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有期の専任教員“妊娠切り”事件 名古屋女子大中学・高校のマタハラ、復職&解決金350万円で勝訴級和解
左は学校法人越原学園の越原一郎・理事長。右が名古屋女子大学中学校・高等学校の鈴木文悟校長(同法人HPより)

 

 


 「女性の自立、地位向上」を理念に掲げる名古屋女子大学中学校・高等学校の専任教員となった伏見愛子氏(仮名、現40代前半)は、年2回の査定時に、切迫流産で入院するたびに人事評価が下がった。そして11年1月に産休を取得した直後、クビを切られた。納得のいかない伏見氏は11年10月、同校を運営する越原学園を相手取り地位確認と損害賠償(提訴時413万円)を求め名古屋地裁に提訴。13年3月に成立した和解条項では、伏見氏の復職と、解決金として350万円を学校側が支払うなど、原告の実質勝訴の内容で事件は決着した。近年問題が表面化しているマタハラ(マタニティー・ハラスメント)のなかでも悪質な“妊娠切り”事件を詳報する。

【Digest】
◇有期雇用の「専任教員」
◇切迫流産のたびに査定評価が下落
◇「退職願を出しますか?」鈴木校長
◇地位確認求め名古屋地裁に提訴
◇学校側の“本音”
◇論破される学校側の言い分
◇原告の勝訴判決級の和解成立

◇有期雇用の「専任教員」
 訴状や準備書面によると、原告の伏見愛子氏(現40代前半)は、中高の文化系の科目A(記事では匿名とする)の専修免許の取得者で、08年当時、愛知県内の進学校T校で科目Aの非常勤講師として週10コマ担当していた。さらに河合塾でも講義していた。

 そんな中、08年7月6日付の朝日新聞朝刊に、名古屋女子中・高・大・短大・幼稚園を運営する越原学園が、中高の求人広告を出しているのを発見した。そこには「専任教員(各教科)及び幹部教員」の募集と書いてある。専任教員とは、会社に例えるなら正社員の地位を指す。無期雇用のため、非常勤講師に比べ安定しており、年収も非常勤の4、5倍に上るケースが多い。

 求人をみた伏見氏は、越原学園の人事担当に電話し、A科目の教員の募集はあるのか聞いた。すると、「ある」というので、応募書類を提出した。

 その後、約半年間、音沙汰がなく、09年1月末に、越原学園から「募集があるので試験を受けませんか?」と電話がかかってきた。伏見氏は「専任の登用はあるんですよね?」と念を押すと、「ある」という。さらに伏見氏は「専任登用の際、年齢制限はありますか?」と聞いたところ、担当者は「ない」といった。

 この電話の後、伏見氏は試験を受けるかどうか迷った。T校から「来年もよろしくお願いします」と言われていたのである。伏見氏は、知人から「専任ということなら待遇がよいのではないか」との助言を受け、越原学園の採用試験を受けることにした。

 こうして09年2月に1次試験、2次試験をパスし、最終面接を経て、同月半ばに合格の連絡を受けた。そのとき担当者から「3月27日に説明会があるのであけて下さい」といわれたが、具体的な賃金、待遇は一切伝えられなかった。

 伏見氏はこの時点でも、T校、河合塾を続けるかどうか迷っていたという。このまま続けても給与面でそれなりによく、柔軟な働き方も可能で、やりがいもあり充実していたためだ。そして何より、越原学園での待遇がどうなるか、いまだにはっきりしていなかったからだ。

 だが、悩んだ末に、非常勤講師の場合、将来、結婚して出産する際に、職を失わなければならず、その後、復帰できる保証がないことを考慮し、越原学園での就労を決めた。

 その後、3月27日の説明会に出席したが、この時も、教員免許状の写し、最終学校卒業証明書といった事務的な手続きの説明のみで、肝心な待遇面について、詳しい説明はなかった。

 こうして4月1日に初出勤を迎えた。このとき初めて辞令と契約書を手渡された。

 辞令には、こう書いてあった。

 「名古屋女子大学中学校・高等学校 教諭に任じます。

 任用期間は、平成21年4月1日から平成22年3月31日までとします。

 就業規則第39条により向う6か月を試用期間とします」

 これだけ見ると雇用期間1年の非常勤講師そのものに見えるが、越原学園では、伏見氏ら専任教員の他に、れっきとした非常勤講師もいる。

専任教職員の任期の規定
 画像のように越原学園の規定では、専任教員は最初の3年間が有期雇用の更新で、その後に無期雇用に移行するシステムになっている。(2012年より更新期間3年から5年に規定変更)。

 実際、後述のように過去の実績を見ると、大半の専任教員が無期雇用になっている。そのことは伏見氏も担当者から聞いていた。だから、不安は抱かなかった。

 そして「専任教員雇用契約書」という書類には、「給与等月額249,100円、期末手当夏273,100円、冬836,900円」とあった。

 この中には、別紙でA3用紙1枚の「休暇について」という文書もついていた。そこには、特別休暇として、結婚や葬式時の休暇日数などが列記してあり、下の方に産前産後休暇について、以下のように書いてあった.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



上から2枚が名古屋女子大学・短大と越原記念館(〒467-8610 名古屋市瑞穂区汐路町3-40)。下2枚が名古屋女子大学中学校・高等学校(〒467-8611 愛知県名古屋市瑞穂区汐路町4丁目21)
上は名古屋地裁。下は地裁のはす向かいにある中日新聞本社ビル。同紙をはじめ記者クラブメディアはこの事件を一行も報じなかった
05年度以降の専任教員の契約実績
和解条項(※筆者が裁判資料をメモして作成したもの=コピーや撮影はできないため)

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ゆみ  09:36 09/02 2013
40歳までいろいろな高校渡り歩いてきたんでしょうか。県立の非常勤や常勤講師になれない人が私立のガードが甘い学校に入りこむといています、河合塾や進学校で専任の道がなかったのでしょうあか 学園側の本音を佐々木さんきいたんですか?ほんとに
あみ  23:46 08/28 2013
まさか母校が(*_*)伏見先生なんていたっけ?
労働者の声  10:48 06/05 2013
学校がこんな事をやってるんじゃ終わってる