うつ病発症、常時6% トヨタ系社員が語る“人間カンバン方式”の闇
トヨタコミュニケーションシステムの本社が入っているビル。名古屋市内の中心部に位置し、トヨタホームも同じビルに入っている。同社には、うつ病などメンタルな問題を抱えている社員の比率が20パーセントに及ぶ部署があるという。 |
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- メンタル疾患発症6%弱の異常
- 派遣切りでシステム開発者が3分の1に激減
- 見積もり140万円を110万円で発注
- 計画段階から1日10時間労働、実際は?
- トヨタに都合のいい“人間カンバン方式”
メンタル疾患発症6%弱の異常
MyNewsJapanに連絡してきたのは、トヨタ自動車100パーセント出資の子会社「トヨタコミュニケーションシステム=TCS」 の社員である。いまや多くの企業でうつ病になる従業員が増えて社会問題化しているが、とくにトヨタ系企業では発症率が高い、と多くの関係者から聞いてきた。かねてより、なんとか実態を調査したいと思っていたところに届いた知らせには、「発症社員比率が5~6%」と数字まで出ている。「また、社員が発症しました。メンタルの病気です。次から次へ仲間が病んでいく異常さをぜひ伝えてもらいのです」
しかも、部署によっては「発症率20パーセント」。自己認識ではなく医師によって診断された人の比率だという。にわかには信じがたかったが、まずは連絡をくれた人物の住む愛知県を訪ねた。
トヨタコミュニケーションシステム(TCS)は、トヨタのためのシステム開発を主な業務とするIT企業だ。本社名古屋市、吉見 淳一社長。資本金10億円、売上金290億6百万円(2010年3月期)、従業員1050人(2010年4月1日)。
トヨタを側面から支える企業で何が起きているのか。内部の状況を語ってくれたAさんの話を紹介しよう。
「発症している社員は、5~6パーセントもいます。ある管理職の人から聞いた数字 なので、間違いないと思います。50人ほどの社員を抱えるある部署では、ここ数年で少なくとも10人以上は発症しています。これは、どう考えても普通ではありません
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うつ病などは全国的に増えている。しかし、通院して治療していない患者もいるので正確な数字はわからない。グラフは厚労省が3年ごとに実施する「患者調査」の平成20年度のデータ。
トヨタからトヨタコミュニケーションシステムに発注されたプロジェクトが、さらに下請に出される。左から四列目の塗りつぶされている部分に担当者が記載されている。
下請の計画表。表は上下に別れており、上段が計画で下段が実績。左端の塗りつぶされているのは下請担当者氏名。その右はの10/4、10/4というのは、2010年4月、5月の労働時間。右寄りの細かな数字がたくさんならんでいるのは、今年8月1日以降の日ごとの計画労働時間(上段)と実績労働時間(下段)だ。<br>たとえば、8月17日から20日の上から6行、7行を見ると、計画段階から1日10時間労働になっているのがわかる。トヨタが発注の仕方をかえないと、下にいくほど仕事はきつくなる。実際、この表に出ている9人のうち1人は確実にメンタルな病気を患っている。
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読者コメント
ある本部。ほとんどの人がメンタルで産業医にかかっている。それを軽く放置している気もするが、その多さに驚愕。ビジネス系の新入社員さんたち、覚悟してください。
トヨタ関連の集団ストーカー&揶揄行動や犯人集め&密室再現などもあります。
情報提供募集しております。ご協力お願いします。
鬱状態の時に、ここから飛び降りろなど複数の人に言われた事もあります。
協力会社さんで、さらに2名発病。まだ軽症か。ES本部って、そんなところ。だけど新人には人気らしい。
問題チームを解体。メスを入れたつもりかもしれないが、協力会社さんもほぼ全員解放。下請けは、いい迷惑。
2011年度もこの部署は、3名の新規メンタルを発生させてしまいました。反省の色なし。対策もなし。口だけ。
このメンタル多発グループ、チームに降格になって、また人がたおれて、とうとう持ちこたえられなくなって、作ってきたソフトの後処理を他社にまかせて、解散の方向らしい。部全体として、管理者ばかりを育ててきた弊害。また、計画性がぜんぜん無いEITも同罪。その防波堤になれなかった部長の責任は重い。でも、これで被害者が減るのではないかと期待。
しばらくなかったんですが、今週よりまた、メンタル系で1名休業に。他部署の部長が憐れむほど。
TTDC、2006年の企業再編で、TCSから分離したトヨタテクニカルディベロップメントですね。昔はTCSにいらっしゃったのかも。TTDCもひどい仕打ちをうけているようですが。
↓このように採用情報ホームページでは記載しています。
サイト情報↓
会社を支えるのは社員の皆さんであるという認識に立ち、社員の健康管理には他社に劣らない充分な配慮をしています。
私もトヨタグループ関係で働いていましたが、私の考えた結論はトヨタ本体はコンプライアンス上きれいでいて、泥は子会社にかぶってもらうという姿勢でいます。でなければ記事の様な、私も経験した浮世離れした要求は良心があればだせません。
結果、明示的でない「危ない橋を渡って解決しろ」という指示を子会社や関連会社に出している状態になるのです。
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