黒薮哲哉記者のプロフィール
最終更新日 : 2023/01/30
黒藪 哲哉
- 性別男性
- メールアドレスxxmwg240@ybb.ne.jp
- 生年月1958/01
- その他連絡先--
- 住所埼玉県
- SNS--
- 職業メディア関係者
経歴/コメントなど
フリーライター
著書に、『ぼくは負けない』(民衆社)、『バイクに乗ったコロンブス』(現代企画室)、『新聞ジャーナリズムの正義を問う』(リム出版新社)、『経営の暴走』(リム出版新社)、『新聞があぶない』(花伝社)、『崩壊する新聞』(花伝社)、『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島社新書)、『名医の追放』(緑風出版)など多数。最新刊に『禁煙ファシズム』(鹿砦社)が
ある。
http://www.kokusyo.jp/
著書に、『ぼくは負けない』(民衆社)、『バイクに乗ったコロンブス』(現代企画室)、『新聞ジャーナリズムの正義を問う』(リム出版新社)、『経営の暴走』(リム出版新社)、『新聞があぶない』(花伝社)、『崩壊する新聞』(花伝社)、『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島社新書)、『名医の追放』(緑風出版)など多数。最新刊に『禁煙ファシズム』(鹿砦社)が
ある。
http://www.kokusyo.jp/
黒藪哲哉の記事一覧
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楽天モバイル、5G基地局増設で電磁波過敏症患者を追い込む 被害当事者が語る楽天のコンプライアンス「私は、楽天モバイルが約束を破って基地局を増設したあとも、ずっと我慢していました。障害者にとって、実名をさらし、写真入りで自分の障害を世間に晒すのはとても悲しいことです。楽天は、KDDI・docomo・ソフトバンクとは明らかに障害者に対する対応が異なります」――。電磁波過敏症患者の伊藤香さん(東京都目黒区・50代)は、楽天に騙された、と感じている。自宅近くの基地局設置をめぐり、楽天側負担で電磁波シールド工事を行っていったんは被曝量を軽減したものの、2022年3月、楽天が再び同じ場所に、無断で5G基地局を増設してきたからだ。病状悪化で苦しむ伊藤さんは、MyNewsJapanに楽天モバイルのコンプライアンスを告発した。楽天側が「一切口外をしない」「異議申し立て等を一切行わない」という口止め条項まで入れて確認書を交わし、世間に隠ぺいしたかった事実とは何なのか。2023/03/16
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《診断書の闇》を医師が内部告発--化学物質過敏症の権威・宮田幹夫教授が「エイヤッ」で交付、障害年金・スラップ訴訟に悪用も化学物質過敏症の権威として知られる宮田幹夫・北里大学名誉教授(87歳)が、大阪府に住む女性患者のために、診断書を交付した。女性は最初、地元のクリニックを受診したが、診察した舩越典子医師は、化学物質過敏症とは診断しなかったため、上京して宮田医師の外来を受診した結果、宮田医師が診断のうえ交付したもの。その後、宮田医師は船越医師に書簡を送付し、女性に精神疾患の疑いがあることを知りつつも「エイヤッ」(書簡より)で化学物質過敏症の診断書を交付したと報告。さらに「何かありましたら、(患者を)お馬鹿な宮田へ回して頂きたいと思います」とも伝えた。化学物質過敏症と精神疾患の間にはグレーゾーンがあり、診断は医師によって異なる。安易な診断書交付は、交付料をとるビジネスになりかねないほか、障害年金不正受給の温床になる。さらには、横浜副流煙裁判のように「SLAPP訴訟」にも悪用される。昔から水面下で行われていた「不正診断書交付」問題を、初めてクローズアップする。2023/02/03
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NHK『所さん!事件ですよ』、携帯基地局にまつわる事件をボツに プロデューサーは「電磁波問題はタブーではない」と弁解NHK総合が放送する「所さん!事件ですよ」を制作する(株)テレビマンユニオンが、携帯基地局からの電磁波による健康被害を考える番組を中止したことがわかった。当初、担当ディレクターは、被害者を紹介するよう依頼し、筆者は4人の被害者を紹介したが、4人が取材を受けることすらなかった。ディレクターに事情を尋ねたところ、基地局の仲介業者からストップがかかったことを明かした。一方、プロデューサーは、「もともと電磁波による健康被害が取材目的だったのではなく、基地局設置工事の騒音被害を取材することが目的だった」などと、不自然な説明を繰り返した。筆者が、業界タブーがあるのではないかと尋ねると、「それは絶対にない」と強く否定。タブーという趣旨でこの問題の顛末を記事化することは不本意とも述べた。2022/05/07
