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12/06 2014
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 衆議院選挙が始まったので、経済財政マップをアップデートしておこう。特に今回は、アベノミクスが焦点となっているので重要だ。右軸が自由競争の度合で、縦軸は再配分の度合である。

前回記事(福田政権時)

◇普通のリベラル
 右マップの通りで、右上は、ガンガン自由競争させて、勝者からガッポリ税金とって弱者に再配分する。僕は右上にマッピングされるので、維新や旧みんなの政策には共感を覚えている。現状、江田さんと橋下さんはここだ。ヨーロッパでいう普通のリベラルである。

 竹中氏がよく例にあげるように、北欧・スウェーデンは、サーブが救済を求めた際に「弱い企業を助ければ、経済全体が弱くなる」と拒否した。これが普通のリベラルだ。普通のリベラル政府は、東電を救済しないで破綻させる。経済を強くし、経済成長させ、増えた税収を手厚い再配分にあてる。

 漁業や農業など、ノルウェーやオランダのように、工業化を進めて、大企業に参入させ、輸出産業化すればよい。「一次産業の二次産業化」である。これが、既得権の岩盤規制でできていない。普通のリベラルは、規制を撤廃し、競争を促進し、経済成長させて税収を上げ、敗者には再配分する。

 規制が少ないということは、小さな政府ということである。再配分の金額が多いからといってお役所が大きい必要は全くない。役所組織はスリム化し、役人の裁量ではなく「自動的に」給付付き税額控除などで再配分をするのだ。

 橋下さんと江田さんには、普通のリベラルを目指して頑張ってほしい。

◇リバタリアン
 ここは、経済学者フリードマンが大好きな人たち。アメリカの共和党である。法人税を下げることを明言したり、財務省のシナリオに抵抗し消費増税を延期した安倍さんは、ここである。ただし規制緩和には全く成功していないし、本気にも見えないので、真性ではない。

 現在、トヨタ自動車は円安で過去最高の2兆5千億円の利益を上げているが、そういった大企業が儲かって、税収を納めても、それを弱者に再配分はしない。そればかりか、法人税を減らして企業の利益をさらに増やしたいという。

 これがアベノミクスの特徴で、したがって格差はどんどん拡大し、貧困者がどんどん増えている。

 安倍さんの2年間で、正社員の数は減った。これは致命的な問題だ。全体の雇用は100万人増えたが、非正規ばかりで、雇用の質が悪化した。

 株が上がるのはよいことだが、投資家が儲かっても、貧困者には再配分されないため、格差が拡大した。

 安倍さんは本音では、「そんなの自己責任だろう」と思っているはずである。これは安倍さんの思想なのでどうしようもない。僕はそういう格差が拡大していく社会には反対である。

◇財務省エリア
 左下のエリアは、規制は守りたいし強化したい、再配分はなるべくしたくない――すなわち、財務省エリアである。

 次世代の党の平沼党首は「第3の矢」が足りないと述べているが、その中身は旧来型の官僚主導であり、規制緩和による自由競争ではない。マニフェストには「未来に向けた投資を国の基金200兆で日銀に設け…」と国家主義的な政策を打ち出している。

 平沼氏をはじめ自民党の主要なメンツ(谷垣二階麻生伊吹)は、もともと昭和の時代に育ったので、自分で政策を考えたことがない。政策は官僚が考えて作るのが当然だと思っている。思想的なものも持っていない。野田さんも同じで、財務省の言うとおり消費税の増税法案を通した。

 次世代には、ダブルヒロシ(中田宏、山田宏)など新世代の改革派も含まれているが、これは外交面での右志向が合致していることに加え、関東での石原人気にあやかって成り行きで入っちゃっただけなので、石原氏が今回、引退を決めたため、近々、維新に合流することになるだろう。

 国民は、外交よりも経済を重視して投票するため、外交にこだわっていると落選することに気づくはずだ。

◇甘ったれリベラル
 ここは、論外な人たちである。再配分をたくさんしつつ、規制でも守ってやって、自称弱者(競争しない農家や進化しない商店街、公共事業依存の土建屋…)にバラマキ続けましょう、という甘ったれたちの政党だ。

 これは、人口ボーナスがあり、経済が右肩上がりだった戦後の一時期でしか成立しないモデルで、もはや無理。昭和時代の幻想である。

 共産、社民、公明はこの急先鋒。鳩山菅枝野といった経済トンチンカン組もここである。民主党政権が何もできなかった理由も、この人たちが中心にいたからだ。

 この甘ったれリベラルたちに政権を任せると、あっという間に財政破綻する。経済成長しないのに、税収が増えないのに、支出だけは増えるからだ。実際、民主党政権時代は借金が増えただけだった。民主党の中心は、いまだにここにある。従って、民主党政権が今のカタチのまま政権に返り咲くことだけは阻止しなければならない。

◇7つのキーワード
 民主党のなかでも、経済成長に理解を示す岡田・前原といったあたりが、維新と合流し、次世代のダブル宏らもとりこんで、普通のリベラル政党としてまとまる――それしか、自民党への対立軸は作れないだろう。

 現在、最大勢力は「政党支持なし」で、64%もいる。

 キーワードは、以下7つだ。

「大企業の経営者株主ではない(非経団連)」
「大企業正社員ではない(非連合)」
「非共産主義」
「自由競争促進」
「再配分強化」
「戦争しない」
「原発いらない」

 この7つの理念で、半分以上はまとまると思う。つまり、自民党を抜いて、支持率30%超の第一党になれる。あとは、リーダー次第である。

 
18:19 12/06 2014 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(3264)


09/30 2014
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 TBSラジオ「渋谷和宏・ヒント」という番組のゲストでMyNewsJapanの話をしてきた。放送は8月31日(日)夜。記事については、キーエンス楽天NTT西日本の話を紹介した。

