同社が「誰にでもわかりやすくご利用できる」と主張する駅ナンバリング。外国人には分かり易いだろうが、なぜ三田線が「I」なのか、など分かりにくい点も多い。
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営団地下鉄(帝都高速度交通営団)は特殊法人改革の一環で、この4月に「東京地下鉄」(東京メトロ)の名称で民営化した。民営化したからといって人間が入れ替る訳ではない。社員が顧客視点に転換するまでには相当の時間がかかるはずである。
昨年11月の土曜に目黒駅で通勤の定期券を買おうとしたときのことだ。経路が東急、営団、都営と3事業者に渡るため定期券が2枚に分かれ不便なのだが、さらに同じ駅の至近距離に2つの売り場があり、1ケ所でその2枚を購入することもできない。
仕方なく営団の売り場へ足を運び、申込書に記入して出すと、金額が3ヶ月で3万8千円だという。そのような大金は持ち歩かないのでクレジットカードで支払おうとすると、カードは扱っていないという。
仕方なく「現金をCDでおろしてくるから待っていて」と伝え銀行へ行く。「みずほ」はクレジットカードが18時までで×。コンビニ「AM/PM」内の「三井住友」も時間外でクレジットも提携外。しばらく探したが諦め、1ヶ月分だけの定期を買うことにして、戻った。
すると、初老の係員は客の前でゴミ箱をあさり始めた。三十分も経たない間に、私が渡した申込書を捨てていた。なかなか見つからない。「さっきまで待っていたんですけどねぇ…」などと言い訳ばかりして、謝罪の言葉もない。時計を見ると、閉店時間の20時まで、まだ20分もある。すっかり店じまいの用意をしている様子だった。
不愉快だったので「もういいよ、ここでは買わないから」と言ってその場を去った。その場で営団地下鉄の広報にクレームの電話を入れたが、当然のように営業時間外の留守電だった。
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東京メトロの HPに描かれた変革の姿。「お客様」ではなく「新会社」が中心に置かれているあたり、勘違い甚だしい。 |
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月曜にかけ直し、広報課の担当者に一連の出来事を話して、いつものように顧客ニーズ(=クレーム)を伝えた。
「定期券売り場は2つもいらない、駅という公共スペースの無駄遣いだからワンストップサービスにすべきだ」
「あのJRでさえ、(自前の)VIEWカードだけでなく一般のクレジットカードを使える窓口を設置するようになったのに、営団は昔から現金しか使えないのはサービスレベルが低いと思わないか」
「3事業者間にまたがるからといって定期券を1枚に出来ないのは事業者側の一方的な都合だ。いつから1枚になるのか」
「東急は自販機で新規/継続の定期を購入できるが、営団はなぜあのような不愉快な窓口でしか販売しないのか。高い運賃が無駄な人件費に使われているのは明らかだ」
「いったい窓口の係員にどのような教育をしているのか、あの態度は客をバカにしている、事実関係を調査して改善策を示してくれ」
広報課はもちろん謝りはしたが「別会社が運営しているので、厳重に注意する」などと言って済まそうとした。ここで逃げられては改善などされるはずがない。彼等は独占企業なので.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
