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日経という虚構のブランド

情報提供
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EXIT前の会社が、今月から日本IBMに統合された(IBMビジネスコンサルティングサービスなんて長ったらしい名前は経歴に書くのも迷惑だった)。で、久しぶりに前の会社の人と会食。

これでプライスウォーターハウスコンサルタント→プライスウォーターハウスクーパースコンサルタント→PWCコンサルティング→マンデーになるかと思いきや買収されてIBMビジネスコンサルティングサービス→日本IBM。5回も変わってる。

 世はデジタル化ということで、新聞(日経)は読んでるのかを聞いた。
・1人はこの3月で購読をやめた(40代)。理由は、「紙を捨てるのが面倒だから。最後は広告を抜くことすらできなくなってそのまま捨てるようになり、無駄に感じて契約解除。ずっとやめようと思ってたが、やっとやめられた」。この世代は、紙に対してそれなりに親近感がある。

・1人は半年前にやめた(30代)。「75世代はPCとともにキャリアを作ってきたのでPCにアレルギーがない。ネットニュースや、ケータイのEZニュース(AU)を見ている。85世代になるとケータイが発達してるのでPCも見ないそうです」

・もう1人は、一度もとったことがない(30代)。生まれてこのかた、一度も自分で新聞を契約したことがない。

・私は学生時代に朝日と日経を読んでテーマごとに切り抜きとかもしてた(だから新聞記者になったんだけど)。就職後は会社の全額補助があったので日経、日経産業、日経流通を契約して読んでいたが、転職とともにやめて、もう10年以上、新聞は定期購読契約をしていない。

私も含め、日経新聞の紙には4人ともカネを払っていなかった。コンサル系の人は情報を扱う商売なのだが、そういう人が日経を必要としていないわけである。日経なんてコモディティー情報だから、そんなの知ってても仕事にプラスにならないということ。

だから、電子版になっても同じ情報が載ってるだけである以上、何も変わらない。日経の電子版は、Twitter上でずいぶん評価が低い。影響力のある人たちは全員ダメ出し。

kazuyo_k
私実は、2日試してやめました。レスポンスが日経テレコンより遅くて、テレコンより使いにくかったので、電子版。ウェブに勘がない人の設計に感じました。

takapon_jp
本当だよ。絶対取らないこんなの QT これは時代と逆行ですね・・・。 日経新聞電子版始動、しかし個別記事へのリンクを禁止、違反者に損害賠償請求も示唆 - スラッシュドット・ジャパン https://ow.ly/1uAEi /via @kazuyo_k

ikedanob
私もカード番号だけ登録したけど、月末でやめよう RT @sasakitoshinao: 日経新聞電子版始動、しかし個別記事へのリンクを禁止 - スラッシュドット・ジャパン https://bit.ly/c8ATPN

新しいものは一応試してみて使い物になるかをチェックする姿勢はさすがオピニオンリーダー。試す価値すら感じないんだけど。

私の日経との接点は、調べ物で必要なときに、テレコンを少々、新聞記事横断検索と組み合わせて使っている。データベースとしての価値はある。

大前研一氏は97~98年から新聞をとっていないと公言しているし、日経に載ってる情報なんてウェブにほとんど流れてる。困ることなんか何もない。いまだ、日経を定期購読しているという人でデキる人に会ったことがない。逆はよくあるけど。

というわけで、日々のニュースについて日経と契約する理由はもはや一つもないはずなんだが、いったいどこのバカが読んでるんだろうか。営業マンでその日のネタに困るから?紙の新聞読まなきゃ営業に支障があるような奴は絶対、仕事デキない奴に決まってる。今すぐ購読やめて、もっと専門性の高い専門媒体との接触に、自分の時間配分を変えるべき。

新聞をやめられない人は、日経の主要読者である50代以上の年寄りがそうであるように、「習慣」に負けてるか、PCアレルギーがあるかのどっちかだが、いずれにせよ日々の情報格差が開き、ダメなビジネスパーソンに転落していくだけ。時間の使い方として紙はどう考えても非効率で、ゴミが出て捨てにいかなきゃいけないという無駄な労力がかかるのが最悪だ。

一次情報はウェブで、二次情報・ニュース解説については個人ブランドの時代になっていくのは、間違いない。勝谷誠彦氏の有料メルマガが売上1億円越えたという話を聞いたが、これはホントだと思う。それを聞いたであろうホリエモンが始め、池田信夫氏も始めた。

だが、日経に個人ブランドで勝負できる記者はいない。結局、日経という「虚構のブランド」が、ネットという自由競争時代になって個人の新規参入が容易になり、競合優位を失って、崩壊に向かっているのだと思う。

 まあそれでも、習慣で購読する年寄りたちが亡くなるスピードと同じスピードでしか変化しないから、今の50代はあと20年は生きるわけで、日経も20年かけて少しずつ小さくなっていくということ。日本は「世代が代わるスピードより速くは変われない国」なのだとつくづく感じる。『文藝春秋』とともに日経も縮小しつつ老人向けマイナー媒体になっていくだろう。

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ponpon2010/04/21 13:23
remind2010/04/09 22:19
2010/04/06 22:44
unnta2010/04/06 17:47
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