 概要は以下の通りであるが、いわゆるブラック企業問題についての解決策を、もう少し具体的に書いておきたい。

―どういうメディア?
 生活者、消費者、有権者という個人の視点で現場の話を報道する。マスコミとは反対の、調査報道や内部告発に特化した、個人起点のジャーナリズムメディアである。

―記事内容は企業からみたらタブーですが、企業からのリアクションは?
 ユニクロが脅しの内容証明郵便を送ってきたくらい。あとは、匿名でヤクザっぽい奴が「削除して貰うことはできませんか」と電話してくるが、どの記事についてなのか、あなたは誰なのか、と聞くと、黙っちゃう。

―取材拒否の会社はどうやって?
 もとから企業の広報経由の取材はしない。取材は、SNSで情報提供者を募集したり、周辺の協力者に紹介してもらうことが多い。

―ブラック企業対策はどうすればよいのか?
 まずは上場企業だけでも、有価証券報告書に開示義務をつけることが重要。現在、年間平均賃金だけが開示されているが、その報酬に対して、どのくらいの労働強度なのかが全くわからない。平均残業時間、有休取得日数と消化率、3年後離職率、の3点は開示を義務付けるべきだ。これは労務部が持っているデータをウェブにアップするだけなのでコストもゼロで、国の予算も何も必要ない。法律を通せばよいだけ。これで劇的にブラック企業は減る。

―会社を選ぶポイントは?
 そういった労働環境にかかわる情報を、積極的に開示しているかどうか。自動車業界などは有休取得率などを、義務でもないのに、積極的に開示している。だいたいホンダが首位だ。ユニクロのように情報を隠しているということは、やましいことがあるということで、要注意である。

―今現在、ブラック企業に勤めている人の対応策は?
 とにかく証拠を保全すること。1日単位で労働時間を記録し、パワハラを受けているなら録音すること。辞める時に2年分くらいまとめてサービス残業代を取り返せば数百万円にはなる。はやめに弁護士に相談しておく。

■情報開示で劇的に変わる労働環境
 国として、本気でブラック企業を減らしたいなら、社員10人以上の会社に、情報開示を義務付けるだけでよい。手始めに、上場会社だけでも有報に記載させればよい。

 すべて実績ベースで、3年後離職率、平均年間休日数、平均有休消化率、休職者数、労災認定された人数と内容、在職中の死亡数(労災関係なし)、あたりが重要だ。

 トンチンカンな民主党が経営者の報酬を開示させるようにしたが、そんなことよりも、国民・労働者にとっては、労働環境実績の開示のほうが、何百倍も重要だ。

 女性の働きやすさも同様で、本気で推進したいのなら、まずは実態を開示させる。社員の女性比率、管理職クラス以上の女性比率、役員クラスの女性比率、男女別の平均年間賃金、産休取得者数と復帰率、育休取得者数、これら全てをガラス張りにさせて、有報に記載を義務付ける。

 情報が開示されると、週刊誌がこぞってランキング表にして発表するので、下位にプレッシャーがかかり、自浄作用が働く。これは確実に起きるストーリーである。

 もちろん、ブラック企業側、経営サイドは、こうした都合の悪い情報は、開示したくない。さらに、厚労省は、自分のところに予算がつかない、権限も行使できないこうした政策を、やりたがらない。お役所任せでは何も変わらない。政治のリーダーシップでやるしかない。予算はいらない。法案を通せばよいだけだ。

.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。

 
15:39 09/30 2014 | 固定リンク | コメント(1) | アクセス数(4676)


05/29 2014
 MyNewsJapanというニュースサイトは2004年5月26日が正式オープンなので、この5月で10年間が終わり、11年目に突入した。もともと、ライフワークとして1人でも成功するまで続ける決意で始めたものなので、実は10年続いていることにさしたる感慨はない。死ぬまで止めないのだから、生きている以上、続いていて当然なのだ。

 簡単に数字を振り返ってみた。<>内は期末の有料会員数である。

 2004年(1年目)  389万円<154>
 2005年(2年目) 1,053万円<415>
 2006年(3年目) 2,151万円<1003>
 2007年(4年目) 4,559万円<1344>

 3年目で単年度黒字化(最終利益13万円、以降一度も赤字にしていない)し、単行本も売れ会員も増えた結果、売上高が4年目まで倍々ゲームで伸びて、当時は、なんだ楽勝だなぁ、もっと早く独立しても良かったんじゃないの、というくらいだった。小泉・安倍政権で改革ムードがあり、世間の景気も良かった時期である。

 有料ニュースサイト事業はコスト一定モデルであり、損益分岐点を越えたらすべてが利益になる。このまま倍々で行ったら売上1億円とかすぐじゃないか、社員ゼロなので人件費もないし、税金どれだけ払うことになるんだろう、などと、いらぬ心配をしたりもした。

 ところが、そう一直線にうまくいくものではないのが現実である。5年目以降の推移が以下だ。使命感にもとづき好きなことしかやっていないので、私自身は苦しくはなかったが、会社の数字上はけっこう苦しんでいたように見える。

 2008年(5年目) 4,168万円<1449>
 2009年(6年目).....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。

 
08:01 05/29 2014 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(3494)


05/16 2014
 ――開けてみたら、神経までギリギリの、深~い虫歯だったら、どうしますか?

