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『イシューからはじめよ』(英治出版)安宅和人

情報提供
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経営企画とかコンサルとかマーケティングとか、「仕組みを作る側」の仕事をしてる人が読むといろいろインスピレーションが沸いてくる本である。

同じ出版社の名著『ロジカル・プレゼンテーション』みたいに架空のストーリー仕立てを多用するか、実際の過去に手掛けた事例をベースに(多少デフォルメしてもいいから)説明したほうが、分かりやすいと思った。

 少し概念的な話が多すぎて、腑に落ちないことが多かったからだ。その理由は、著者自身がしっかり説明してくれている。
 脳神経系では、「2つ以上の意味が重なりつながったとき」と「理解したとき」は本質的に区別できないのだ。(中略)シナプスに由来する特性として「つなぎを何度も使うとつながりが強くなる」ことが知られている。(中略)何度も情報のつながりを想起せざるを得ない「なるほどー」という場面を繰り返し経験していると、その情報を忘れなくなる。

これは、まさに記憶や理解の本質だと思う。情報をつなぎ続けることが記憶に変わる。著者がそういうとおり、本書はストーリーや具体的事例が不足しているために、言わんとしてることが、具体的な我々の日々の生活や企業の経営課題と、イマイチつながらない。

ヤフー方式VSユニクロ方式

実は、僕がなるほど、と一番思ったのは、著者がヤフーで働いていることについてだった。日本のヤフーという会社は、日本の検索&ポータル市場で独占的な地位にあるガリバー企業で、私が取材した限り、既存マスコミの裏部隊のような会社である。

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この図は分かりやすい。メモ入りは24枚。けっこう中身濃い本

言ってみれば、ITの仮面を被った旧勢力。その競争力の源泉は、日本人の「習慣の奴隷」とでもいうべき性質にある。日本人は、一度慣れてしまったヤフーのトップページから離れられない

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僕はいつも書き込みながら本を読んでるから、自由にデッサンできないといけない。よって電子書籍は、サブの保存用くらいにしかならない。

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