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02/13 2009
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借金の底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター、借金1億2千万円、利息24%からの生還記
 金森氏の自伝「お金の味」という本を読んだ。完全ノンフィクションでこんな物語がいまどきあるのか、というほどリアルで面白い。メルマガ連載の単行本化だが、私はメルマガも読んでいて、いつも続きが読みたいくらい面白かったので、一気に読めた。

 著者は、テレ東系でテレビCMもやっているし雑誌でもけっこう出ている金森重樹氏。「通販大家さん」事業などでボロ儲けしている人だ。東大卒で、どうしてこんな泥臭い不動産投資なんかやってるのかが、とにかく不思議でメルマガ登録した。

 不動産、株、商品、人材など市況の大きな変化と歪みで儲かる業界は、ギャンブル性が高く、ダークな怪しさがつきまとう。それはWEB上の情報ビジネスでもそうで、ギャンブルやアダルトや株の情報で儲けるのは比較的簡単だが、純粋なジャーナリズムで儲けるところに価値があると思って私はこの仕事をやっている。

 つまり、綺麗に稼がないと、スタートラインが同じだった同期の人たちに勝った気がしないのだ。ここでいう同期の人たちというのは、大学の同期であり、日経新聞の同期である。今の私は、誇りを持って仕事ができており、胸を張って奴らに圧倒的な差をつけて勝っていると言い切れる。

 だから、いくら金森氏が儲かっていても、どうしてそこまでの資産が欲しくて、怪しい業界にあえて入り込んで成り上がらないといけなかったのか、その背景が私の最大の興味だった。

 だが、この半生記を読んでよくわかった。なぜか東大卒なのにフリーターになって、商品取引でコロっと騙され、なぜか借金までしてのめりこみ、5千万円もの借金は遅延損害金などで1億2千万円にも膨らみ、自己破産もできず、田舎の実家や妻の実家にまでヤクザが追い込みにくる。小説ではありがちだが、これがノンフィクションなのだからすごい。

 著者も指摘しているように、日本では最高学府のはずの東大を出るほどに学校で最大限の教育を受けても、まったく社会を生きる上で必須な「お金の知識」が身につかない。著者が証拠だ。自分に子供がいたら、反面教師として、ぜひ読ませたい本だと思った。

 著者は解決策として、ひたすら学び、現場を見て、さらには眠り、無意識に委ねる。そして、借金で借金を返す「毒を持って毒を制す」という発想に至る。本に出てくる「問題はそれを生み出した意識と同じ意識では、決して解決できない」(アインシュタイン)というのは、その通りだと思った。

 ただ、学歴も確実に役立っている。著者は、債権者に紹介されて入った不動産会社で、営業ではなく、フリーター上がりの新人なのに、いきなり2人しかいない株式公開の部署に配属になったことで、集中的に会社全体の知識を吸収し、起死回生につながるキャリアを積めた。これは東大卒だからである。

 私のところにも商品取引をやらないかという営業の電話はよくくるが、「そんなに儲かるなら自分で借金してやれば」と言って切るだけだ。世の中には悪いやつがたくさんいるが、それに対処する知識は学校では身につかない。

 金森氏は日本の教育制度のモルモットとなり、最悪のケースを体験してくれた。たまたま東大卒の地アタマの良さがあったから社会復帰できたものの、通常なら復活できずにゲームオーバーだろう。実際の被害者は莫大な数に上るはずだ。

 本書は、ケーススタディーとして、義務教育課程の「マネー教育」の授業で必読書とすべきものである。

 
02:37 02/13 2009 | 固定リンク | アクセス数(4082) | ブログトップへ | <<前へ | 次へ>> 

コメント
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松本孝行  14:21 02/13 2009
 最近、私の周りではやたらと「今後は農業が伸びてくる産業だ!農業をやったらいい!」と言う人が増えてきています。そう思うんだったら自分でやればいいのに、そういう人に限って全然違う仕事をしてたりします(しかも都市部で)。

 振り込め詐欺などもずっと続いていますが、日本人はどうもそういった社会に必ず存在する脅威から自分の身を守る力が弱いように思います。これが教育の結果なんでしょうか。
ココで働け! “企業ミシュラン”

渡邉正裕(WATANABE Masahiro)
(株)MyNewsJapan代表取締役社長/編集長/ジャーナリスト。ほぼすべての主要企業内ホワイトカラーに情報源を持つ。現役社員への取材に基づき企業の働く環境を一定基準で評価する「企業ミシュラン」を主宰。日経新聞記者、IBMのコンサルタントを経てインターネット新聞を創業、3年目に単年度黒字化。
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