いきなり公約違反の鳩山政権、自民同様、記者クラブ利権と癒着
海外メディア出身の2人(神保哲生氏、 上杉隆氏)が怒って書いているところによると、どうも平野官房長官が首相の了解もとらぬまま「雑誌枠5人」などを勝手に決めたようだ。こういう田舎くさいネチネチしたやり方は、いかにも松下出身らしい。ソニーだったら絶対にやらない。
NHK出身の池田信夫教授もお怒りになっているし、ホリエモンも「ふーん、これが事実なら糞だな。記者クラブ開放について」と最低評価を下している。
あまりにもわかりやすい悪事なので、どれもまったくその通りというほかない。私も何度も指摘してきたし、現場で怒ってきた(暴力団やゼネコン談合より悪質 司法記者クラブの脅しに屈してはいけない)。
この記者クラブ利権問題、悪質なのは、既に寺澤有氏らによる訴訟で、裁判所まで合法だと認めてしまっていることだ。ようは、政府-官僚-マスコミが癒着して国民の知る権利を堂々と奪うという「合法的な犯罪」の典型なのだ。憲法21条違反なのは明白である。
その情報を独占する利権があまりにおいしいため、マスコミは死守しようとする。私は記者時代の入社1~3年目にブログでクラブの実態を書きまくったために懲戒を受けたほどだ。だが、その懲戒も裁判所が合法としてしまった。もはや完全犯罪である。
今回、パナソニック平野がネットを押さえ込めると考えたのは、確かに理由がある。この問題を伝えているのはネットメディアのごく1部だけだ。主要なブロガーが皆書いているのになぜ一部といえるのかというと、若者が一番の情報源としているヤフーニュースが、既存マスコミの情報を垂れ流すメディアになっているからだ。
ヤフーは、この重大な公約違反を伝えていない。流れている情報は時事、読売、毎日だから、マスコミそのもの。実態は、ネットの仮面を被った既得権マスコミメディアの一角なのである。
だから、大手紙の経営者が「新聞、テレビなどのメディアを敵に回すと政権が長く持ちませんよ」などといって民主党を脅し、その脅しに屈してパナソニック平野が記者クラブ開放をつぶしにかかったという話には信憑性がある。つぶすことによるメリットのほうが、ネット上で批判を浴びるデメリットよりも大きいのだ。ネットなど、ヤフー以外は、みんな見ていないから、隠し通せてしまうのである。
おそらくこの公約違反を知っている日本人は数パーセントもいないだろう。だったら、つぶしたほうがトクだ、クラブを通じて情報統制したほうがラクだ、となるのも、パブリックマインドのかけらもなさそうな平野クラスの人物なら十分考えるはずだ。それを任命した鳩山首相のダメさ加減も、ひしひしと伝わってくる話である。
私はこの合法的な犯罪は、合法的であるがゆえに正面からどうやっても変わりようがなく、マイケルムーア的な手法で世の中に広めていくしかないと思う。数パーセントしか知らないうちは権力者のほうが強い。
だから、神保氏や上杉氏クラスの大物が、憲法21条を主張して勝手にどんどん会見に入って行き、毎回殴り合いになってニュースになるくらいでないと、利権を死守したいマスコミが「おまえらつぶすのなんて簡単だよ」と官邸を脅せば、確かに潰せる影響力を持っているだけに、民主党はリスクをとれない。そういうヤクザ的な脅しに屈してしまう政権が情けない限りである。
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読者コメント
言論の自由の本質は、国民一人一人が伝える事のできる権利と知る事のできる権利。既得権益のTV局や新聞社等でInternet記者や外国記者を締め出している記者クラブは、完全なるカルテル。義に反する。
孫正義 1/21 Twitter / masason
既得権益にどっぷりとつかったままの今のメディアでは申し訳ないが、紳士な報道をするブログや新聞赤旗の足元にもおよばない。誤解を恐れずに言えば2ch以下としか言いようがない。
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