広告代理店が折込チラシ5万枚を「中抜き」、大阪地裁が(株)マーケティング読宣など3社に情報開示求める
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画像1:読売系の(株)マーケティング読宣のホームページ。同社をはじめ、(株)アルファトレンドと(株)読宣に対して、大阪地裁は折込チラシの扱い枚数に関する情報開示を求めた。現段階では、読宣の「潔白」は立証されたが、アルファトレンドとマーケティング読宣に対する検証が残されている。 |
- Digest
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- 「押し紙」で偽装された新聞部数
- 読宣の関係会社に情報開示命令
- 1枚の伝票から不正が発覚
- 3つの広告代理店が介在
- チラシ水増しから「中抜き」の手口へ
- 「中抜き」5万枚の手数料は誰の手に?
- 広告代理店の言い分
広告主の医師が発注した35万枚の折込チラシのうち、5万枚が新聞販売店に搬入される前段で消えていた事実が発覚した。チラシ手数料の不正取得をめぐる新しい手口が登場したようだ。
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画像2:新聞社は、「押し紙」(新聞社が販売店に対して、購読者数を超えて搬入する新聞部数)により、公称部数を偽装している。写真は、人目を避けるためにコンテナ型のトラックを使って「押し紙」を回収している場面。撮影場所は、東京都三鷹市。![]() |
松岡潔医師(仮名)は、みずからが経営するクリニックのPR手段として、たびたび折込チラシを採用していた。2008年11月、広告代理店を通じて大阪府と兵庫県下の新聞販売店に新聞折り込みを依頼したチラシの枚数は合計35万枚だった。しかし、新聞販売店には、30万枚しか搬入されていなかったことが分かった。
大胆にも5万枚の「中抜き」。これらのチラシは、最初から印刷所へ発注されていなかった可能性もある。
これまで筆者は、水増しされた折込チラシが梱包状態のまま、街角のゴミ収集場に捨てられていたという話を何度か聞いたことがある。しかし、破棄されたチラシの枚数が帳簿上の数字で公式に明らかになったのは今回が初めてだ。
事件が発覚した舞台は大阪地裁の民事法廷。広告代理店が松岡医師に対して起こした裁判の中で、判明したのである。
松岡医師が折込チラシをめぐる不正行為が慣行化していることを疑うようになったのは、2008年ごろであった。高い広告宣伝費を投入しているにしては、効果がほとんどない。発注したチラシが本当に配布されているのかを確認する方法もない。
たとえチラシが配布されずに捨てられていても、確たる証拠を入手しない限り、広告主は広告代理店の責任を問うことができない。にもかかわらず、松岡医師がPRの手段として折込チラシを選択してきたのは、新聞社に限って不正を黙認するようなことはあり得ないだろう、と考えていたからである。
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画像3:新聞販売店で過剰になり、段ボール箱に入れて捨てられる折込チラシ。広告主は民主党と自民党。![]() |
そのうち松岡医師は、インターネットや週刊誌の記事で、チラシの不正と表裏関係にある「押し紙」問題について知るようになった。
(参考ビデオ:秘密裏に大量破棄されるイトーヨーカドーの折込チラシ)この先は会員限定です。
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画像4:新聞販売店で一時保管されている「押し紙」(ビニール包装)、と折込チラシ(新聞とガムテープで包装)。
画像5:(表上・中)読宣が作成したチラシの「配布数合計表」。松岡医師が発注した枚数は、兵庫県が74,650枚、大阪府が275,350枚。総計で35万枚になる。ところが読宣が裁判所に提出した「請求書」(図下)に記されたチラシの数量は、30万枚になっている。
画像6:販売会社六社会仙台会議」の報告書
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読者コメント
黒藪さん
そろそろいいんしゃないですか、東京駅で新聞業界のチラシをまいても。
クロスオーナー制度にっついて、新聞社の裏の顔を暴けば逃げられないですよ。
政治家がやらなければ民衆で、ちょっと教えれば誰でもわかりますよ
みんなでさわけば怖くない。裁判不必要。
地域独占という権利にはそれに見合う成果を出す責任がついてきます。部数を大きく減らすような人材は入れ替えられて当然です、そのために契約は数年ごとの更新制になっている。販売店網が怠け者だらけになると新聞社が経営危機に陥りますし、架空部数を計上していると真っ当な販売店が稼ぎ出した利益が詐欺販売店に吸い上げられるということになる。むしろ新聞社は犯罪者などに毅然とした態度で臨み前向きな人材をサポートすべき。
黒藪さんへ、新聞販売店主は新聞社の社員ではありません。かってに販売の権利を取り上げることは出来ないはず。うちの販売店も有限会社になっております会社の取引の権利を一方的に解除は出来ないはずです。裁判所も何か勘違いをしているんでは。
黒薮氏が引き込んだ読売の詐欺店主は裁判で負けたし追放されたけどな。そもそも新聞社が全販売店に何割もノルマの上乗せをしたというのは妄想で、詐欺部分はダメ店主の能力欠如分だからな。昔ならセールス団が拡材・脅し・泣き落しで取ってきたり、無代紙で実配部数を稼いでいた部分を架空部数に置き換えただけ。コストが高い配達していた分を店に積むようにしたから積み紙。
>粉飾報告をして積み紙詐欺をやった人間を調べ上げて業界から追放することができれば
じゃあ、読売を始め全国紙などを追放しろよ。
業界の未来を考えるのなら一番重要な部分は電子化・無料化の影響だと思うが、押し紙キャンペーンというのはネット普及前や店主が怠けた影響もごっちゃにされたものだ。それは味噌にクソを混ぜて味噌として売るような行為で、マトモな業界人なら絶対に許せない行為だろう。粉飾報告をして積み紙詐欺をやった人間を調べ上げて業界から追放することができれば、正常化された適正規模になりあと何十年か破滅が遠のくかもしれない。
元ASA関係者って馬鹿なのか?いい加減にしてくれよ!!