 「ウチでは、とにかくギリギリまで神経を残します。神経が見えても、露出が1ミリ以内なら、残します。とにかく、必ず1回は残せるようトライして、様子を見ます。3mixは賛否両論ありますので、ウチでは既に実績のある水酸化カルシウムを使っています」

 これは、先だって聞いた、ある医者(自費診療)の治療方針であるが、ほぼ百点の答えと言ってよい。だが、ここにたどり着くまでに、僕は7つの歯医者をまわり、無駄に歯を削ってしまっている。莫大な時間と労力と健康の浪費だ。

 僕は、小学生の頃、前歯が斜め45度に生えてきたことから、やむなく歯科矯正をするはめになり、永久歯を4本抜いて上下に金属のわっぱをはめ、口中が血だらけになりながら夜も眠れず、苦労した。親によると「あなたがお腹のなかにいるときにカルシウムをとりすぎたから歯が大きくなった」などという真偽不明な説明を受けたが、僕には罪はないのに、なんでこんな痛い目に遭わなきゃならないのか、と思っていた。

 それだけに、歯は大切にしたいと常々思っているが、歯医者業界がろくでもないことになっていて、なかなか歯を大切にする治療を実践できないでいることをここに記しておきたい。

 以下、経緯を振り返ってみる。7つの医院について、ドクター名も含め具体名で記しておくので、選択基準や見分け方について、歯科医選びの参考にしていただきたい。うちの会員のみなさんには、私と同じ非効率や遠回り、健康被害に遭ってほしくないのである。(1万1千字余り)

長谷部均(ハセベデンタルクリニック)
 そもそもの発端は、もう5年ほど前にさかのぼる。ここで一発でウデのよい医者を見つけられれば、その後の莫大な機会費用と金銭費用(概算で70万円超)は払わずに済んだわけだが、今となっては手段がなかったので、仕方がないと言うほかない。腐敗した日本の歯科業界に食い物にされたわけである。

 2008年5月、右下の奥歯(6歳児臼歯)の詰め物の端に隙間ができ、どうやら虫歯になってしまっていることがわかった。痛みはないが、舌で触ると穴があり、治療が必要なことは明らか。だが、かれこれ10年以上は歯科治療から遠ざかっているため、アテがなかった。

 そうなると困ったもので、.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
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「現代歯科学では金属を口の中に入れる理由はない」と金属フリー宣言。これは正しそう。
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素人かよ…
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ダメサイン1:広告記事
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ダメサイン2:修了証書

 
09:56 05/16 2014 | 固定リンク | コメント(3) | アクセス数(5611)


03/04 2014
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第1期の損益計算書(2004年)。設立は2月27日なので10か月決算。
 12月決算の会社は決算を確定して2月末までが税金の納付期限ということで、数十万円の消費税やら復興税やらを納付した。2期比較損益計算書は左下の通りで、無借金で毎年、法人税も納めている。

 2004年の第一期売上高が10か月で389万円、うち300万円が水モノの本の印税(最初の本が2万部売れた)という、超不安定な構成だったことを考えると、10年目でずいぶんと安定したものだ。

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第10期(2013年1~12月)とその前年の比較損益計算書。
 2004年は安定収入である会費売上が62万円だった。それが10年目の2013年は、3,959万円にまで伸びた。

 この1年は、出版も控え、とにかく経営基盤の安定を優先した。その結果、1年で1千万円強の会費収入を伸ばせた。

 当然、紙による収入は10万部ベストセラーがあった1,665万円→178万円に激減したが、紙なんてものは水モノで、本が売れるかどうかは、誰にも見通すことはできない。順番としては、基盤を強化するための会費増が先決なのだ。

 嫌がらせ訴訟にも負けないだけの弁護士費用も積み立った。5件くらいやられても何てことはない。自由な報道を続けるには、経済基盤が絶対的に不可欠なのだ。

 会員を2千人超にし、会費収入を伸ばし、それを自分の自由な取材費に加え、記者やIT開発者、取材先紹介者といった利害関係者に再投資することで記事を充実させ、また、新事業にも投じていくことで、安定成長を続けることができる。出版に時間を使うのはその次だ。

 記者への外注費は1200万円弱にまでなっているが、今年もどんどん伸ばしていく。今年は単行本の執筆、および、10周年記念の新事業にもチャレンジしていく.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
 

 
16:58 03/04 2014 | 固定リンク | コメント(2) | アクセス数(2426)


01/02 2014
 正月も普通に仕事しています。12月は過去最高の21本も更新して、苦しみつつ2千人規模に到達しました。会員収入で売上を立てるサイトは、以下グラフの通り、一気に増やすことは難しいのです(逆に一気に減るようなこともありません)。

 →MyNewsJapan、会員2千人に

 一般的な広告収入に依存するニュースサイトは、お客さんが広告主(スポンサー企業)だから、ちょっと景気が悪くなったりすると簡単に「広告宣伝費一律3割カットね」みたいにトップダウンで決まって、切り捨てられる運命にあるわけですが、ウチのお客さんは広告主ではなくて有料定期購読者100%なので、非常に安定しています。

 もともと会員が5百人もいればそこそこ続けられるビジネスモデルなわけですが(記事は減りますけど)、2006年に1千人を超えてから一度も1千人を割ったことはありません。読者のコミットメントは強く、会員の皆さんに感謝するばかりであります。

 そもそも、ニュースサイトのお客さんが読者じゃないって、おかしなことです。これは、ファッション誌なんかだとそんなにおかしくないのですが、ニュースの場合、読者と広告主の利害は、絶対に一致しないからです。

 広告主(トヨタ、ユニクロ、政府機関…)にとって都合の悪い情報は、読者にとっては、もっとも有用な情報です。トヨタに入社して命を落とすユニクロに入社して精神を病んで職場復帰できなくなる自衛隊に入隊して自殺する…そういった事実と背景を知っていれば、人生において貴重な武器になります。

 武器どころか、知らなかったがために人生を棒に振ることが起きますから、その情報の価値たるや、人の命にも等しい場合もある。人の命はお金で買えませんが、裁判的に言うと、7~8千万円が相場です(20代過労死の賠償金)。そう考えると、1800円なんて安いものだと思いませんか?

