日本テレビ 「泥舟」の老害船長×士気下がる乗組員たち(1)
Baa優良企業予備軍 【生活犠牲型】 (仕事4.5、生活2.0、対価4.8) |
- Digest
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- 2008年入社から給与を突然2~3割カット
- 「賃金面で破たんします」
- 既存社員の待遇も、業績連動で急降下
- 仕事はハケンにやらせて年収2千万の異常世界
2008年入社から給与を突然2~3割カット
この内定者のだまし討ち給与カットとは、2008年入社の新入社員から給与制度をガラリと変え、突然2~3割の年収がカットされたことを示す。各種手当も軒並みカットされ、アナウンサー手当や宿直手当なども全廃された。たとえば2007年入社の夏目三久と2008年入社の小熊美香では全く同じ仕事をして3割も報酬が違うということだ。
「日本テレビの人事労務制度変更の重大な不利益変更について」 |
民放労組の上部団体にあたる民放労連は「明日は我が身」と危機感を持ったようで、2008年3月16日付の「日本テレビの人事労務制度変更の重大な不利益変更について」と題する抗議声明を出した(右記)。
この声明によると、年俸制の導入と所定労働時間の延長を組み込んだ「新総合職」制度の導入によって、「08年度入社の新入社員に適用される賃金・労働条件は所定就業時間が1時間単純に延長されるだけでなく、賃金でも組合試算によると年収の7割~8割に減収されている」という。
「今後、1年入社が遅いだけで年収が300万くらい低い人も出てくる。これまで3年目で1200万だった人が900万になる、といったレベルですが」(社員)
日テレ労組は今春、新総合職の待遇改善を求めたが、会社側の回答は、夏休み付与日数(3日)を、従来の総合職並みの4日間に、1日増やしただけ。そもそも人件費のカットを最大の目的として導入した苦肉の策なので、会社側がコストアップになる要求を受け入れるはずがなかった。
「賃金面で破たんします」
この労使の交渉過程では、なかなか面白い議論をしている(以下、2009年4月22日の経営側との団交より抜粋)。
会社=あと30年もすれば全て同じ新総合職の社員となります。両方で採用していれば混在となりますが、今は新総合職でしか採用していません。組合=総合職制度に関しては、この状況においてどのように会社は考えていますか。
会社=はっきり言うと、このままでは持ちません。賃金面で破たんします。
組合=人件費が圧迫しているということですか。
会社=もちろんです。
この後、組合は失敗例として他局の話を持ち出す。他局とは、もちろんTBS(→企業ミシュラン「TBS」参照)のことである。会社側も熟知のうえだが、白々しい対話が続く。
会社=組合は昨年や今年入ってきた人が、他局よりも劣っていると思うのですか。組合=昨年、正直今年は知らずに入ってきている人もいますが、悪い条件で優秀な人を連れてくるのが難しいのは、他局の例からも分かります。某局のタイムテーブルを見て新しいソフトが無いのは、給与を70%程度に抑えて良い若手がいないためだと聞いています。
会社=他局より人材が劣っていることが証明されたらそうします。人は育てていくものです。いつから某局はそうなっているのですか。
組合=6年ほど前からです。
会社=低迷の理由をそこに持っていくのはどうかと思います。職種別社員や年契約社員からも良いアイデアは出ています。賃金と能力が比例するものだとは思いません。自分達が新人のときと08年を比べて下さい。それは空論です。
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「今後、1年入社が遅いだけで年収が300万くらい低い人も出てくる。これまで3年目で1200万だった人が900万になる、といったレベルですが」(社員
金のために重要なコンテンツをバカバカ捨てている、バカテレビ局の話。
これまで3年目で1200万だった人が900万になる/まだまだ平気だ。
城先生のエントリと併せて
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読者コメント
