記事一覧
-
P&G 「外国人みたいな日本人」が集う、ガツガツ系サイボーグの養成所2009年の6月から、アジアのヘッドクォーターを日本からシンガポールに移したP&G。グローバル企業にとっての、日本市場のプレゼンス凋落を象徴する出来事となった。社員も、日本法人の本社がある神戸からシンガポールへの転勤が進められ、いまや「マーケ職全体で全盛期の4~5割、部門によっては2~3割しか神戸に残っていない」(元社員)というほど。もはや成長が見込めない日本は、アジアの中心ですらなくなっている。2011/04/25
-
半年病休の選管委員に公金140万プレゼント、杉並区監査委員もお墨つき 区民は返還訴訟へ「5つ星の区役所」を掲げる東京都杉並区(約55万人・田中良区長)。東日本大震災では南相馬市の支援にいち早く乗り出し、義援金の募集にも余念がない。だがこれらの「善行」の裏で、組織ぐるみの税金ネコババが進行中だ。半年も病休していた選挙管理委員に、満額報酬の140万円がプレゼント同然に支給されたのである。本人に返金の意思はなく、頼みの監査委員も「違法ではない」とお墨つきを与える始末。自浄能力を失った組織に巣食う“税金泥棒”を取り押さえるため、筆者は杉並区民の1人として、住民訴訟を起こすことにした。(監査結果等は記事末尾でPDFダウンロード可)2011/04/23
-
勝間、星野、草野…原発CMに汚染された“黒いタレント”たちの苦しい言い訳福島第一原発事故を引き起こした原因の一端は、多額のカネを受け取って安易に原発の有用性をPRしてきたCMタレントたちにもある。出演者を過去5年間について調べ、その12名を影響力によってランキングしたところ、ダントツのワースト1位は、経済評論家の勝間和代氏だった。勝間氏は形だけ「お詫び」を表明したが、原発の“毒饅頭”を受けとったまま、中立な振りをして今後も評論家を続けるつもりだろうか。2位は、皮肉にも被災地・東北楽天で指揮をとる星野仙一監督、3位は中立的な立場が求められる司会者・草野仁氏。これら「不適切な人たち」に、原発の安全性をどこまで確認した上で出演したのか尋ねた。2011/04/20
-
シューカツ最前線:就職浪人2人に聞く[総合商社2社、NTTデータ内定]今や世界の珍事となっている日本の「SHU-KATSU」システム。「KARO-SHI」「SO-GO-SHOKU」「SEI-SHAIN」と同様、戦後の日本が奇跡的な経済成長を遂げるなかでガラパゴス的に進化・定着するに至った、一斉選考&集団就職プロセスのことだ。今年は大震災の影響で内定を6月以降に延期している会社も多いので、この機会に、去年のシューカツ勝者談をお届けする。2人とも就職浪人までして艱難辛苦を味わっているだけに、2年間のリアルな就活最前線の話は、先輩の声として大いに参考になるだろう。2011/04/15
-
中央、立教、駒澤、東洋…補助金交付機関に職員を“無償提供”53学校法人全リスト全国の私大に年間総額3200億円超もの補助金を交付している、文部科学省所管の特殊法人「日本私立学校振興・共済事業団」(私学事業団)に対して、補助金を受け取っている当の私大(53学校法人)が、人件費私大持ちのまま、18年間で延べ164人もの専任職員を差し出し、無償で労務提供をしていることが発覚した。大学と事業団サイドは「問題はない」と言い張るが、税金が原資である補助金を受け取るために、大学職員を“人質”として差出す、違法な利益供与の疑いが濃厚だ。(情報開示文書全438枚は記事末尾からPDFダウンロード可)2011/04/13
-
経産官僚10人が電力会社天下り 官業癒着で機能しない監視体制東電の福島第一原発の事故は、放射能汚染水を海中投棄するにいたって深刻な国際問題に発展しはじめた。これほどの大事故になる前に防ぐ手立てはなかったのか。背景に浮かぶのは、監督官庁である経済産業省と電力会社との癒着による安全監視体制の欠如だ。原発を持つ電力会社9社に、役員として天下った経産官僚は、過去数年に限っても分かっただけで10人。天下り後は猛スピードで常務や副社長に昇格するのが通例で、年収は推定2000万円~5000万円+退職金。無責任な官僚の豊かな老後と引き替えに、国民がモルモットにされている。2011/04/08
