい。逆に、ダラダラうだうだと、オンもオフもなく昭和時代のように働き続けるのが性に合っていて気楽でよい、仕事をしている時が一番落ち着く、という人もいるだろう。いずれにせよ、働くうえでの「負荷」を考える際、この視点は外せない。2023/12/28 - 
      
        
              
            「調査中」は嘘だった――早稲田大学が博士論文「改ざん認定」の調査報告書を隠蔽、1ヶ月公表せず 科研費の不正支出も認定早稲田大学教育学部大学院で起きた博士論文の不正疑惑(著者・沈雨香助教=現在は国際教養学部に所属)について、同大学学術研究倫理委員会が調査を実施し、文科省ガイドライン(研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン)が定める研究不正の類型で最も重い「特定不正行為」(改ざん)に当たるとする最終報告書を11月28日付で作成、総長に報告していたことがわかった。科研費の不正支出も認定した。筆者はこの報告書を確認したが、早稲田大学は取材に対し「調査中」などと虚偽の説明を1か月以上も続けている。2023/12/28 - 
      
        
              
            リクルート転勤ナシ「地域正社員」の働き方 現役SE社員が語る「向いてる人、向いてない人」――ユルめなユニクロ型に少子高齢化を背景とする人手不足と、政府が後押しする「働き方改革」「雇用安定化」の末に、徐々に広まってきた転勤ナシの地域限定正社員。リクルートにも2021年4月に制度ができ、3年弱が経とうとしている。「首都圏よりは地方勤務で、その土地が好きで、親元から離れたくなくて、副業ができて、子育てや趣味などライフのほうを優先したい人、なかでも女性にとっては、悪くない働き方ではないでしょうか」――。そう話す現職の地域正社員(SE社員、統合前から在籍)に、「内側から見たリクルート」の実態を、総合職(GE社員)やKS(契約社員=旧キャリアビュー職)との違いを含め、詳細に解説してもらった。2023/12/22 - 
      
        
              
            「止めるなら今だよ」「君達が大変なことになるよ」の校長発言、都労委が違法認定 教師の全面ストライキが起きた上野学園で日本一人負け30年の原因のひとつに、大人しすぎる労働者の存在が指摘されている。低賃金、残業代不払い、長時間労働、パワハラ等に苦しめられてもストライキがまれな日本は世界的にめずらしい。今年は西武百貨店のストが注目を浴びたが、実はこの時期、あるストライキ事件が大詰めを迎えていた。ストを実行した東京都台東区の上野学園中高の教師らに、吉田亘校長が「やめるなら今だよ」「君たちが大変なことになるよ」と発言、学園は「当学園は、厳正なる対応をする」と組合に通知書を送付したのだ。東京都労働委員会は、これらを不当労働行為と認定したが、学園は命令を不服として中央労働委員会に再審査を申し立て、2023年12月現在、都労委の命令を履行していない。2023/12/12 - 
      
        
              
            早稲田大学が研究不正 教育学部大学院・沈雨香助教の疑惑だらけ博士論文に学位授与 指導教官で論文審査主査の吉田文教授と癒着か早稲田大学国際学術院に所属し、同大とカタール大学との共同研究プロジェクトに研究員として参加している沈雨香(シン=ウヒャン)助教(教育学)が2020年に博士学位を取得した際の論文をめぐり、論文の主要なテーマであるアンケート調査の集計・分析表が、内容の異なるテーマで執筆した別の論文の表と酷似するなど公正さに疑問があることが発覚した。同種の疑問はほかの部分にもみられ、しかも専門知識がなくても容易に発見できそうなものばかりだが、なぜか論文審査で問題になった形跡はない。審査を行った責任者は、沈氏の指導教官である吉田文教授。日本教育社会学会会長経験者で現在は日本学術会議の部会長を務める”文系の大物”だ。吉田教授は沈氏の学部生時代から約10年にわたる親密な交流があるとみられ、師弟の馴れ合い関係を背景にずさんな論文審査が行われたとみられる。2023/12/05 - 
      
        
              
            東レ「うちは昭和のサラリーマン」上司ガチャ&360度評価ナシ 有休残業セクハラパワハラ品質不正…ガバナンス欠如な滋賀の田舎企業東レのガバナンスについて、ある関西の事業所で有名なエピソードがある。「子会社の社長が、その会社の女性社員に、『USJ行こう』としつこく誘って、それがセクハラだとして証拠付きでホットラインに内部通報された――という話があって、その社長は全くお咎めナシ、女性社員のほうは会社を辞めざるを得なくなった、という事件があったそうです」(中堅社員)2023/11/26 - 
      
        
              
            消えた“殺人横断歩道”半年放置し脳挫傷の重症事故に 神奈川県警交通規制課は「運転手の責任」と言い逃れ――県の過失670万円JFEスチール扇島正門前(川崎市)の摩耗した横断歩道上で2018年10月に起きた重大な人身事故をめぐり、所轄の神奈川県警川崎臨港署が、事故の半年前に補修要請を受けながら、「確認可能」だとして放置していたことがわかった。被害者が、加害運転手側と神奈川県を訴えた民事訴訟で、先日、運転手が6030万円、県が670万円を支払う内容の和解が成立した。3年に及ぶ裁判で県側は、「脇見運転」(運転手側は事実無根と主張)が事故の原因だとして運転手にすべての責任を転嫁する主張を続けたものの、責任を認めざるを得なくなった末に、裁判官から勧告を受けて和解。事故から5年を経て、県はようやく県内各所の道路標示の補修を積極的に着手したが、事故現場近くの「ダイヤマーク」(「この先横断歩道」のひし形標示)はいまも消えたままで、県警の安全意識の低さを物語る。今回の和解では、運転者の賠償責任を「運転手9対県1」の割合で認めており、いったん事故を起こせば、道路管理の不備が原因でも運転手側が重い責任を負うので注意が必要だ。訴訟記録から報告する。2023/11/25 - 
      