 プロフェッショナルというのは元々、神の前でProfess(告白)する、顧客のため、クライアントのために忠誠を誓います、と宣言する、というのが語源です。だから、顧客が2人も3人もいたらプロは成立しない。プロ=顧客志向です。読者と広告主のような利害が相反する顧客を同時に持つ行為は、プロとして失格なわけです。

■プロのジャーナリズム
 僕は、プロのジャーナリストが活躍できる場を創りたかった。日本にそういう場がないからです。僕が昔いた日経新聞は、広告主と読者という2つの顧客を持ってしまったアマチュア集団で、プロの仕事ができる場では全くなかったので、とてもプライドを保てなかった。もう、自分で創るしかなかったのです。

 有料メルマガも悪くないのですが、僕はもともと政治に興味があって総合政策学部を卒業して新聞社に行った経緯があり、コントロール動機というか、支配動機、影響欲が強い。だから、自分以外のジャーナリストも含めてプロの仕事を実践できる「場」を創り、プロ集団を育て、社会により大きな影響を与えたかった。だからネット新聞なのです。

 ジャーナリズムという機能は民主主義国に不可欠だ。プロのジャーナリストにとっての「場」を創りたい。ジャーナリズムを実践する場がないといけない。それを、地に足が着いた形で、持続可能なものとして運営しなければならない。そう思いながら10年、やってきました。

 2千人というのはまだ大した数字ではありませんが、有料メルマガの3倍の単価と考えると、有料メルマガで会員6千人というのは、まだホリエモンの半分に届かないくらいかもしれないけど、けっこうな規模です。

■ジャーナリズムとコマーシャリズムの両立
 ジャーナリズムにはカネがかかります。評論やキュレーションとはワケが違う。6千字の記事を書くには、膨大な準備と取材と後整理と執筆、裏取り、推敲の時間がかかります。

 だから、ビジネスモデルと購読者数は重要なのです。日本版オーマイニュースにしてもJANJANにしても、理念は悪くないのですが、続かなかった。商業的にビジネスモデルが優れていなかったからです。

 理念だけでは飯は食えない。ジャーナリズムとコマーシャリズムは、両立させてはじめて意味がある。言い換えれば、ロマンとソロバンの両立。優しさと強さの両立。

 もともと儲かりにくいビジネスであるジャーナリズムだけに、この両立問題は決定的に重要です。持続可能なジャーナリズム。その一定のメドは、つけられたと思っています。

■個人が生活できる「職業」に
 持続可能と言う場合には、個々のジャーナリストが、ちゃんと飯を食えないといけません。ボランティアでは続かない。人はパンのみにて生くる者に非ず、ですが、パンがなければ生きていけません。

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会員の年齢分布(2013年12月時点、以下同じ)
 そのためには、記事1本につき10万円が1つのメドで、15~20万円は必要だと思っています。現在の謝礼は、6~10万円前後で、これは継続的な貢献度と個別記事の成果(アクセス数、続報望むポイント、facebookおススメ数、tweet数…)に応じて自動的に決まる合理的なものですが、このベースを、まずは早期に1.5倍に引き上げたいと思っています。

 現在でも、うちに週1本書いて月30万円強を稼いでいるジャーナリストは実績ベースでいますし、フリーだから他で自由に書けるし、単行本を出して印税収入を得てもいいので、ちゃんと市場を見て精力的に活動し、自己ブランディングとキャリアを磨くことを怠らなければ、月50万円くらいの収入は確保できるわけです。

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会員の入会からの年数分布
 もちろん、ウチから払われる原資は、お金を払って支えてくれている会員によるものです。1.5倍に引き上げるためにも、会員増が必要です。まさに会員の存在こそが、すべてのカギを握るわけです。以下、統計処理した会員データをもとに、どのようなかたが会員になっているのか、感謝の気持ちを込めて、この機会にまとめてみました。会員ログインのうえ、ご覧ください。

■会員像 .....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
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会員の都道府県別比率
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会員の就労形態別分布

 
20:04 01/02 2014 | 固定リンク | コメント(2) | アクセス数(5130)


08/15 2013
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永遠のゼロ

 

 

 僕は常時寝不足なので、買った小説の8割がたは100ページ前後で眠くなり、二度と手に取ることなく捨ててしまう。そんななか、カフェをはしごして8時間ほどで最後まで一気読みしてしまったのが、カミカゼアタック(神風特別攻撃隊)の当事者を主人公として当時の国や家族模様を描いた本書である。小説では『手紙』(東野圭吾)以来の当たりだった。

 本作がデビュー作だった百田氏は、持ち込みに際し、大手出版社が軒並み却下し、最後に畑違い(サブカル系メイン)の太田出版が出してくれてダブルミリオン(200万部)突破、というだけでも読む価値がある。大手出版社の文芸編集者がいかに新人を無視し、作品の中身を見る眼が欠落しているか、がよくわかるエピソードだ。

 僕がいいと思う小説は、正面から「カ・ド・コンシアンス問題」(悩みに悩んでも正解が得られない問題)をメインテーマとして扱っているもの。サンデル教授の白熱教室のように、答えのない問題を読者に深く考えさせる。自然と人間、環境破壊と開発をテーマとする『ナウシカ』『もののけ姫』も同じ理由でよいフィクションである。

 こういう小説は、スカッとしたとか、痛快だったとか、面白かったとか、そういうその場限りの読後感にはならない。心の奥底の(個人的・集合的)無意識に深く残り、人生観に影響を与え、人間を成長・変化させる。


 本書のテーマは特攻隊員の心の葛藤であり、著者自身が「涙を流しながら書いていた」と述べているが、それがどこなのかは、筆致の走りっぷりや感情移入っぷりから、太字になってたりはしないのに、分かってしまう。特攻隊の生き残りに語らせている部分である。そのくらい、著者がこの作品・このテーマに魂を込めていることは伝わってくる。

 そこが現代の日本人の心に響き、考えさせ、かつ重要なことなのに何も国が知る機会を与えてこなかったから、需要と供給が一致し、ミリオンセラーなのだろう。何しろカミカゼは、つい60年前、我々のたった2世代前に実際に起きた事実であり、8千人~1万4千人とも数えられる自爆テロ作戦(民間人相手かどうかはどうでもよろしい、同じ人間だ)を仕掛けたのは、世界中で日本人だけという重い現実がある。

