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被災者を愚弄するヤマト運輸の対応

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社訓は立派だが…
 福岡県西方沖地震の発生から10日経った3月30日、高松市に住む知人に頼まれ、壊滅的な被害にあった玄海島の被災者に肌着などの消耗品を送ることがあったが、「返品したい」との対応。ヤマト運輸の対応は実に遅く、被災者を愚弄するものだった。

まだ寒い時期なので、避難先の体育館では衣類は重宝される。その知人の話では「住所は玄海島のままでも名前をちゃんと書いていれば届く」「ヤマト以外の運送会社も、その方法で実際に届いている」ということなので、通常の配送手続きをして受け付けられた。

ところが翌日、ヤマト運輸の今治営業所の女性従業員から、返品したいとの連絡が入った。「玄界島の荷物は、福岡市内の営業所までは届いているのだが、配達できないので、返品します」との内容だった。

こういう状況下でよく言えたものだ。自分の家族・親・兄弟、もしくは自分自身だったらどうなのか考えてもらいたい。

4~5回の交渉の末、玄海島の人たちが避難先の九電記念体育館にいる旨を伝え、福岡市内の営業所から、配達していただく事になった。その時、今治営業所の別の従業員は「本日(31日)中に、すぐにお持ちします。福岡市内の営業所とも話はついています」と言った。

緊急時の対応の遅さに腹の虫がおさまらず、ヤマト運輸のHPから意見を送ったら、翌日(4月1日)、今治営業所の所長から電話が入った。しかし「本社から言われたから電話している」という全く他人事の対応。「本社から指示がなかったから」「配送先の人の携帯電話が分からないと配達できない」といった言い訳ばかり。それでは、携帯電話を持っていないお年寄りはどうしろというのか。

しかも、その電話で、31日には届けずに、翌朝に持ち越されていたことが発覚した。すぐにお持ちする、というのは嘘だった。即座にヤマト運輸にメールをしたら、今度は、エリア長等2名が謝りに来られたが、私じゃなく、被災者の方に謝ってもらいたい気持ちだった。

阪神淡路大震災や新潟中越沖地震のときは、特別対応をとっていたが、今回は何も対策を打っていなかったという。私地震、阪神淡路大震災のときに親戚が被災した時は、ちゃんとヤマトでも避難先に荷物が届いた。実績があるのに、ノウハウが生かせないのはおかしい。末端のドライバーまで周知徹底されていなければいけない。言い訳はいらないのです。

3月末には、既に、被災者がどこに避難してるかも報道されているのに、なぜ返品という対応しかできないのか。

ヤマト運輸の一連の言動は、被災者を愚弄するものだ。「被災直後の時期なので、現在はこういう情報しか入らないから、新たにこういう情報が入れば届けられます」といった対応をしてくれれば理解できるが、一度受け付けて、せっかく送った衣類を「返品しかない」と一方的に言われるのは納得がいかない。

ヤマト運輸はHPで社訓として「運送行為は委託者の意思の延長と知るべし」など立派な事を言っているが、実際には出来ていないのです。

所長は「そういうことはドライバーに言って下さい」という言い訳もしたが、ドライバーは対応も柔軟で、それほど問題ではない。むしろ事務方の問題であり、会社としての問題です。ドライバーをフォローするのが事務方の仕事なのに、情報の共有や対応の通達が、全然できていない。

 エリア長は、今後はこういうことが起きないよう皆に通達する、といった話もしていたが、4月6日に、改めてヤマト運輸の人に聞いてみたら、「そのような話は聞いていません」とのことだった。救いようがない、と思った。

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福岡県在住2008/02/01 02:49
2008/02/01 02:49
赤帽ファン2008/02/01 02:49
福岡地震被災者2008/02/01 02:49
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