ニュースのビジネス化-3「社内言論の自由なき新聞社の無謬性」
三井三池炭鉱閉鎖の最後の日を取材に行った際、カメラマンがとってくれた |
- Digest
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- “ブログ”全面閉鎖で会社と衝突
- 「異動で支援できない」と閉鎖を命じる部長
- 懲戒処分で蓋をする閉鎖的体質
- 竜馬ではなく半平太なのか
- 『正論を言えば、左遷する』カルチャー
- 迷わず転職活動へ
- 「もの書きが一番向いている」
- 身に着いたタフネス
【Digest】
◇“ブログ”全面閉鎖で会社と衝突
◇「異動で支援できない」と閉鎖を命じる部長
◇懲戒処分で蓋をする閉鎖的体質
◇竜馬ではなく半平太なのか
◇『正論を言えば、左遷する』カルチャー
◇迷わず転職活動へ
◇「もの書きが一番向いている」
◇身に着いたタフネス
“ブログ”全面閉鎖で会社と衝突
表現者にとって、これほど便利なものはない。憲法で保障された「表現の自由」は、各自がサイトを持っていさえすれば守られるのだ。文を書くのは好きだし、ディベートでの「立論」も得意で、チームで争う政治学のディベート大会では準優勝したこともある。
その後、何度かサイトは引越したが、社会人になってからも、文章のアップは断続的に続け、サイト誕生14年目の現在、他の記者の人たちの記事も載せ、ついには毎月の売上が300万円を超えるようになった。このように、趣味でやってきたことなので、仕事が苦にならない。
問題は、それを快く思わない勢力がいることだ。新聞記者時代は、激務をこなしつつも、週1くらいは本章で引用したエッセイをメールで送っていたのだが、途中からメーリングリストに入った人のバックナンバー参照用に、主要なメールをサイトに遅れてアップするようにした。
内容は、今でいうブログのようなものだ。当時、企業はWEBに疎く、ウェブ利用のルールもなかった。それどころか、私が大学1年のときから与えられていた電子メールアドレスすらなかった。99年ごろは、取材先企業では既に普通に導入されつつあって、仕方がないのでリムネットの個人アドレスで、富士通の広報やIT企業の社長とやりとりをしていた。
サイトには事実しか書いておらず、新聞社である以上、公表されて困るような話があるなば改革すればよい。個人の表現の自由は最大限守られねばならないし、特に新聞記者は社会において、その守護神的な存在である。欧米型の署名記事が当然だと思っていた私は、WEBも署名入りで書いていた。
実質24時間働いているから、仕事の話が中心になるのは当然だ。タイトルだけみても、「県警記者クラブ改革法」「脱・記者クラブ論」「報道協定」といったものがあり、新聞社および新聞業界の既得権や問題点、改革の方向性について、現場にいる立場から提言している。ジャーナリズムをやりたくてもできない私にとって、こうした報告は良心の発露であり、免罪符的な意味合いがあった。
「異動で支援できない」と閉鎖を命じる部長
発端となった『週刊朝日』記事。1人だけ堂々と実名で登場。「悪いのは時代遅れの企業だ」という小見出しにもとられている。これを見た部長は私を呼び出し「取材を受けてはいけない、とは言わないが」などとあたふた対応し… |
1年ほど経ったころ、会社が直属の守屋林司部長を通して、私に文句を言ってきて、閉鎖しろという。私が『週刊朝日』の取材を受けて、実名を明かしてWEBで問題提起をしている旨をコメントしたところ、それを読んだ本社の人間が気づいたそうだ。
閉鎖など、とんでもなかった。そもそもバックパッカー時代の20カ国近くの旅行記やら、オススメ本の書評やら、コンテンツは盛りだくさんだ。表現の自由を制限したいならば、どこが問題なのか具体的に指摘し、その基準を定めた規定を作るべきだろう。
すると、管理職になってまだ数ヶ月の新米部長、守屋氏はあたふたして、「私の言うことを聞かないならば人事異動で支援できないぞ
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取材先のNPOの経営者に紹介してもらって岩国哲人議員と会食。95年の都知事選では大前研一候補と迷った挙句、岩国候補の選挙活動に参加、応援した。政治への志はずっと絶えない。
当時、繰り返し、繰り返し再生して見たアップルのCM。心に深~く響くものがあり、サラリーマンなんかやってる場合じゃない!と魂に火が点いた。今みてもゾクゾクする。これを越えるCMにはもう出会えないだろう。→Youtube
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読者コメント
空売りを規制して来なかった政府当局の責任や癒着の問題が問われても仕方がないはずです。
新聞社も踏み込んで記事を書かないと存在意義はないです。
ここ数週間の株式市場は異様そのもの。まさにマネーゲームと化していますね。
他の市場参加者を引っ掛けて金を騙し取って自腹を肥やし己の支配権をより強固なものにしようとする外国人投資家の影がチラ付いています。
実直に働いているメーカーからすれば、許し難い暴挙ですよ。信用に足る金融市場に改善することが緊急必須課題です。
情報の提供を受ける見返りに提供主に都合の悪い情報は書けない、といった縛りはあるのでしょう。馴れ合いばかりでなく、原則的に購読者の方を向いて紙面を作らないと今後は立ち行かなくなるかもしれませんね。ネットの影響は大きいでしょう。
何処から情報を仕入れているのかは詳しく知りませんが、指摘されているような裏事情を通じて、毎日よく大判50頁(朝刊30頁、夕刊20頁)もの情報を仕入れて記事化しているな、とは思いますよ。正確には、情報量と言うべきなのかもしれませんが。読売、朝日辺りと比べて、内容的に読み応えはあります。
とは言え、読むのは普通は一部でしょうね。不要な内容も多い気はします。
ニッケーの情報力って,搾取階級による洗脳記事のこと?
それとも,搾取階級と結託している官庁が導入しようとしている政策を非公式にニッケーにプレス発表していること?
はたまた,搾取階級に取り入っている与党を操作したいがための各種キャンペン記事のこと?
モルガン達の仕業か!? 位の突っ込みはせめて入れて欲しい。
世界中の人々をあれだけ振り回して迷惑を掛けているのだから。
「CDS」--ウォール街を破滅させた怪物(ニューズウィーク日本版)
zasshi.news.yahoo.co.jp/
article?a=20081001-00000
000-newsweek-int
"Beautiful World"にある「新聞には本当に大切なことが載っていない」というフレーズが思い起こされます。
日経のセミナーで話を聞いた時も、良くも悪くもホントお堅くて明るさがなくて、マスコミの中では異質な雰囲気を放っているのを感じたことがあります。
感心しますが、例えば最近の株価大暴落等の社会現象の原因説明が果たして適切なのかどうか、不都合な事実を隠したりはしていないか、といった面においては、確かに少なからず不信を覚えますね。MNJが言われる通り、大本営発表記事だからなのでしょう。
山崎豊子の『不毛地帯』を読んでいて、日本の企業というのは、所詮、旧日本軍の延長にすぎないと思いました。日経も、まったく同じ体質ではないでしょうか。定年までいる人は、ジャーナリストとしては、実はまったく能力のない人なのかも知れません。
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