日テレがストだそうな。
格差社会の象徴であるテレビ局内で、超高賃金を維持するべく抵抗する労組。しかもその高賃金の大半は、新規参入がない環境でタダみたいな電波利用料しか払わずに済んでいる「電波利権」と、「下請け制作会社や非正規労働者からの搾取」によって生み出されており、実力でもなんでもない。そのことについては、個々人の社員はみんな理解している。社員に聞けば、すぐわかる。
しかし、だ。個人個人には良心があるんだけど、組織になると醜悪になる。これは官僚機構もまったく同じなんだが、本当に興味深い観察対象である。社会学者に分析してもらいたい。出るとこ出たら申し開きできないことを、密室の交渉の場では平気で主張してしまうという、人間の本質的な卑しさ。
だから、テレビカメラを入れて労使交渉を中継してみせたらいい。どのニュース番組よりも視聴率とれますよ、日テレさん。平均年収1262万円(40.7歳、2010年3月現在)の社員たちが「私たちの賃金は高いとは思わない」とか真顔で言ったら、クレームの電話でパンクして、労組のストなんて吹っ飛ぶだろう。氏家会長、突破するにはそれしかないですよ。
労組が「24時間スト」へ 新賃金制度で
日本テレビの社員の過半数が加入する労働組合が1日正午から、24時間ストライキに入ることが同日、分かった。ストは全職場で行うが、放送への影響を配慮し、アナウンサーなど一部の組合員は参加しない見通し。同局では会社側が残業単価の切り下げなどを盛り込んだ新賃金制度が組合側に提示され、協議が続いていた。
9月1日産経新聞