-
小児がんリスク1.4倍の上昇でも「安全」と言い切った日本産婦人科学会、パニック警戒か福島第一原発事故は、格納容器からの蒸気放出に始まり、数回の爆発と格納容器の破損を経て放射性物質を大気中に放出し、さらに大量の汚染水を海へ垂れ流す状態が続いている。そんな中、日本産婦人科学会は、妊娠中の被ばく量について「50ミリシーベルトまでは安全」という声明を発表した。しかし、その根拠とされる国際機関ICRP(国際放射線防護委員会)文書によれば、10ミリシーベルトで子どもの発がんリスクが1.4倍になり1700人に1人が小児がんのリスクを負う、とある。政府は風評被害やパニックを警戒するあまり、安全性に関する事実関係の情報を適切に提供しなさすぎる。放射性物質の長期的リスクをどうとらえるべきか、リポートする。2011/04/06
-
平成の自動車絶望工場、トヨタ系ジェイテクト潜入体験記「彼らは幸せなのか?」必要なときに必要な部品が提供されるトヨタ式ジャスト・イン・タイム。それと同じように、部品の一部としての社外工(期間工)たちも調達される。トヨタ系の主力部品メーカー、ジェイテクトで社外工として10か月間働いた池森憲一氏(36歳)は、トヨタの繁栄を支えるブラジル人や日本人出稼ぎ派遣労働者の実態を『出稼ぎ派遣工場~自動車部品工場の光と陰』(社会批評社)としてまとめ出版した。そこで見えたのは、不安定で悪条件で働いているブラジル人が希望を語る一方、希望すら持てない環境で働く日本人社外工がいる、といった「希望」格差だった。池森さんに話を聞いた。2011/04/05
-
ポスト戦後のキャリア論-14 識者と国の役割本書では、ポスト戦後のキャリアモデルとして「動機・能力モデル」を提唱してきた。それは一言でいえば、「動機の顕在化と能力開発の2つに注目し、30代半ばまでに両者の交差点で仕事を得る」というものだ。本章では、既存のキャリア論と何が違うのか、そして、政府は国民の仕事人生に対して何をすべきなのか、を述べる。2011/04/03
-
京セラ携帯開発のフォーカスシステムズ若手SE、過労→うつ→失踪→大量飲酒→死亡京セラがデジタルテレビ内蔵のケータイを初めて発売したのは2007年2月。そのソフト開発を一括受注していた中堅IT企業「フォーカスシステムズ」の若手SEが2006年9月、京都の鴨川沿いのベンチでウィスキーをラッパ飲みし、急性アルコール中毒で死亡した。残業は死亡前の8月に130時間を超え、9月も半月で52時間。労基署は、過労が原因で精神疾患を発症した結果だったとして労災認定し、東京地裁も2011年3月7日、会社に損害賠償など約6千万円の支払いを命じている。死亡したSEの父に話を聞いた。(判決文はPDFダウンロード可)2011/04/02
-
新日鉄 「現場のオヤジからボコボコにされる」泥臭い現場2012年10月に住友金属工業と合併する新日本製鉄。社内はまだ実感がないが、合併の目的は、規模の拡大と合理化によって、アルセロール・ミタルなどヨーロッパ・インド勢および急成長を遂げる中国勢に負けない企業体質を作ることなので、大規模なリストラが予想される。「コスト計算して、ドライにバッサリやると思いますよ。事業所の統廃合となる候補としては、高炉がない広畑製鉄所(兵庫県)や、拠点が住金の小倉とダブる八幡製鉄所あたりでは、と言われています」(社員)2011/04/01
-