 911テロなどで自爆攻撃死した実行犯などせいぜい10人といったレベルであり、神国日本に比べたら本当にかわいいもの。その点でこの世界記録が破られることはないだろう。「永遠のテロ」である。


 日本は現在、戦時体制が続いている。『1940年体制』(野口悠紀雄)に詳しいが、税の天引きはじめ現在の社会制度の多くは戦中に考案された。『永遠のゼロ』を読むと、精神構造としても、戦前戦中の軍隊思想が日本中に引き継がれていることが感じとれる。ブラック国家も、ブラック企業も、組織のために人間を使い捨てる点で、根は同じだ。

 人命軽視の思想や、赤紙1枚でいくらでも補充がきく兵隊は、ユニクロやワタミで使い捨てられる社員そのもの。たとえば以下は、特攻隊への志願を尋ねる場面だが、「飛行学生」を「ワタミ社員」に置き換えても何ら違和感はない。

 飛行学生たちは全員「志願する」を選びました。しかし後に、当初、何人かは「志願しない」としたらしいと聞きました。志願しないと書いた人たちは、上官に個別に呼ばれ、説得を受けたようです。当時の日本の軍隊における上官の説得というのは、これはもうほとんど命令と同じです。これに逆らうことは不可能でしょう。私たちを意気地なしと思いますか。しかしこれは今日の自由な空気に育った人には理解できないでしょう。

 記事でも書いたように、ワタミの社員は「ボランティア」の名目で全員がNPO会費を「自発的」に3項目も、給与から天引きされている。入社時に申込みを拒否すると、本社のエラい人から説得を受けるのだという。戦中の軍隊と全く同じである。

 「志願する者は一歩前へ出ろ!」副長の横にいた士官が大声で言った。しかし誰も動かなかった。はい、そうですかと動けるものではない。「今ここで、死ぬ者は名乗りを上げよ」と言われて、はい、そうですかと動けるものではない。いかに死を覚悟していようと、そのこととは別だ。「行くのか、行かないのか!」1人の士官が声を張り上げた。その瞬間、何人かが一歩前に進んだ。つられるように全員が一歩前に進んだ。わしも気が付けば皆に合わせていた。戦後になって、この時の状況が書かれた本を読んだ。士官の言葉に搭乗員たちが我先に「行かせてください」と進み出たことになっていたが、大嘘だ!そう、あれは命令ではない命令だった。考えて判断する暇など与えてくれなかった。

 僕のなかで、この士官は、勝手に柳井社長を想像して読んでいた。一見すると「自発的」にみえる志願を、実のところ脅迫しているあたりが、「半年で店長になりたくないのか!」「世界で生き残れないぞ!」「泳げない者は溺れればいい」と言っている姿にダブるのだ。

 「戦争に行った人の話を聞いてると、本当に兵士たちは使い捨てられたって気がする」ぼくは頷いた。「赤紙1枚でいくらでも補充がつくと思っていたのね。昔の兵隊さんは、上官に、お前たちより馬の方が大事なんだって言われたって。お前たちなんか一銭5厘でいくらでも代わりがあるって」「一銭5厘って?」「赤紙、つまりハガキ1枚の値段よ。つまり、陸軍の兵士も海軍の兵士も、そしてパイロットも、軍の上層部にとっては、わずか一銭5厘のハガキ代でいくらでも集められるものだったのよ」「それでもみんな国のために勇敢に戦ったんだね」

 ユニクロの社員は精神的に病んで辞めるケースが多いが、辞めたらまた採用すればいいだけ。「それでもみんなユニクロのために勇敢に戦ったんだね」という感じである。


 桜花(人間ミサイル)、回天(人間魚雷)、ゼロ戦や訓練機によるカミカゼアタック…。近代国家で、自国民をミサイル代わりとした武器を次々と考案し、数千人規模で実行したのは日本国だけだ。日本人は「十死零生」の自爆攻撃を、人類史上ダントツの規模で組織的に行った、世界一自国民の命を軽く扱う、危険な民族だったということを、われわれは事実として知っておく必要がある。その同じ血は今も流れ、日本ならではの「Karoshi」やブラック企業を生み出していると考えられるからだ。

 これだけのことをしておきながら国は反省せず、この特攻の状況を詳しく国民に教えてはいない。僕も学校の授業で議論したこともなければ、事実関係を詳しく学んだ覚えもない。本書は、義務教育課程(中学1年くらい)で教材として使用すべきである。様々な参考文献から史実を部分的に引っ張ってきて、つぎはぎしつつ架空の人物にからめているので、全員が読んで議論するのに、かっこうのテーマである。

 たとえば本書の文章を、「史実と言える部分」「事実関係で議論が分かれているor証拠不十分な部分」「フィクションの部分」に色分けさせることで、歴史リテラシーの向上も図れる。日本史の現代史、特に戦前から戦中にかけては、現在の日本のかたちの基礎となっているわけで、実際に人材を使い捨てる「ブラック企業」経営者の発想は、全く同じ根からきている。時間を割いて深く理解すべきなのである。


 プロット自体はシンプルで無駄に複雑にしておらず、疲れない。登場人物も無駄に多くない。各生き残り人物に1人称で語らせる構成もいいと思った。あえて改善点を述べると以下2点。①若干、前半が冗長なので、もっと短くしても同じ内容は伝えられる(608ページはやはり分厚すぎる)②フィクションとはいえ、あまりに登場人物を美化しすぎ。著者は「人間の綺麗なところを描きたい」と述べているが、綺麗すぎて現実感が減耗しており、結末に意外性もなく、予定調和であった。

 ノンフィクションでは伝えきれない本質を効果的に伝える手法として、小説はジャーナリズムの一形態とも考えられる。50歳までにこうした小説を書けるようになりたい、と思った次第である。

 
17:02 01/02 2014 | 固定リンク | コメント(5) | アクセス数(11229)