結局は大臣だけがんばっても、総務省は放送とべったり。
かなり接待されてるらしいじゃないか。官がアカンから、本来人々が享受するべき利益が一部特権に行ってしまう。見事な社会主義国家をマスコミは民主主義と国民にすりこんでる。規制ばかりでイノベーション発展を妨げる総務省はない方がむしろ国民の幸せに直結する。
テレビ局に大金をつぎ込んでる企業さん。目を覚まして。その大金を稼がしてくれてるのは誰?くだらない番組に湯水のごとく大金を使って何とも思わないのですか。お宅の製品、買わないからね。
放送業界が苦境に陥ってるとは。ましてや制作会社イジメをしていたなんて。総務省が具体例を挙げてテレビ局の制作会社イジメを指摘、状況改善を要請したと言う。
もしや、今回の異常とも思える全テレビ局いっせいなる小沢潰し、民主党叩きはこの総務省の状況改善要請が一因?放送局にすれば死活問題。民主党が何を打ち出すか戦々恐々だ。今の内に自民に変わってもらい身の安泰をはかりたい訳だ。小沢潰し、納得しました。
大した宣伝効果はないのに、スポンサーはお金出しすぎです。その分を自分の会社の社員に還元すべきです。テレビ業界は今までがバブルで方外な高給を得ていたのであって、ようやく一般企業並みに近づいてきたということを認識すべきでしょう。
時給850円でくったくたになるまで働いてる者には夢のような世界でしかない。。。
正社員にもなかなかなれないのに。TV、無くなってもかまいませんよ!
TV局なんて、何社か消えても、誰も困りませんよ。給料が激減といっても、一般的な相場から見ると、十分以上に高いですし。
嫌なら辞めても誰も困りません。
私は年寄りですが、新聞・テレビ見ないよ!インターネットの記事の後の新聞やテレビ見ても、フーーンで終わるよ、尤も新聞・テレビニュースは内容殆ど一緒だよ、ワザワザ見る値無いよね、他を批判する記事もどうかね?
城氏が指摘するように、一番立場の弱い人(新卒や下請け)が割を食う仕組みなんだよね。でも早晩行き詰るのは目に見えてる。つまらないテレビ産業の伸びしろなど知れている。女子アナブームも沈静化して飽きてきたし(笑)
3年目で1200万!
異常な世界ですね。
普通のサラリーマンはどんなにがんばっても、その金額に達するひとはほとんどいません。
終身雇用を維持できなくなったつけを、若者に回す。日本中でこんなこと起こっているのか、と思うとやってられなくなりますね。
インターネットという強力な代替品、競合の出現によって
既得権益にあぐらをかいて、高給を貪ってきたテレビ業界もいよいよ凋落するんでしょうね。
最近、ほんとにつまらない番組が増えてきた理由がわかる気がしました。
公共の電波を使って偏向報道と単調なくだらない番組を垂れ流して来たのだら凋落するのは当然。情報取得の選択肢も多様になっている為、真の存在意義が問われている。ライフスタイルの変化について行けない斜陽産業に成り下がっている。
メディアの価値は時代とともに変遷するものでしょう、テレビや新聞の価値ははインターネットで十分補える物でしょう、だったら給料下がって当然でしょう、所詮大した人材が集まっていないのでは?なお、人材は養成するものでは?
テレビ局は、ゆがんだ国家機関ではないかと感じました。仕事は下請けに丸投げする一方で、税金で高給を得ている天下り団体と相似形。政府の庇護がある限り、倒産とは無縁とでも思っているのでしょうか。こんな連中に世論がどうとか庶民の暮らしとか言われたくない(笑)
今までテレビ局が高収益・高給だったのは、彼らの有能さゆえではなく、ただの既得権によるものだ。
業務量の負担は、人数を増やしてシェアしていけばよい。そして一人当たりの給与を一般企業並みにすれば、人件費を下げても十分にやっていけるはず。「給与を下げたら人材の質が下がる」などと言ってること自体、自分を有能なエリートだと思い込んでいる傲慢なカン違いだ。
正義のかけらもないですね
テレビ局は醜悪すぎ。これで社会正義がどうとかいってもねw
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