近未来シミュレーション小説「国債バブル崩壊後の社会」 (完)92兆4千億円と過去最大の2011年度予算が29日に成立した。税収40兆9千億円に対し、新規国債発行額は44兆3千億円で、2年連続で税収を上回る。震災からの復興名目で、さらに補正予算10兆円ほどは計上される勢いなので、2011年度の歳出は計100兆円突破がほぼ確実。一方、電力不足による大不況で、来年度税収は40兆円を大きく割り込むのも確実であり、「国債暴落」に向けて、一気に加速度を増している。Xデーの後、どのような世界が待っているのか。未来小説の完全バージョン完結編をお送りする。2011/03/31
-
ファイザー禁煙補助薬『チャンピックス』で意識喪失、難聴、自殺…「重篤副作用」全米最悪の実態ファイザーが日本で禁煙補助薬として販売している『チャンピックス』は、意識喪失、難聴、自殺、攻撃性といった重篤な副作用が起きるケースがあり、米国FDA調べでは重篤副作用件数ワースト1位になったこともある。なかでも危険度が高いのは、意識喪失だ。原発やパイロット、車掌、管制官など、命を預かる職業に就く人々が、チャンピックスを服用して突然意識を失った場合、大惨事になるリスクがある。にもかかわらず日本では、「副作用はせいぜい頭痛や吐き気程度」といった説明のみで患者に処方されている。(情報公開で入手した副作用事例86枚はPDFダウンロード可)2011/03/30
-
新聞の偽装部数問題 「押し紙」そのものの損害を司法が認定 岡山地裁、376万円賠償命じる全国的に注目を集めてきた3件の新聞販売店訴訟の判決が、3月中旬から下旬にかけて立て続けに下された。結果は、販売店の1勝2敗。MyNewsJapanにたびたび登場してきた読売新聞販売店「YC広川」の元店主・真村久三氏は、これまで地裁、高裁、最高裁などの判決をあわせ7連勝だった対読売裁判で、はじめての敗訴を喫した。だが、その敗訴が言い渡されてから3時間後、岡山地裁では新聞経営者らにとって致命的な判決が下された。山陽新聞と同社の販売会社を被告とした「押し紙」裁判で、部分的にではあるが「押し紙」を司法がはじめて認定したのである。「押し紙」そのものの損害賠償を、判決で勝ち取った初のケースとなった。2011/03/29
-
近未来シミュレーション小説「国債バブル崩壊後の社会」国債の暴落と、その後の社会の変容を描いたシミュレーション小説『老人が泣き若者は笑う』を『週刊東洋経済』(3/28発売号)に6ページ書いた。地震はいつ来るか分からないが、国債暴落は、政治にリーダーが現れない限り、近未来に必ずやってくる。そして残念ながら、リーダー出現の兆候すらない。Xデーに備えるには、そのとき何が起きるのか、を論理的に理解しておく必要がある。まず思い描くままに最後まで書き、字数の制約から半分近く(約1万字)に縮め、読み易くした。本稿はその原文、最長バージョンだ。こちらでは企業名や建物名もタブーなく出しているので、双方を読み、より理解を深めていただきたい。2011/03/28
-
巨大断層近くなのに耐震ユルユル設計の四電「伊方原発」、南海地震で暴発の恐怖深刻さを増す福島第一原発事故。放射能を撒き散らす原発の恐怖は、福島だけではない。もともと危ない原発の中でも、特にヤバイと言われるのが、四国電力の伊方原発だ。築30年を超す老朽化、巨大活断層の近くなのにユルユルの耐震設計、脆弱な圧力容器、猛毒のプルトニウムを使うプルサーマル、そして地震がなくても多発する事故。大規模な南海地震が起きたら、一撃でやられるリスクは高い。第二、第三の「福島」を避けるには運転停止して総点検するしかないが、県民の不安をよそに知事も四電も「安全」を繰り返す。背後に浮かぶのは「補助金」や「天下り」といったカネまみれの腐敗した構図だ。2011/03/26
-
