公務員の「住宅満足度」は圧倒的 内閣府「幸福度調査」で判明 公務員宿舎はもう要らない
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「幸福度調査」のデータを使って分析した「住宅満足度」。公務員の満足度が際立っていることが分かる。 |
【既報と経緯】 また、集計用データの開示を求めた行政文書開示請求に対し、内閣府は当初、全面不開示の決定を出していた。筆者の審査請求に対して内閣府が決定を変更し、ようやく入手できたデータだ。開示がなければ雇用・勤務先形態別の集計は不可能だった。以上の経緯は以下マイニュースジャパン記事で伝えた。 幸福度調査は2010年3月中旬、全国の15歳以上80歳未満の男女4000人を対象に調査票を配布する方式で行われた。有効回収数は2900人(72.5%)。調査概要や全体的な分析結果は当時の記事を見てもらいたい。 |
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「幸福度調査」の問9。生活、仕事、賃金、家計、住居、健康、育児、教育、介護、年金などの満足度について61の小問がある。![]() |
埼玉県朝霞市で建設中だった国家公務員宿舎は、野田佳彦首相の方針により、震災復興期間の5年間は凍結される方針となった。建設費用を復興に使うべきとの要望、「多額の住宅ローンを抱えた我々の税金が、公務員だけが使う宿舎に使われるのはおかしい」(朝日新聞2011年9月26日付朝刊、地元住民コメント)といった「公務員優遇」に対する国民感情を踏まえての判断だと報道された。
そこで、住宅に関して公務員がどの程度優遇されているのかを、政府が2010年3月に実施した「幸福度調査」のデータをもとに検証したところ、公務員の「住宅満足度」は、公務員の以外の人々と比べダントツで高かった。
検証に使用した「幸福度調査」とは、2010年4月27日に内閣府が結果を発表した「平成21年度国民生活選好度調査」。日本人の「幸福度」は10点満点で平均6.5点だったことが話題になった調査である。
内閣府への行政文書開示請求により、独自に集計用データを入手した(このデータは記事末尾よりエクセルダウンロード可)。◇「幸福度」調査のデータで住宅満足度を分析
幸福度調査の設問は大きく29あり、なかでも問9は、生活、仕事、賃金、家計、住居、健康、育児、教育、介護、年金などの満足度について61の小問を行っている。このうち住居関係は小問55から61まで、7つある。分析したのはこの7つだ。回答は、満足度がもっとも高い場合は1を、もっとも低い場合は5を選択する方式。
問9 次のそれぞれの項目について、あなたはどの程度満足していますか。ひとつひとつの事柄について、「満足している」から「不満である」まであなたのお気持ちに最も近いもの1つに○を付けてください。
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「住宅満足度」を尋ねた問9(55)から(61)のそれぞれと、(55)から(61)までの合計を、10種類の雇用・勤務先形態別に分析することにした
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核家族世帯の住宅満足度、世帯年収、世帯貯蓄、幸福度の比較。住宅満足度は公務員が圧倒的だが、世帯年収と世帯貯蓄は上位グループに含まれる。
その他の世帯構成別の住宅満足度。単身の公務員も住宅満足度が非常に高い。
年齢層別の幸福度、住宅満足度、世帯年収、世帯貯蓄の状況。公務員がどれだけ幸せかよくわかる。
集計対象外とした20〜24歳、40〜44歳の幸福度、住宅満足度、世帯年収、世帯貯蓄。
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"公務員の年収と貯蓄は同年代の管理職会社員、会社役員と同じ最高水準にあり、公務員宿舎がなくとも十分に暮らしていけることもわかった"
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