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小児がんリスク1.4倍の上昇でも「安全」と言い切った日本産婦人科学会、パニック警戒か

情報提供
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3月24日のNHKニュースで産婦人科学会の声明を元に50ミリシーベルトまで安全を繰り返した放射線医学総合研究所の島田義也博士
 福島第一原発事故は、格納容器からの蒸気放出に始まり、数回の爆発と格納容器の破損を経て放射性物質を大気中に放出し、さらに大量の汚染水を海へ垂れ流す状態が続いている。そんな中、日本産婦人科学会は、妊娠中の被ばく量について「50ミリシーベルトまでは安全」という声明を発表した。しかし、その根拠とされる国際機関ICRP(国際放射線防護委員会)文書によれば、10ミリシーベルトで子どもの発がんリスクが1.4倍になり1700人に1人が小児がんのリスクを負う、とある。政府は風評被害やパニックを警戒するあまり、安全性に関する事実関係の情報を適切に提供しなさすぎる。放射性物質の長期的リスクをどうとらえるべきか、リポートする。
Digest
  • 日本産婦人科学会「胎児の被ばく50ミリシーベルトまで安全」
  • 国際機関「10ミリシーベルトで1.4倍のがんリスク上昇」
  • 「将来にわたって影響はない」のに出荷停止?
  • 安全量がだせない放射線の発がんリスク
  • 暫定規制値ぎりぎりの野菜を1年食べると1176人に1人の発がん
  • 安全、危険の判断は国民にまかせろ

日本産婦人科学会「胎児の被ばく50ミリシーベルトまで安全」

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3月24日付けの日本産婦人科学会の声明。下線は筆者。

東京都の水道水が乳児にとっての基準値(放射性ヨウ素1リットル当たり100ベクレル)を超えた3月24日。日本産婦人科学会は妊娠・授乳中女性に対する声明を発表した。

東京都の金町浄水場で検出された1リットル当たり200ベクレルの放射性ヨウ素の水を妊娠期間中(280日)毎日飲み続けた場合、総被ばく量は1.232ミリシーベルトになる。胎児に悪影響がでるのは50ミリシーベルト以上なので大丈夫という内容だ。

平常時の一般人の年間被ばく限度値は1ミリシーベルトなので、東京の水道水からだけの被ばく推定で最悪のケースでも1.2ミリシーベルト程度というのは安心情報といえる。

同日のNHKの午後9時のニュースでは、放射線医学総合研究所の島田義成博士が「産婦人科学会は問題ないと言っている。胎児への悪影響は50ミリシーベルト以上なので大丈夫」と何度も安全と繰り返している。

しかし、平常時の年間被ばく限度が1ミリシーベルトなのに、50ミリシーベルトまで胎児に悪影響がでないというのは本当だろうか?

国際機関「10ミリシーベルトで1.4倍のがんリスク上昇」

そこで今回の声明の根拠とされている国際放射線防護委員会(ICRP)文書(publication 84)の概説文書を確認したところ、

「妊娠中の10ミリシーベルトの被ばくで、子どもが15歳までに小児がんになるリスクが1.4倍に上昇。1700人に1人が15歳までに小児白血病・がんで死亡する」という記述がある。これは学会の言う「50ミリシーベルト未満なら安心」とは大きく食い違う。

さらに「被ばくが1ミリシーベルト以下の場合は『影響は無視できる程度』という説明は妥当だが、それ以上の場合は、より詳しい説明をするべき」と書かれている。

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質問書と日本産婦人科学会からの回答、およびICRP文書の発がん性に関する説明

そこで、日本産婦人科学会に対して小児がんのリスクについてなぜ説明しないのかと質問したところ、帰ってきた回答がこれ(右記画像参照)だ。

産婦人科医師向けのガイドラインによれば

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放射線被ばくと発ガンリスク

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boshi2011/04/20 10:49

愚民政策をやめ、情報公開を求める姿勢を私は支持します。

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