一番幸せなのは公務員 内閣府「幸福度調査」結果、雇用形態別で
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問1「どの程度幸せか」を雇用形態別に集計すると… |
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- 仕事の満足度 1位はやっぱり公務員
- 生活の満足度 1位は学生
幸福度調査は今年3月中旬、全国の15歳以上80歳未満の男女4000人を対象に調査票を配布する方式で行われ、有効回収数は2900人(72.5%)。うち公務員は111人なので割合にすると3.8%だった。日本国憲法15条の2で「全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない」と定められている公務員が、奉仕先よりも、自分たちだけ高い幸福度を感じているという珍妙な結果になった。
公務員は、7.3点で1位だった総合的な幸福感のほか、以下で詳細に見ていくように、仕事の満足度で1位、生活の満足度で3位、お金の満足度で1位だった。総合的に見て現在の日本は「国民が公務員への奉仕者」という逆転した社会になっているようだ。そうした批判を恐れてのことだろう、内閣府が公表した資料や報告(以下参照)では、雇用形態別の幸福度は、まるでなかったことであるかのように、触れられていなかった。
→質問一覧や結果の概要は内閣府のウェブサイトにてダウンロード可
雇用形態と幸福度の関連について、具体的に見ていこう。◇総合的な幸福感 1位は公務員
雇用形態は、調査においては、10種類のなかから1つを選択する形式になっている。雇用形態の種類と有効回答数は以下の表の通りで、もっとも多いのは管理職以外の会社員648人(22.3%)、派遣・パート・アルバイト475人(16.4%)、次いで専業主婦・主夫424人(14.6%)、無職399人(13.8%)という内訳だ。
雇用形態 | 人数 | 割合 |
会社員(公務員を除く)で管理職以外 | 648 | 22.3% |
派遣・パート・アルバイト | 475 | 16.4% |
専業の主婦・主夫 | 424 | 14.6% |
無職(専業の主婦・主夫を除く) | 399 | 13.8% |
自営業(農林漁業、商工サービス業、自由業などを含む) | 338 | 11.7% |
学生 | 226 | 7.8% |
会社員(公務員を除く)で管理職 | 163 | 5.6% |
公務員 | 111 | 3.8% |
会社の役員 | 65 | 2.2% |
団体職員や団体の役員 | 47 | 1.6% |
無記入 | 4 | 0.1% |
計 | 2,900 | 100.0% |
上でも述べたが公務員は111人(3.8%)で7位。これより少ないのは会社役員65人(2.2%)と団体職員・役員47人(1.6%)だけだ。
人数が実際と異なる印象があるのは訪問留置法という調査方法による。調査を実施した社団法人新情報センターによると、同センターの訪問留置法では調査員が家を訪問して回答者本人または同居人に説明した上で質問票を手渡しし、後日回収するときも手渡しで受け取る。調査員の活動時間は「常識的な時間帯」「迷惑にならない時間帯」というから、働いていて家に誰もいない単身世帯は調査数が低くなる傾向がある。
質問票の問1は総合的な幸福感についての質問で、「とても不幸」を0点、「とても幸せ」を10点とする11段階から1つを選ぶ。
問1 現在、あなたはどの程度幸せですか。「とても幸せ」を10点、「とても不幸」を0点とすると、何点くらいになると思いますか。いずれかの数字を1つだけ○で囲んでください。 |
雇用形態別の点数は次のようになる。国民平均は6.5点という政府発表だけでは分からなかった部分、さらに言えば、政府が隠しておきたかった部分である
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仕事満足度も公務員
生活満足度1位は学生
お金の満足度、公務員が1位
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安定的な高い収入が幸福なんだなあ。
(MyNewsJapan)
まずは安定とお金という方が大多数な日本の状況という事…何かねぇ→"一番幸せなのは公務員 内閣府「幸福度調査」結果、雇用形態別で" /by 佐藤裕一
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読者コメント
さすが公務員天国日本(笑)
でも、公的債務残高見ればわかるけど、将来の見通しも立てれない無能・無策集団ってことははっきりしている。
自分のけつくらい自分で拭きなさいと言いたいね
問題なのは公務員が労働基本権やら賃金やら福利厚生やらで他国並みのスタンダードなのに民間がそうでない点。やはり労働法制の抜本的な見直しを行うべきでしょう。
本当に公務員は幸せなのでしょうか。しかも20代男性でトップ。公務員と一口にいっても、様々ですが。
公務員が一番幸せなのは異常。もっと多様性があってしかるべき。
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