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マルチの山岡VS土建のサトベン バックは怪しい団体ばかりの「栃木4区」

情報提供
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次期衆院選「栃木4区」で激突する佐藤勉氏と山岡賢次氏の05年~07年分の政治献金額ランキング
 次期衆院選で激突する「栃木4区」の佐藤勉氏(現職閣僚)と山岡賢次氏(民主党幹部)。両者の政治資金を洗ってみると、過去3年で、いずれも特定の利益団体から数百万円単位の献金を受けていた。佐藤氏は「談合ゼネコン」から、山岡氏は「マルチ業者」や、「先物」で業務停止命令を受けた会社から、献金を受けており、ダーティーさでも資金力でも、どっちもどっちないい勝負となっている。
Digest
  • 対戦成績「4選全敗」の山岡
  • “マルチ”業界から344万円が山岡氏に
  • 「マルチ献金」の集会に出席、翌年「ビデオレター」でエール
  • 先物で業務停止の会社が山岡にダーティーマネー
  • 市長選に出る病院理事長から2610万円の献金
  • 談合ゼネコン5社から献金貰う現職大臣
  • 落札率「100%」を繰り返す業者から献金
  • 診療報酬“二重請求”の「現職市長」から600万円貰う

◇対戦成績「4選全敗」の山岡
◇マルチ業界から344万円が山岡氏に
◇マルチ献金の集会に出席、翌年「ビデオレター」でエール
◇先物で業務停止の会社が山岡にダーティーマネー
◇市長選に出る病院理事長から2610万円の献金
◇談合ゼネコン5社から献金貰う現職大臣
◇落札率「100%」を繰り返す業者から献金
◇診療報酬“二重請求”の「現職市長」から600万円貰う
◇3年間の収入額は佐藤2億6081万円、山岡1億9688万円

対戦成績「4選全敗」の山岡

次期衆院選で要注目の選挙区の1つが、栃木県小山市、真岡市、下野市、芳賀郡、下都賀郡がエリアの「栃木県第4区」だ。同選挙区には、自民党の現「国家公安委員会委員長」兼「内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、防災担当)」の「佐藤勉」氏と、民主党の現国会対策委員長の「山岡賢次」氏がいる。つまり、片や現職の大臣、片や野党第一党の要職が激突する注目区なのである。

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過去4回の対戦成績

ちなみに、過去の対戦成績は「4勝0敗」で佐藤の全勝。両者の得票数は表の通りとなる。

負けなしの佐藤はこれまで圧倒的に強かったということであり、逆にいうと、全敗の山岡は、有権者に常にNOを突きつけられてきた候補者ということになる。

なぜここまで選挙で負け続けていながら山岡は党要職に就いて、頻繁にテレビにも出たりしているのかというと、選挙で負ける度に比例でゾンビのように復活当選しつつ、94年の自民党離党以来、小沢側近として同じ道を歩んできたためだ。前回は惜敗率77.3%で、民主党の北関東ブロックの比例名簿の順位は7位と、ギリギリ最下位で復活。小選挙区の得票数があと1931票票少なかったら復活できなかった。

次期衆院選ではどういう結果が出るのか注目だ。衆院選の場合、小選挙区では個人名、比例代表で政党名の、2票を入れることになるが、比例での投票はブロック単位となり、栃木4区は北関東ブロックに属し、政党の得票数に応じて当選人数が割り当てられる仕組みだ。

栃木4区の両候補者は、与野党の要職に就いているので、北関東ブロックの有権者はもちろんのこと、全国の有権者の比例投票の判断材料の1つにするため、両陣営のバックにはどのような組織や勢力がついているのかを、政治資金明細の面からチェックした。

調査対象は、両候補が支部長を務める政党支部(「自由民主党栃木県第四選挙区支部」「民主党栃木県第4区総支部」)と、両候補の資金管理団体(「佐藤政経懇話会」(代表:佐藤勉)、「賢友会」(代表:山岡賢次)と「流通ビジネス推進政治連盟(現ネットワークビジネス推進連盟)」(マルチ業界の政治団体)。これらの政治資金明細をチェックし、スポンサーとなっている企業、政治団体および個人を金額順に集計、ランキングしたのが上記一覧だ。

調査方法は、佐藤氏の政党支部、資金管理団体と、山岡氏の政党支部の政治資金収支報告書は、栃木県庁内にある栃木県選挙管理委員会に足を運び、閲覧。なんとコピーはとれないので、書き写さねばならない。本来、すべてWEBで公開して当然の情報だが、こうして国民に交通費と時間を浪費させねば閲覧させないという仕組みからも、政治家の後ろめたさが感じられる。

山岡の資金管理団体、マルチ業界の政治団体は、総務省のHPから閲覧できるので、転載した。期間は、過去3年間分(2005年~2007年分)だ。こちらはなぜHPに載っているのかというと、総務省に届け出ているからである。政治家の資金管理団体は、都道府県選管か、総務省のどちらかに届け出ることになっていて、総務省分以外、つまり、都道府県選管分は、現地に行かなければ見ることすらできない仕組みになっている。

調べた結果、山岡氏には、マルチ企業やマルチ業界の政治団体、先物で業務停止命令を受けた会社からカネが流れていたことが判明

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05年は「陣中見舞い」「賢友会セミナー」費でマルチ業界の政治団体から山岡氏にカネが流れた

両陣営の政治資金内訳(献金、パー券、党交付金の一覧比較)。

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ヲ類2009/03/04 08:52会員
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