07/16 2013
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左上のエリアにいる党の政策だと財政破綻一直線確定。
 小室淑恵氏がスズカンのネット番組で対談しただけで参院選中のNHK出演禁止処分となったように、日本は民主国家のはずが、誰かを支持していると疑われるだけで仕事を剥奪されるため、こずるい評論家らは中立を装って誰への支持も表明せず、結果、ネット選挙が解禁されたのにネット上の議論が盛り上がらない。

 言論人なのに政治意思を表明できない人は、何も考えてないか、中立を装って世論誘導を図る卑怯者だ。日米の新聞の違いもそこにあり、日本の新聞はありもしない公正中立原則を掲げ、誰も応援していないふりをするため、何を言ってるのか意味不明な無価値の論説が並ぶ。一方、米国の新聞は社説等で支持政党を明確にする。

 私は前回(2007年参院選)は「東京選挙区は川田龍平へ 比例は民主党」と表明したが、今回も川田氏が入党したみんなの党を応援したい。

■既存政党は終わっている
 いつもの枠組み(右上図)で説明すると、旧来の政党は、全て財政破綻ゾーン(左半分ぜんぶ)へまっしぐらである。

 安倍政権はTPP参加など経済活性化の必要性は理解しているが、「第3の矢」は何と薬のネット販売といったほとんどマクロ経済には影響ない微小なものにとどまり、不発。農業・医療・電力など巨大マーケットは既得権に敗北し斬り込めなかった。一方で、国土強靭化の美名のもと、支出を減らすつもりは毛頭なく、キックバックを得た(=収賄)。今後も、左上のゾーンへと引っ張られていくはずだ。

 縦軸は、再分配の度合を示す。上が大きな政府、下が小さな政府。安倍政権を真ん中(約40兆円の税収で約90兆円の歳出)とすると、社民・共産の「正社員既得権はそのままで、非正規は全員正社員に」は単純な総人件費アップなので、その分、企業利益が減り、法人税収が減り、企業が海外移転するので失業率も上がり、所得税は減り…と負のスパイラルが止まらない。

 さらに該当者全員を生活保護で甘やかしたいらしいので(そんな余裕はどこにもないのに…)、社会保障費もガンガン上がり、3年後には税収が30兆ほどに落ち、歳出は120兆くらいに膨らみ、財政破綻→大増税&ハイパーインフレで国民の大半が貧困に陥る社会となる。

 政権をとったあとに「事業仕分け」で国民の目をごまかしつつバラマキで歳出を増やし続けた民主党も、旧田中派を中心とする自民党族議員系(農水族、土建族、厚生族…)も、伝統的にバラマキ大好きな公明党も、基本的に同じ結末に国を導く。その蓄積が現在の「国の借金1000兆円」なのだ。

■改革政党は維新西軍とみんなの党
 維新の西軍(橋下代表)は歳出カットや規制改革をよく分かっていて期待できるが、現状、東軍(石原代表)の幹部(=片山虎之助、平沼赳夫…)がグローバル化や規制改革を全く理解できておらず、むしろ反対であり、橋下氏は国会議員でないため機関決定できる立場にもない。

 よって維新全体としては左下のゾーンに収まり、歳出は自己責任論から生活保護費カット、社会保障費カットなどで80兆くらいに減らせても、歳入のほうも経済縮小で30兆くらいに減るため、やはり借金が増え続ける縮小スパイラルコースで、近々の財政破たんという結末は同じである。

 期待できるのは、維新西軍とみんなの党で、どちらも農業既得権に斬り込むTPPに賛成しており、「安倍政権の第3の矢では規制改革が全く足りない」「行革も社会保障改革も、ぜんぜん足りない」という、至極真っ当な政策を主張している。10年以上先の日本を心配する若手・中堅ビジネスマンのほとんどは、維新西軍かみんなの、いずれかを支持するのが、当り前すぎる結論だ。

 内政では一致する両党だが、維新西軍は外交問題(従軍慰安婦)で暴走し、みんなの党が選挙協力を解消した。現在の国民の期待は外交ではなく経済にあるだけに非常に残念である。

 みんなの党は「電力、農業、医療という3つの規制改革」という極めてわかりやすく正しい政策を繰り返し発信している。こうした改革で経済規模を拡大し、GDPと税収を増やし、一方で行政をスリムな体質にして、財政再建しつつ、余裕が出てきたら道州制へ、そして総額として再配分が強化される方向へ、というのが私の考えなので(緑矢印)、今回は意見が完全に一致する「みんなの党」を支持したい。

■選挙区は難しい
 僕は東京選挙区なので、みんなの党だと、桐島ローランド氏が候補者である。演説や政見放送を見たが、これは失敗だと感じた。自己PRも志望動機も曖昧で、企業の採用面接なら一次落ちだろう。

 なぜ政治家にならねばならないのか、いくら聞いても理由が伝わってこない。川田龍平氏が医療行政を変えたいという動機は心底からよくわかったが、ローランド氏が政治家にならねばならない必然性は、彼の経歴から、どこにも見当たらない。

 みんなの党としては、これ以上、論客を増やしてしまうと収拾がつかなくなるので門外漢のイエスマンが欲しかった、という事情もあると思うが(党内上層部もそうまとまりがよくないらしい)、特別な実績があるわけでもない写真家を、親の7光による芸能人的な知名度から擁立するというのは、明らかに失敗だ。

 おそらく現職の人たちも、内心は「違うんじゃないのか…」と思いながら、組織人として応援に借り出されていて、ツラそうに見える。

■選挙区は山本太郎、比例区は川田龍平
 僕は経済成長の点からTPP賛成なので、その点では山本太郎候補を全く支持できないが、「反原発の人はなぜかセットで反TPP」という残念な傾向があることから、知識のない分野に周囲から吹き込まれただけだろう。

 一方、原発については、僕は早期撤退・発電自由化促進なので、自民の監視役としてもっとも適任な山本太郎氏を推したい。俳優を事実上廃業してまで活動する姿勢が、川田龍平氏とダブって、ホンモノに見えるからだ。あの活動は、演技ではできない。

