6月の月報
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「さんぴん茶」という名称にこだわる沖縄 |
◇JALと決別
◇納得性があるか否か、それが全て
◇最安値保証システムのマリオットホテル
◇村上は「正義と嫉妬の経済学」を読め
◇今でも植民地
◇人が死ぬまで報じないエレベータ問題
◇佐藤可士和と、ハイコンセプトの時代
◇朝日のJ-NUDE
◇ファイブフォースと原稿料
◇私が閉じ込められたら、徹底追及だ
◇山の上ホテル
◇今月の会員数
- Digest
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- 食の沖縄
- JALと決別
- 納得性があるか否か、それが全て
- 最安値保証システムのマリオットホテル
- 村上は「正義と嫉妬の経済学」を読め
- 今でも植民地
- 人が死なないと報じないエレベーター問題
- 佐藤可士和と、ハイコンセプトの時代
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6/3@石垣
食の沖縄
沖縄は、とにかく食べ物が私の口に合う。沖縄そばに「ぴーやし」などを振りかけて食べるのもいいが、魚類も石垣牛も、アーサー汁も、ゴーヤーちゃんぷるも、みんな好きだ。少し太ってしまった。沖縄人が長生きなのは、これらの健康的な食にあるのは、間違いないと思う。
特にスーパーで驚くのは、石垣産の天然マグロだ。東京ではそもそも天然マグロを入手しにくく、例えば東急ストアの「中トロ」は、全てスペインの養殖モノ。その高級タイプ「プレッセ」では天然モノが並ぶが、全くリーゾナブルな値段ではない。感覚的には、石垣島のスーパーの3~5割増しくらいである。
街中の食堂に入っても、やはり同じものを東京で食べたら5割増しだな、といつも思ってしまう。地場のレストランチェーン(『和風亭』など)も、全国チェーンに比べ驚くほど高品質・低価格である。これではデニーズが進出する隙などない。那覇にはガストはあるが、価格面で、ガストが限界だろう。
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左:東京で買うより2~3割安い沖縄県産マンゴー。中玉で1,500円が相場。右:都内のスーパーにて。3,800円は高くて買えない!![]() |
東京の目黒や赤坂といったど真ん中に住んで、いきなり沖縄に来たから落差が激しいのだろうが、住む場所、生活する場所、遊ぶ場所としては、断然、沖縄だ。東京は働く場所、稼ぐ場所、ネットワークを豊かにする場所に適しているが、カネを使う場所ではない。何をするにもコストが高すぎる。
何をするにもコストが安いのは、やはり人件費が安いことが大きいだろう。有効求人倍率が全国で一番低く、アルバイトも時給が安い。沖縄は、稼ぐ場所ではないのだ。東京で稼ぎ、沖縄で使う。これがもっとも効率がよい。東京人で沖縄にハマる人が多いのは、実感として、よくわかった。
6/3@石垣→那覇JALと決別
JTAを利用したところ、なんとマイルはすぐに登録できないから、あとで郵便で送ってくれ、とカウンターで言われた。本末転倒である。そのような時間を使うくらいなら、マイルなど全くいらない。私が郵送作業をする人件費のほうが間違いなく高いのだ。
石垣空港は物理的にもJTAとANAの2つに分かれているが、明らかにJTAの施設はボロい。しかも、出発時間も遅れるというアナウンス。領収証もすぐにくれない。もともと、整備不良で墜落するリスクは、これまでの経緯から明らかにJALグループのほうが高い。
もうJALを使う理由がなくなったので、その場で払い戻しをしてANAのチケットを買ってマイレージカードも作った。手数料420円をとるといい出したので、「出発が遅れるのはあなたたちのミスによるものだ」と当然のように拒否。ダメな会社である。JALは、普通は潰れなければいけない会社なのだが、規制に守られてずっと生き残っているだけなのだ。
6/5@那覇納得性があるか否か、それが全て
東横インに泊る。さすが、と思ったのは、12階建で、12~7階が喫煙ルーム、6階~2階が禁煙ルーム。どちらも同じ値段である。喫煙者を優先するあたりが、障害者ルームを偽造した企業姿勢を象徴している、という訳である。
その他の設備と価格は、大前研一も絶賛するように、合理的で無駄がなく、申し分なくリーズナブル。無料ブロードバンドLAN接続、仕事にちょうどよい大きさのデスクと椅子、広めのベッド。チープ過ぎないシンプルな建物と、そのデザイン。
よく考えれば、ビジネスマン向きのホテルとしては当然、こうなると思うのだが、要するに、競合他社がバカばっかり、ということなんだと思う。ちゃんとターゲット利用者の活用シーンにマッチしたホテルを作れば、いくらでも儲かると思うのだが、いったい何をやってるのか、不思議でならない。
私とて、好きであの偽造社長がいる東横インに泊っている訳ではないのに、他があまりにもお粗末で選択肢が本当にないのだ。