福島第一原発からの放射能汚染 オーストリア気象局の予測データで自己防衛を悪化しているのかもよく分からない福島第一原発事故。国は20km圏内を避難、20~30km圏内を屋内退避と指示しているが、その算定根拠となるデータが非公開であることが、不安を増幅している。被ばく量の推定を行うにあたり重要なデータは、発電所から出てくる放射性物質の種類と量、風向きや風速といった気象条件だ。本来、そうしたデータをもとにしたシュミレーションがない限り避難指示は出せない。オーストリアの気象局は、福島第一原発から出る放射性物質の拡散を予測するシュミレーションマップを公表している。30km圏外の人たちも、このデータを利用することで、今後の、高濃度な放射性物質が飛散する日時を予測することができ、被ばくを減らすことが可能になる。2011/03/20
-
下に行けば行くほど疲弊の度合いが増す“トヨタピラミッド”システム大規模リコールを引き起こしたトヨタ車の急加速の原因は「電子制御装置の欠陥ではなかった」と米運輸省が発表し、問題が解決したかのような空気も蔓延したが、昨年10月に150万台、今年1月に170万台と、リコールは続いている。こうしたなか労組関係団体は「劣悪な労働条件改善、下請単価切り下げ中止、働く者に利益を還元しろ」との要請書を提出。デンソーやトヨタ車体などは受け取ったが、トヨタ自動車本体だけが2月上旬、受け取りを拒否。下請け各社から、「下に行くほど疲弊の度合いが増すシステム」について実例が報告された今年の「トヨタ総行動」を、現場から報告する。2011/03/15
-
全身傷だらけ、肋骨骨折に脳血管破断―新兵を殺した陸自「格闘訓練」の恐怖東北・関東地方を襲った巨大地震と大津波。被災地や原発事故の危険で過酷な現場に自衛隊員10万人が派遣されている。原発暴走の事態は深刻である。この被災現場で活動するはずだったにもかかわらず理不尽な理由で命を落とし、任務を果たせなかった隊員の話を紹介したい。緊急切迫の状況にある方には不可欠な情報ではないのでそちらを優先してほしい。2006年11月、「徒手格闘」の訓練中に脳内出血で1等陸士の島袋英吉さんは死亡した。全身傷だらけ、肋骨2本が折れるという状況に遺族はいう。「息子は殺された」2011/03/15
-
若者が闘うべきは、上の世代ではない私は2003年後半から年およそ100人ペースで大企業の20代30代社員を一貫して取材し続け、自身の経営するニュースサイトで記事を発表しつつ7冊の単行本にも分析結果を収録している。この7年間ウォッチしていて、若手社員の働く環境には、ある明確な変化が見られ、確実に世代間格差を広げた。(本稿は月刊誌『VOICE』4月号に寄稿した。世代間格差を破壊せよという特集なのに「問題ではない」という結論で書いている。)2011/03/11
- « 前へ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
- 6
- 7
- 8
- 9
- 10
- 11
- 12
- 13
- 14
- 15
- 16
- 17
- 18
- 19
- 20
- 21
- 22
- 23
- 24
- 25
- 26
- 27
- 28
- 29
- 30
- 31
- 32
- 33
- 34
- 35
- 36
- 37
- 38
- 39
- 40
- 41
- 42
- 43
- 44
- 45
- 46
- 47
- 48
- 49
- 50
- 51
- 52
- 53
- 54
- 55
- 56
- 57
- 58
- 59
- 60
- 61
- 62
- 63
- 64
- 65
- 66
- 67
- 68
- 69
- 70
- 71
- 72
- 73
- 74
- 75
- 76
- 77
- 78
- 79
- 80
- 81
- 82
- 83
- 84
- 85
- 86
- 87
- 88
- 89
- 90
- 91
- 92
- 93
- 94
- 95
- 96
- 97
- 98
- 99
- 100
- 101
- 102
- 103
- 104
- 105
- 106
- 107
- 108
- 109
- 110
- 111
- 112
- 113
- 114
- 115
- 次へ »