キヤノンマーケティング セクハラ被害者「人生狂わされた」と怒りの告発
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画像1:キャノンマーケティングジャパンで業務中にセクハラ被害を受け、人生を狂わされたと訴えるMさん |
- Digest
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- 「キヤノンブランドをこれ以上汚すな」
- 御手洗毅の言葉に感動
- 分裂する職場
- セクハラ常習役員の乱行
- 内部告発すると嫌がらせメール50通
- 診断書無視でいきなり首切り
- 100%子会社のセクハラは「関係なし」(キヤノンMJ)
「キヤノンブランドをこれ以上汚すな」
さる8月31日、千葉地裁でセクハラを巡る訴訟の、第1回口頭弁論が行われた。そこで、原告の女性Mさん(仮名、年齢40代後半位)が、こう意見陳述をした。
「私は、キヤノンマーケティングジャパン(株)が職場環境の保全を尽くさなかったことを原因とするセクシャルハラスメントの被害によって、甚大なるダメージを負いました。
私は外出することもできなくなり、日中も寝込んで、当時、小学生と中学生だった子どもたちに食事もつくれない状態に陥りました。加害者とキヤノンマーケティングジャパン(株)は、私と、私の大切な家族の人生を変えてしまったのです。
キヤノンマーケティングジャパン(株)は、薄っぺらな体裁にこだわるのではなく、事態を深刻に受け止めて、社員の安全を第一優先に配慮して頂きたい。連結1万8千人以上もの従業員と、多くの協力社員を働かせている大企業だからこそ、率先して義務を果たす社会的責任があります。
私が入社した時にキヤノン(株)の創始者の一人は『社員とその家族は会社の財産だ』と言い切り、日本国内でいち早く職場環境の充実を図ってきたことを、キヤノンマーケティングジャパン(株)が手本として頂けなかったことを、哀しく思います。
長くキヤノン販売(株)の理念として掲げられてきた『逃げない』、『嘘をつかない』ということが、キヤノンマーケティングジャパン(株)では忘れられてしまったことが残念でなりません。
キヤノンマーケティングジャパン(株)には、先人や管理職、私たち社員が一丸となって守ってきたキヤノンのブランドイメージを、これ以上汚すことのないよう、希望します」。
Mさんは、時に毅然とした口調で、時に声を震わせながら、裁判長に切々と訴えていた。Mさんの言うセクハラとは一体どういうものなのか?その詳細を取材した。
御手洗毅の言葉に感動
Mさんがキヤノン販売(株)に入社したのは、日本経済が右肩上がりに拡大した1981年のことだった。(同社は2006年に「キヤノンマーケティングジャパン(株)」に社名変更)。職種はインストラクトレス(営業支援)だった。
「当時は入社試験は、キヤノン(株)と合同で、創始者の御手洗毅さんのお話もうかがえました。御手洗さんの『社員と社員の家族を大事にしてきた』という話を聞き、こういう会社だったらやりがいもあるし、大事にしてもらえる分だけ、自分たちもがんばろう、と思えました
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画像2:キヤノン販売(株)のお客様センターから分社化した現キヤノンカスタマーサポート(株)本社のあるビル。場所は幕張
画像3:セクハラが行われた幕張の中華料理店
画像4:セクハラをした若旅幹緒が取締役であることを証明する文書(謄本)
画像5:品川本社
画像6:訴状。全文は記事末尾からダウンロード可
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キヤノンは組合が弱いからなあ。しかし、セクハラが社内で正しく罰せられないのと、終身雇用、年功序列にどのような関係があるのだろうか?
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