消費行動は、納得性があるかどうかに集約される。一泊3万円でも5万円でも、納得できるサービスを受けられれば、リピーターになる。逆に、納得性が低ければ、クレーマーになる。プロフェッショナルなサービスを行う姿勢があるかどうかだ。
私は泣き寝入りをしない消費者なので、ここ2週間でも、ホテル側のミスで自分がダメージを受けたときには、何らかの形で埋め合わせをさせている。それはレイトチェックアウト無料や、1泊無料など様々だが、具体的に補償させることで、ホテル側は反省せざるを得なくなる。
6/5@那覇最安値保証システムのマリオットホテル
インターネットLAN接続ありのホテルを探していたら、「沖縄マリオットリゾート・かりゆしビーチ」が見つかった。いつものように、一休と楽天トラベルとホテル自身のページを見ると、なんとホテル自身のページで最安値保証をやっているではないか。
まるでヨドバシカメラである。これをやられたら、楽天や一休はひとたまりもなく潰れるだろう。
英語のページのみから予約可で、一泊21,315円と、まあこのクラスのホテルとしては、リーズナブルだと思う。
公取によれば、一時期、楽天が、最安値保証の料金をホテル側に強制しているのでは、という問題があったが、最安値のコースとそうでないコースで、楽天がとる手数料を変えていたために、独占禁止法違反ではない、という結論になった。選択肢があるのだから、ということだ。
しかし、利用者側からすれば、楽天などに手数料をとられるくらいなら、直接、ホテルに支払って、その分、追加サービスを受けたい。中間業者など、いらないのだ。マリオット方式への流れは、強まってほしい。
6/6村上は「正義と嫉妬の経済学」を読め
村上が記者会見中。一番面白いところなのに、地元テレビ局は、いきなり「米兵が読谷村で交通事故」「ヤンバルクイナが交通事故」に切り替えるからねえ。さすが、独立意識が強い沖縄。
ライブドア宮内としたら、自分らを焚き付けた村上だけ大儲けして、なんで自分らだけ塀の中なんだ、という思いが強かったのだろう。「村上さん、オマエもこっち側だろう」との思いから検察にペラペラ、村上との関係を供述するのも、当然だ。宮内は、自分がライブドア社内に送った電子メールまで押収されているのだから、既に勝ち目なしと踏み、罪を認めた、といったところだろう。
うまくいっているからといって調子に乗ってはいけない、というのが、この事件のひとつの教訓だ。これは本当に難しいことだと思うが、ブレーキをかけて常に客観的に自分を見る。これができないと、没落するのである。本当に難しいことだとは思うが。
最近の報道で、宮内の供述として、宮内が堀江に違法とされるスキームを伝えた際、堀江はこう言ったという。
「うほほ。そんなにもうかっちゃうの。その金額、予算に乗せといて」
いかにも生々しい、検察が作ったんじゃないかとも思える会話だが、堀江はここで立ち止まって、よく考えるべきであった。
村上は、罪を認める内容の割に、いやに明るい会見だった。インサイダーでボロ儲けした分は、どうなるのだろうか。ちゃんと、誰かに返却されるのかね?もしこの程度で済むんだったら、やったもん勝ちじゃないか、と思う。
村上の会見で印象に残ったのは、下記2つだ。
「みなさんがなぜ僕のことを嫌いになったのかといえば、ぼくがむちゃくちゃ儲けたからですよ。ぼくがこんなに儲けなければ、負けて、負けて、負け続けていたら、こんなに叩かれなかった。ぼくは、むっちゃくちゃ儲けましたよ!」
「この国は、チャレンジャーに対して、優しい国でしょうかね?チャレンジャーをキックアウトしていませんかね?」
日本は、出る杭が打たれるカルチャー。インサイダー取引なんて、裏でやっている悪い奴等がいくらでもいると思うが、結局、表の人間が逮捕されるわけだ。
「正義と嫉妬の経済学」(竹内靖雄)という本がある。私が学生時代に出た本で、確か、佐藤誠三郎教授の外交の授業で読んだ記憶がある。佐藤教授は、外交だけでなく、ものごとを人間の本質から見ようとする点で、抜群に面白く、もっとも感銘を受ける授業が多かった教授である。
この本は、経済のゲームの結果が不平等である限り、負けた人は他人に嫉妬し、嫉妬心が「分配の正義」を
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「ジャスコ」(北谷町)にドル両替機が2台もあるのにビックリ
佐藤可士和の秀逸なデザイン、702iD
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読者コメント
沖縄じゃさんぴん茶って言葉にやたらとこだわりますよね!!でも、日本人が日本茶をジャパニーズティとは言わず、日本茶って言うのと一緒のような気もするけどね。さんぴん茶って名称の飲料物を、さんぴん茶って名づけて売るのは当たり前のような気も・・・
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