鹿島建設 泥臭さ満点、形に残るやりがい
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B 不良企業予備軍 【一連托生型】 (仕事3.0、生活2.7、対価2.8) |
- Digest
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- 事務系の現場は「1人総務部」
- 営業は「飲む」カルチャー
- 海外に行きたいと言えば行ける
- 肩書きは報酬と連動しない
- 差がつくのは30代後半から
- 入札前は忙しい
- リクレーションで建設現場を訪問
事務系の現場は「1人総務部」
鹿島はここ数年、180人ほどを採用している。バブル期は500人超、その後は250人ほどを採用していた時期が長く、昨今は最低水準だ。事務系が3割ほどで、残りが技術系である。
技術系は建築・土木出身が多く、配属後はずっと動かない人もいるし動く人もいて、バラバラ。事務系の新入社員は、まず北海道から沖縄までの全国に散らばり、「現場」(建設現場)か「営業」に配属される。おおむね7:3で、建設現場のほうが多い。
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鹿島建設の現場組織![]() |
建設現場は5人~20人以上まで建設の規模によって人数は様々だが、基本は技術系の人たちで、その庶務全体を1人で担当するのが、事務系の仕事だ。つまり各現場に事務系は1人しかいない。しかも掛け持ちだから忙しい。
建設にかかわる一連の流れにおいて発生する、技術以外の仕事を一手に引き受けるのが事務系の仕事である。工事が決まると、契約業務。そして、事務所を用意する手配。これは、プレハブを建てるか、マンションの部屋を借りる。
そして、安全祈願祭ほかの式典を開催。施主による近隣説明会実施の手伝い。工事が始まってからは、事務の女性を雇い、経理を取り仕切り、資材を発注し、労務管理し、月ごとの財務を管理し、現場所長(技術系の部長クラス)の確認をとりながら進捗管理。さらには、現場懇親会や、バーベキューなどイベントの手配もする。
「1人総務部です。これを、複数の現場を掛け持ちでやることも普通。1つの現場は1年以上にわたる場合が多い」(中堅社員)
仕事のやりがいも、現場にある。建設現場では、騒音が出ることは避けられない。近隣とのトラブルも起きる。鹿島の社員は、施主とともに説明会を開く。「あんたらの利益のために、なんでウチが我慢しなきゃいけないの?」と言われると、正直、そう思うほかない。
でも、法律は守っている。自分も会社のために働いて給料を貰わないといけない。「最初は全員が敵だと思っていたけれど、ひたすら訪問して挨拶してまわったら、1軒以外の人とは、仲良くなった
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キャリアパスと報酬
社内報は完成した建物の紹介がメインコンテンツ。これは進行中の飛騨高山のトンネル工事。社内リクレーションでは、社員の家族も含め、こうした進行中の現場を訪れることも(『KAJIMA』6月号より)
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読者コメント
大手ゼネコンの鹿島が東京国税局の税務調査を受け、2010年3月期までの3年間で約19億円の申告漏れを指摘されたことが16日、分かった。うち約4億円は、アルジェリアで続く高速道路建設をめぐって別の国のブローカーに支払った業務委託費だったが、同国税局は委託実体の伴わない利益供与に当たり、悪質な仮装・隠蔽(いんぺい)もあったとして、所得隠しと認定したもようだ。(2011/10/16)
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