 民主党政権がSPEEDIの情報を隠ぺいした件についても、山本太郎氏が現場にいたら、役人的な手続きを無視して、職を辞してでも住民に公開しただろう。吉田所長が本店の指令を無視して海水注入を続けたのも同様であるが、そうした国民を守るための行動力、決断力が、政治家にとっての重要な資質なのである。

 結論として、参院選投票先の1枚目は、やや消極的な支持ながら、山本太郎。2枚目は、積極的な支持で、川田龍平(みんなの党)ということになる。

■雇用・労働政策の答え
 僕は雇用・労働分野を取材しているため、以下の政策が必要だと思っている。これらを実現すると、ブラック企業問題や非正規の格差問題は解消される。みんなの党と維新の公約は、これらに近く、違和感はない。

①同一労働同一賃金法(雇用安定性、社会保障、時間給での、正規・非正規間差別禁止)により、フェアな労働市場にする。

②従業員100人超の会社に対し、労働環境に関する情報開示(3年離職率、残業時間実績、休日取得実績、有休消化率、全労災認定案件、休職者人数と理由、36協定、平均賃金)を義務付け、WEBで公開。

③解雇時の労働者の権利を保証する(整理解雇時の割増金を勤務年数によって決め、重い罰則をつけ中小企業にも均しく守らせる=2年以上勤務で年収1年分割増、5年以上で2年分割増など)。

 これらの政策は予算措置も不要でやる気さえあればできるが、真っ向から反対するのは、正社員既得権の死守を掲げる連合である。

 民主党政権の3年間でわかったことは、労働分野に関しては、最大の既得権団体である連合がバックについた政党には、何1つ本質的な改革は不可能である、ということだ。僕は、連合を支持母体とする政党には、もう二度と投票しないだろう。日本を救うのは非自民・非連合の政治力だ。みなさんも、これを肝に銘じて投票に臨んでいただきたい。

 
22:28 07/16 2013 | 固定リンク | コメント(2) | アクセス数(3151)


07/01 2013
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04:53 07/01 2013 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(1854)


01/28 2013
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なんと中高大と10年間SFCに通ったという加藤さんに写真を拝借。
 25日のOB会にて、SFC創業メンバーのキーパーソンで総合政策学部の二代目学部長を務めた井関利明さんの、SFC創業に至る物語を、じっくり聞いた。

 僕は第一志望でSFCだったし、SFCが鳴り物入りで創設され、まだ卒業生も輩出していなかった時代の3期生だから、アツい思いで入学した世代。思い入れも強い。

 そのSFCがイマイチ結果を出せていないと私は感じており、その原因は何なのか、先進的であるはずのSFCがダメなら日本の大学は全て絶望的で国としてもヤバいだろう、というのが私の関心事であった。

 私の仮説は、リーダー教育の欠落と、教員側のぬるま湯体質を温存した結果、活躍する人材を生み出せていないのでは、というもので、それは、井関さんの話を聞いて、より強まった。もちろんSFCは大学改革の先導者であり、他大学は概して、レジャーランドに過ぎない。私の分析はすべて「当初の期待値に比べて」という意味である。

◇卒業生の活躍
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 まず、教育機関としての大学は、卒業生の活躍度合によってしか評価されえない。それ以外に、どれだけ理念がすばらしかろうが、国や社会から見たら、自己満足にすぎない。

 1~5期生の人たちは、もうみんな35歳以上で、キャリアという点では結果が出ていなければいけない年齢。客観的に、シビアに評価できる時期にきてしまっている。卒業生の活躍という点で見ると、左記のとおりだ。

■国会議員は、世襲以外の実力では1人も出ていない(小沢塾幹事で選挙活動ゼロで名簿当選した相原さんを例外として)。他大では41歳で大臣になっている者(細野氏)もいるのに、なりそうな者すらいないのだ。

 官僚でも40歳前後は課長補佐クラスで第一線でバリバリ働いてる年代だが、特段、他大学出身者と異なる動きをしている人の話は聞かないし、ドロップアウトして何か特異な取り組みを始めたという話も聞かない。

■ベンチャーで上場まで行ったのは4~5期生の3社だけ(クックバッド、ネットプライス、フリービット)。1期~3期ではゼロだ。これは他大学と比べ、多くも少なくもない。twitter,facebook,gree, Lineといろんなサービスが世間でブレイクするなか、SFC卒業生は、それらにほとんど絡んでいない。日本発の独自サービスが世界標準に名乗りをあげられていないのは、最先端の環境を有したSFC卒業生が創れていない以上、当然の結果ともいえる。

■NPOや社会起業家系では、9~10期生前後に何人か有名な人が集中しており、これは「問題を発見し、解決する」というSFCの理念をモロに体現しており、素晴らしい成果といえる。マザーハウス山口さん、フローレンス駒崎さんなどだ。

 昨今では、2010年度の卒業生の就職先で、一番多いのが楽天と野村総研とのこと(いずれも2ケタ)。ほとんどITの専門学校に大卒の資格を与えたような実態になっている模様である。

 ようは、総じて日本社会に大きなインパクトを与えるには至っておらず、良いスパイスを与えてはいるが、社会が抱える「問題を発見して解決する」勢力に、当初のもくろみに比して、なりえていない、というのが、事実認定としては正しかろう。

 こうしたなか、特に1期生~3期生の不振が目立つ。入試の倍率も今の2倍くらい高く、一般入試の応募者は両学部とも6千人~9千人もいた。優秀で志の高い人も多かったと思うし、教員側も創業メンバーばかりで、ダイレクトに理念を共有し伝授できる環境にあったわけだが、どうして結果が出ていないのか?