お前たちのそういう考え方がこの業界で働いてるものたちの未来をつぶすのに・・・
発証数が大きく減れば契約更新されずに責任者の入れ替えで店主の地位を失うことになる。それに読者に売れていることにして広告主をだませば折り込み手数料が入り、新聞の仕入れ代金の負担がほぼゼロというケースもある。
ネットが普及したここ10年の購読率低下は誰もが納得だが、その前の10年も減り続けるというのは体験上手抜きしか考えられない。90年代にチラシの枚数が増えて店主が舞い上がっていたのだろう。
当方は不正とは無縁で、詐欺師たちと組んでいるのは黒薮氏側です。そもそも自分が小学生の段階で広告主を大事にすることは常識でした、読売が九州に進出して破綻の瀬戸際にあった朝日新聞西部本社が頼りにしていた地元広告主って、かなりの割合でその小学校校区内の企業・店舗だったりするし、本社前のウチの販売店に早朝から偵察に来てたし。
世帯数の増加と新聞発行部数が比例して増加していること自体おかしい。知能に問題ありだ。ど田舎以外、新聞購読率は確実に落ちている。もう少し知能の高い言い訳が欲しい。
>実際には各販売店の売れ残りなんだけどね
発症数の分だけ注文すれば売れ残りなどありえない。
売れ残りと言うのが押し紙(新聞社の言葉で言うと余剰紙または残紙)。
知能に問題があるのは元ASAだろう。
元ASA関係者さん、このサイトは新聞業界以外の皆様が多々閲覧されており、新聞業界の倫理感の無さを貴方は露呈され、尚且つ過ちを正当化?だから新聞業界でも世間からでも新聞屋は馬鹿ばかりと言われてる。理性を少しでも待ったら。
あちらこちらで新聞を積みまくっていた90年代は実質的には業界の収縮期なのに拡大期みたいな言い逃れするから辻褄が合わなくなっているんだがなぁ。大量に押し付ける新聞が存在するとか言う人は、知能に問題があるのか根っからのペテン師なのでしょう。実際には各販売店の売れ残りなんだけどね。普通に普及率を維持していれば予備紙は2%以下のままで何の問題もないのだが。
元ASA関係者さん、新聞社の販売担当と今迄どんな商談しましたか?残紙・押し紙・積み紙すべて配達されず捨てる運命でしょう。配達されずに捨てた新聞代原価どうしましたか?世帯数増加関係ないでしょう。ネットとか真実を伝えるメニュー多々ありますや。電気、水道屋とはもう違いますや。
元ASA関係者は必死に悪質なデマだと主張している。ホントにASA関係者だったのならよくわかっているはず。
ナベツネが970万部で引き継いだものを1500万部にして、無理やり販売店に新聞を押し付けたのなら、過去の黒薮氏の押し紙という主張は通るだろうけど、世帯数増加と同じような増え方でしかない発行部数を見る限り、架空部数が新聞社の犯罪というのは無理がある。販売店主が仕事が出来ない分を架空読者に置き換えているだけで、これは積み紙という販売店主の犯罪行為。詐欺をしてカネを懐に入れているのは悪徳販売店主たちだ。
不正、腐敗が常識の業界は何時か世間から天罰。
新聞業界がまともでないから押し紙が現実としてあるし悪質なデマでもないし、元ASA関係者のようにネットで世間に対し平気で嘘つかないで、マスコミ関係と思うなら・真実・を世間に伝えるべきでしょう。だから世間からマスゴミつまりゴミ扱いされる。新聞業界から不正・腐敗・押し紙・ゴマスリを無くしましょう。
大手折り込み機械メーカーは2枚送り検知ユニットというものを開発している、これは広告主が折り込み定数から減らした枚数を持ち込むことにより、真っ当な販売店ではチラシが不足する問題へのひとつの対応だろう。押し紙という悪質なデマがすでに実害を与えている、犯罪に手を染めた新聞関係者たちにとって黒薮氏は頼りになる存在なのだろうが、正常な新聞販売関係者にとっては敵ってことなのだな。
色々と複雑な事情が介在しているのは間違いない。
押し紙と云い、折込チラシの詐欺まがいと云い、
悪いけど新聞なんか購読したくないよぉ。
SDTなどローカルTV局のCM間引きと同じ構図。チラシでは調べようがない。
折り込みチラシを見てもまともな企業は入れなくなった。近所スーパーも押し紙の報道を見てwebチラシにシフトした様です。広告費が減っていけば新聞社、販売店の詐欺も通用しなくなりますね。
新聞店には30万枚・押し紙、残紙?差し引いてY紙では3割から5割ですね。現実、新聞に折り込まれた実数は20万枚から15万枚ですね。20万枚から15万枚資源と金の無駄使いだったことですね。新聞業界の詐欺行為は常識でしょう。当然私たちも詐欺に近い行為を平気で当たり前の如く、発行本社容認の元がんばっておりますや。
新聞社系の折り込み代理店が30万枚の数字を出し、広告主側の美容系に特化した代理店が35万枚を30万枚に修正したということは、新聞業界の外側の広告主周辺で起きた問題でしょ?あたかも新聞業界内で起きた犯罪であるように印象操作するのはジャーナリズムではなくただの誹謗中傷じゃないの。またまた読売関連の会社に多額の賠償金を払いたいの?黒薮氏はどれだけ読売新聞グループが好きなんだよ。
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