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新聞「原発広告」知識人は増田明美、橋本登代子、森田正光、辰巳琢郎、住田裕子…

情報提供
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画像1:新聞「原発広告」文化人ワースト5の増田明美、橋本登代子、森田正光、辰巳琢郎、住田裕子
 CM、雑誌に続き新聞の「原発広告」に登場し原発マネーで稼いできた知識人タレントを調査したところ、ワースト上位は増田明美(元マラソンランナー)、橋本登代子(アナウンサー)、森田正光(お天気キャスター)、辰巳琢郎(俳優)、住田裕子(弁護士)などとなった。広告記事中では、電力会社に都合の悪い原発事故の報道はセンセーショナルな見出しが多いから「メディアリテラシーが必要」だとまで文化人に言わせている。取材を通じて、出演交渉では「原発賛成でなくてもいい」などと言って原発シンポにとりあえず出演させ、記事全体で賛成・推進の内容に仕上げる手口の一端も明らかになった。本当のメディアリテラシーとは、このような知識人の名前を覚え、その言説を疑い続けることだ。(広告は記事末尾からPDFダウンロード可)
Digest
  • 「放射線は怖くない」増田明美
  • 原発事故報道を潰しにかかる橋本登代子
  • 「楽観論で生きます」森田正光
  • 「原発賛成でなくてもいいと言われたから… 」辰巳琢郎
  • 「個人的見解を控えたい」住田裕子
  • 「甘かった」木元、「目からうろこ」福澤アナ

CM雑誌に続き、新聞広告に登場することで原発を推進してきた〝原発文化人・タレント〟を調べた。調査対象は、全国紙の朝日、読売、毎日、日経、産経新聞の1年間分(2010年4月1日~2011年3月31日)の「全面広告」。図書館で調べた。その結果、14人の文化人・タレントが原発広告に出ていたことが分かった。

 単なる知名度だけのタレントはともかく、発言力が大きいほどその言説の影響も大きく、責任は重い。そこで「オピニオンリーダー度数」順にランキング化した。定量化の方法として、前回、前々回と同様、過去5年間(2006年4月1日~2011年3月31日)の全国紙(朝日、読売、毎日、日経、産経)で記事の見出しに名前が出ている数(連載記事、特集記事、インタビュー記事)の合計を「オピニオン度」と定義し、集計した。以下が、その「原発・新聞広告ワーストランキング」である。   

順位 名前 肩書オピニオン度数
1位 増田 明美 スポーツジャーナリスト 109
2位 橋本 登代子 アナウンサー 30
3位 森田 正光 お天気キャスター 15
4位 辰巳 琢郎 俳優 14
5位 住田 裕子 弁護士
6位 木元 教子 評論家
6位 福澤 朗 アナウンサー
7位 碧海 酉癸 元TBSディレクター
7位 浅超 ゴエ お笑い芸人
7位 乾 貴美子 タレント
7位 神津 カンナ 作家
7位 田畑藤本 お笑い芸人
7位 千原 せいじ お笑い芸人
7位 東嶋 和子 科学ジャーナリスト
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画像2:ワースト1、増田明美の原発広告

「放射線は怖くない」増田明美

原発・新聞広告ワーストランキング第1位は、元マラソンランナーで、現在スポーツジャーナリスト、大阪芸術大学教授、文科省中央教育審議会委員などを務める増田明美氏。増田氏は読売新聞紙上の「人生案内 増田明美」というコーナーの連載や、朝日新聞の「増田明美の目」などに登場する“知識人”であり、109度という突出したオピニオンリーダーぶりを示している。

そんな増田氏が出ていた原発広告は、6月の記事で指摘した電力会社などのダミー団体「地球を考える会」主催の「市民と考える新エネルギーの実力・原子力の実力」という原発シンポジウムの記事広告(2010年11月21日付 読売新聞朝刊)。そこでパネリストの一人として、増田氏はこんな発言をしている。

増田氏は、「新エネルギーや原子力については一長一短ある」といいながらも、風力については「CO2は出さないけれども景観を損ねるとか低周波が悪影響を与える」とマイナス面を強調。

原子力については「『放射能』や『放射線』という言葉を聞くだけで怖かったのですが、原子力発電所から出ている放射線量よりも、自然界に存在する量のほうがはるかに多いと知りました。分からないから怖い、怖いから不安になる」と述べ、原発の安全性を暗にPRしていた。

増田氏は世論形成に影響力の大きい知識人として、原発の安全性をどの程度調べた上で広告に出たのだろうか。その点を質問したが、回答はなかった。

原発事故報道を潰しにかかる橋本登代子

ワースト第2位は、元札幌テレビ放送アナウンサーで現在フリーアナウンサーの橋本登代子氏。橋本氏は読売新聞夕刊紙上の「窓」という連載コーナーで執筆をしていた。

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画像3:ワースト2位、リテラシーをかたって原発事故を握りつぶしつそうとする橋本登代子の発言箇所。

その橋本氏が出ていた原発広告は、「未来にどう備える? ~現役記者が日本のエネルギー、低炭素社会を語る~」という記事広告。(2010年9月18日付 読売新聞朝刊)

これは橋本氏が、読売新聞論説員の井川陽次郎氏にインタビューするという記事構成。二人のやり取りは、まず、CO2削減の必要性や、日本は資源に乏しい国でエネルギー源は貴重という話からはじまり、原発は2020年までに新増設9基、2030年までに14基以上、稼働率約90%という目標を国が掲げていることに言及。

そして、太陽光や風力発電については「コストが高い」と井川氏が否定的な発言をする。すると、橋本氏が「安定的で経済的な原子力に対する期待とこれからの課題は何でしょうか」と、原子力を持ち上げる言い回しの質問をする。

さらに橋本氏は、原発に関する新聞やテレビの報道について「悲観論へと煽られているように感じる時もあり、新聞の見出しなど、ややセンセーショナルともいえませんか」と誘導尋問をし、「正確な情報なのか、別の見方があるのかを見極める能力、メディアリテラシーが必要」と訴えていた。

だが、いうまでもなく新聞=記者クラブメディアは、行政と半ば一体化している

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画像4:ワースト3位森田正光の原発広告。

画像5:ワースト4位辰巳琢郎の原発広告。

画像6:ワースト6位住田裕子の原発広告とワースト6位以下の面々。

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原野初子2013/04/16 22:22
東電2011/06/16 04:48
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