 私はもっと出てくると思っていたので、正直、不満である。

◇リーダー不要論と「目標はいらない」
 そもそも、SFCには「問題を発見して解決する」という理念は明確だったが、リーダーを育成するという理念は存在していなかった。実際、SFCのカリキュラムには、リーダーシップのリの字もなく、座学ですらその重要性を学ぶ機会はなかった。

 今となっては、問題を解決する上でリーダーは不可欠であり、そこに議論の余地はないと考えているのだが、どうしてなかったのか。井関さんの講演を聞いて、その理由が、やっとわかった。

 なんと、「リーダー不要論」をとくとくと話し出したのである。井関さんによると、リーダーとフォロワーという関係は古い概念であり、これからの社会で必要なのは、カタリスト(触媒)やコーディネーターだ、というのだ。

 SFCが目指したのがリーダーの育成ではなく、カタリストであったというのは、なるほど、と思う話だった。なぜなら、それでSFCの初期の卒業生に「ナンバー2&名参謀」が多いことを説明できるからだ。楽天創業時のナンバー2~4やサイバーエージェントの創業時ナンバー2はSFC卒業生である。ゴスペラーズの北山さん(3期生)もリーダーではない。

 さらに井関さんは、「目標はいらない」とも断言した。「目標があると、それ以上はやらなくなり、予測不可能な成長を阻害するため」だという。そして、ノーベル賞を受賞した山中教授を例に、環境の相互作用で成功に導かれていくものなのだ、目標があったわけではないのだ、といった話をしていた。

 これで、SFC初期の卒業生が現実世界でリーダーとして活躍していない理由を理解できた。そのような視点で学生を採用もしていなかったし、そのような教育もしていなかった、というわけだ。

◇問題を解決するのはリーダーである
 「リーダー不要論&目標はいらない」は、現代思想論のような学問の世界でなら、概念的には理解できる。だが、それは実学を重視し、問題を発見して解決するというSFCの理念を体現するうえで、明らかにバッティングするどころか、有害であることは明らかだろう。問題を解決するのは、間違いなく高い目標を掲げたリーダーなのだから。

 新しい大学を作るなら、どの分野にどういう人材を、何年後に何人輩出したいのか、という具体的な目標があるべきだと思う。たとえば、20年後に国会議員10人、地方議員30人、ベンチャー上場社長20人、ベストセラー作家10人、30年後までにノーベル賞受賞者輩出、などである。

 目標があって、目標にコミットしてはじめて、どんな学生を採用するかの方針が決まり、教育内容のカリキュラムが決まるわけで、これは民間の組織運営としては当然のことである。カルロス・ゴーンのいう、コミットメント経営だ。民間で働いたことがない学者には、そのあたりが理解できないのだと思う。

 卒業生に結果が出ていないことについては、「そんな厳しいことを言わせないでよ」とのお答えで、井関さんも僕も、認識は同じだった。ただ、その原因について、私はリーダー教育や目標設定の欠落が問題だと思うのに対して、井関さんはそうは考えていない、というのが違いである。

◇教授側に競争がない
 井関さんには、もう1つ質問をした。成果が出ていない理由をリーダー教育以外に挙げると、SFCが教員サイドの既得権を改革せず温存しすぎたことが問題だと思っている、という件である。

 去年、准教授や教授を匿名を条件にインタビュー取材したが、海外でテニュアといわれる終身教授の権利が、SFCだと30代で専任講師や准教授になった段階で持ててしまい、65歳まで特段、顕著な教育・研究成果がなくても、雇用が安泰なのだ。これはひどい。「ぬるま湯」である。

 去年、竹中教授が講演で言っていたのは、日本の大学の問題は、教員の間で競争がなさすぎること、だという。教員が競争してないのに、そこで学んだ学生が社会に出て厳しい競争で勝てるわけないのである。

 これは私もベンチャーやってるし、物書きをやってるから実感しているところであるが、民間は成果がなければ消える厳しさがある。だがSFCは、教員の雇用制度に、何も手をつけなかった。

 なかでも、少なくとも授業評価の結果を教員の査定に結びつければよかったのに、それさえもやらなかった。高橋潤次郎さんが慶應病院の病床から説得して、やっと形式的な授業評価が導入されただけ。これは教員の査定とは未だに無関係なので、形骸化している、というのが学生と教員の共通認識である。

 いったい、誰が抵抗勢力だったのか?井関さんの答えは、「当時、どこも授業評価を導入している大学はなかったという環境下で、導入することだけでも、大変なことだった。だって、評価シートに、本当に心ないことを書いてくる学生がいるんですよ…」。

 まあそんなところだろうが、日本の大学がグローバルで評価される存在になりえないのは、このように教員の既得権を優先して、ダメな授業や教員が淘汰されず、授業の質が上がらないことに原因があると思う。

 学生と先生の関係を、福沢諭吉の理念である「半教半学」だと言うなら、相互評価は必須であるはずだった。学生の評価能力を過少評価し、怯え、既得権を守った結果、大学の教員サイドの「ぬるま湯」はSFCにおいてさえ、改革されなかった。

◇学際的な知識の融合だけでは問題は解決しない
 リーダー教育を掲げ、そういった素質を持った人材を高校から集め、カリキュラムにリーダーシップ教育を導入し、教員側とも相互に評価しあっていくような大学であれば、「問題を発見し解決する」という理念を体現したリーダーを、SFCは、もっと生み出せたはずである。

 理念や知識だけはすばらしかった民主党政権が何もできなかった事実をみれば明らかなように、実行力がないと、リーダーシップがないと、現実社会の問題を発見して解決するには至らない。

 学際的な知識の融合だけでは、社会の問題を発見し解決するリーダーを輩出できないのだ、ということを、SFCの20年は教えてくれたのである。

 
19:58 01/28 2013 | 固定リンク | コメント(5) | アクセス数(21011)



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渡邉正裕(WATANABE Masahiro)
(株)MyNewsJapan代表取締役社長/編集長/ジャーナリスト。ほぼすべての主要企業内ホワイトカラーに情報源を持つ。現役社員への取材に基づき企業の働く環境を一定基準で評価する「企業ミシュラン」を主宰。日経新聞記者、IBMのコンサルタントを経てインターネット新聞を創業、3年目に単年度黒字化。
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