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10年後に食える仕事-1 いま何が起きつつあるのか

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10年後に食える仕事、食えない仕事』をテーマに、しばらく連載する
 『フラット化する世界』(トーマス・フリードマン著)でも示されたとおり、北朝鮮など一部例外地域を除いて、世界経済が1つに統合されていく「グローバル化」と、その原因の1つである「IT化」が、急速に進みつつある。この流れは速まることはあっても、そのベクトルが変わることはない。その結果、人口70億人を要する世界経済のフラット化が進み、否応なく、働く人々に大きなインパクトを与える。
Digest
  • 1.新卒採用のグローバル化
  • 2.サービス業の海外移転
  • 3.事業再編にともなう中高年クビ切り

特に日本は、地理的に“世界の成長センター”であるアジアに位置し、既にGDPで追い抜かれた中国、これから人口世界一に伸びるインドをはじめ、新興国の激烈な経済成長の影響から逃れられない。このグローバル化にともない、日本の働く人たちには、何が起こりつつあるのか。本章では、最近の具体的な事象から、主に重要な3点を説明しよう。

1.新卒採用のグローバル化

ここ数年、ユニクロやパナソニックといった超有名企業が、新卒採用の8割がたを外国人にしてまで、急速に海外展開を強化し始めている。ユニクロは2011年入社1千人のうち730人が外国人、2012年は1300人のうち1050人を外国人とする予定で、大半がアジア系だ。パナソニックが発表した2011年度の採用計画は、1390人のうち日本国内の新卒が290人、残り1100人が外国人中心の「グローバル採用」枠だった。

「安売りの殿堂」をうたうドン・キホーテも、2011年入社の新卒採用142人のうち、58人を中国人とした。テレビ番組に出演した同社の人事担当・伊藤正樹氏は「日本人より頭1つ2つ抜けている」と評価し、中国人5千人もの応募者のなかから北京大卒などを、新興国ビジネスの幹部候補として厳選採用したことを明らかにしている。

日本国内は少子高齢化で、既に2005年から人口が縮小に転じ、若者に比べ消費をしない老齢人口ばかりが増えつつある。そうなると、現役世代を主要ターゲットとする家電メーカーや小売業などは、日本国内向けにビジネスをしても伸びる余地がない。かといって、中高年社員に突然、海外で働けと言っても適応できない。となると、新卒からドラスティックに「海外仕様」へと人材をモデルチェンジしていく人事施策は合理的である。

なにしろ主戦場となる海外では、新入社員のTOEIC平均点が900点前後で、ウォン安により日本より人件費が激安なサムスン電子がライバルの筆頭なのだ

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パクパクコーラ2014/10/05 10:35
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