        
              
            1.残業が少なくトータルの拘束時間が許容範囲 ♯【労働負荷が自分にとって適度である】 ❐負荷―生活軸『いい会社はどこにある?』スウェーデンの大手調査会社ユニバーサムが世界12カ国の24万7,235人の学生を対象に調査してまとめた「World’sMostAttractiveEmployers2019」(世界で最も魅力的な雇用主)という報告書がある。日本企業はトップ50位のなかにSony(ビジネス系22位、エンジニアIT系11位)、トヨタ(ビジネス系38位、エンジニアIT系13位)の2社だけがランクインしている。2023/11/24 - 
      
        
              
            東レ 家賃補助15万で競合並みに賃金改善も、追い出し部屋「人事開拓室」で保障は55歳まで東レの報酬体系は、2015年度に人事処遇制度の改定が行われ、「大卒30歳以降の賃金水準が化繊他社比で見劣りがあるとの労使共通の課題認識」(労組資料)のもと、水準を4年連続で引き上げ、2019年度の賃金見直しで、現在の形に落ち着いた。引き上げられたのは初任給(学部卒24万~博士卒30万に)と、G2~G3の26歳~35歳にわたる約10年間の賃金だ。滋賀の田舎企業としては高めでも、東京の競合他社に比べれば劣っていた給与水準が、改善されたことになる。2023/11/18 - 
      
        
              
            東レは“生産機械様”文化 「化学好きには向かない会社です」 他事業にも及ぶ繊維カルチャー、在庫管理厳しく東レは、昭和元年(1926年)1月に東洋レーヨンとして滋賀で設立され、昭和とともに成長し、経団連会長(榊原定征)も輩出した“ミスター昭和JTC”。創業100年を目前に、ユニクロ向け素材『ヒートテック』などで知られる祖業の「繊維」は売上全体の4割まで縮小。自動車・家電向け樹脂など「機能化成品」が同規模に育ち、『ボーイング787』機体向けの炭素繊維、ヴェオリアやスエズなど水メジャーと競合する淡水化プラント、人工透析器やコンタクトレンズなど医療機器にも進出。社員は、それぞれ全く関係のない業界でキャリアを積み商流も異なるが、配属は一括採用からのガチャだから要注意である。現役社員に実態を聞いた。2023/11/15 - 
      
        オープンハウスが隣地を突然「垂直掘削」で補修費2百万円損失 「境界のブロック塀倒れたらあなたの責任」事前説明が全くないままAさんの隣地でとつぜん始まった、オープンハウスの住宅建設。境界ギリギリのところを垂直に3~4メートルも掘削された結果、もともと境界に設置されていたブロック塀が崩落しかねない危険な事態となり、全額自費(約200万円)で緊急に塀の修理をするはめに。オープン社の強引な工事で大金を失った。対策工事を共同で行いたい――そんなしごく常識的な提案をしても、オープン社側は話し合いにすら応じなかった。ブロック塀が新築物件に倒れ込むかもしれなかったので、注文者のことも考えていない。「オープン社にはかかわらないほうがいいと何人もの人に言われました。その通りだと思います」と嘆くAさんの「オープンハウス被害」体験を報告する。2023/11/11
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            アメックス、実は「Great Place To Work」でもなかった 女性賃金66%、マタハラ訴訟も負けて…2023年から始まった男女賃金格差の開示義務化は、ポエムではなく数値情報であるがゆえに、胡散臭いイメージ広告に左右されない会社選びに役立つ。グローバルで「完全是正100%を3年連続達成」と王者のごとくふるまうアメリカンエクスプレスの日本での数字には、注目が集まっていた。ジェンダー格差が世界最悪クラスな日本でも、外資ならば女性でも差別なく活躍できるはず――という幻想があったからだ。結果は、男性賃金100に対し、女性66.1%と、男性の3分の2にも満たない無残なものだった。引き続き、元社員に実情を聞いた。2023/11/09 - 
      
        
              
            3.人材を「排出」ではなく「輩出」している ♯【内外で多様なキャリアパスを描ける】 ❐キャリア―仕事軸『いい会社はどこにある?』#【内外で多様なキャリアパスを描ける】ことの3つめの基準は、その究極形ともいえる「人材を輩出している」ことである。学校の評価が卒業生の活躍ぶりによって定まるように、ある会社の評価は、その会社に在籍していた社員がその後、幸せなキャリアを築けているかで判断できる。会社選びにおいても、“卒業生”にどんな人がいて、何をしている人が多いのか、聞いてみるべきである。2023/11/07 - 
      
        
              
            アメリカン・エクスプレス、法人向けに全集中「営業先が変わり、必要スキルも変わりました」シティグループ(ダイナースブランド)の撤退で、国内唯一の外資系カード発行会社となったアメリカン・エクスプレス(アメックス)。社員数は日本で計2千人余りいる。コロナ禍で個人向け営業部門を廃止してPIPによる人員削減を断行、法人向け営業部門に丸ごと吸収するという大胆な戦略転換を進めた。その結果、必要とされる人材のスキルセットも変化し、働く環境も変わったという。アメリカン・エクスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッドに30代で入社し、最近まで10年超にわたって勤務した元社員(退職時はマネージャー職)に、じっくり聞いた。2023/11/02 
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