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対「禁煙ファシズム」初の損害賠償裁判 日本禁煙学会・作田医師と“斜め上の家族”に1千万円、訴因は虚偽診断書作成と訴権の濫用「禁煙ファシズム」に対する初の損害賠償裁判が3月14日、横浜地裁で提起された。請求額は1027万円で、原告は、副流煙による健康被害の発生源だとして3年間法廷に立たされた藤井夫妻。被告は、発生源との主張を展開した家族3人と、医師だ。夫の藤井将登氏は2017年、同じ集合住宅の斜め上に住む家族から、副流煙で「受動喫煙症」に罹患したとして約4500万円を請求する裁判を起こされ、その訴えは棄却。判決で、訴因となった診断書の1通が無診察交付(医師法20条違反)と認定され、藤井氏らは、診断書を作成した作田学・日本禁煙学会理事長を虚偽公文書行使の疑いで神奈川県警青葉署へ刑事告発し、青葉署が今年1月、作田医師を横浜地検へ書類送検した。今回の損害賠償訴訟では、医師が診断書を作成する際、市民運動や裁判を目的に診断内容を創作する行為が許されるのかも問われる。(訴状全文ほかダウンロード可)2022/03/14
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国費のコロナワクチンを闇打ちで接待に流用、「接種会場」は桜十字グループ西川朋希代表が理事を務めるビューティクリニックVIP室東京都港区の「メットビューティクリニック」(以下、MET)元スタッフらがMyNewsJapanに内部告発した。スギ薬局会長夫妻のワクチン優先予約が問題になっていた昨年春から夏にかけ、METがコロナワクチンを闇接種していた、というもの。METは、ドモホルンリンクルで有名な再春館製薬が買収した桜十字グループ(熊本市)西川朋希代表が理事を務める医療機関で、西川氏は当時、菅総理と連日会っていた。まだ最優先とされた医療従事者すらワクチンを打てなかった時期で、接種券ナシでの脱法的な“闇打ち”に対し、スタッフらの間では「金さえあればなんでもできるのか」といった言葉も飛び交ったという。目的は国内外クライアントなど要人らの接待とみられる。国費で調達されたワクチンは、どのルートでMETに持ち込まれ、誰が“接待接種”を受けたのか。情報公開制度等で裏付け取材し、真相に迫った。2022/02/16
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産経新聞が傘下のサンケイアイぐるみで折込広告チラシの水増し詐欺――新聞463部の店に折込チラシ1020枚ずつ割り当て新聞の契約が463部しかない販売店に、卸部数を1020部に設定して買い取らせ、折込広告の割り当て枚数も1020枚ずつに設定して広告主を騙していた事実が、産経新聞を被告とする「押し紙」裁判の中で判明した。同規模の水増しは約2年間に渡って行われた。広告代理店は産経新聞社の元常務が会長を務めるサンケイアイ。折込広告枚数が減少傾向のなか、販売店側は部数を偽装しないほうが利益が増えるため押し紙を受け入れる動機はなく、産経グループによる組織的な詐欺の疑いが強い。過去4年分のデータでは、販売店が「押し紙(配達されず廃棄される部数)」で被った損害が約2017万円である一方、折込広告の水増しで得た広告料は1900万円。部数偽装で広告主を騙し、販売店経由でその水増し収入を丸ごと卸代金として吸い上げる――そんな産経の犯罪的なビジネスモデルが輪郭を現した。(訴状はダウンロード可)2020/03/26
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「基地局の設置で、子供が電磁波に直撃される」フィンランド人女性がKDDIに悲痛な訴え、住居の真上で工事中新世代の公害として化学物質による被曝とともに挙げられているのが電磁波による被曝であるが、人体への悪影響は、通信会社による巨額の広告宣伝費もあってほとんど大衆への認知は進んでいない。2018年11月、米国・国立環境衛生科学研究所の一大プロジェクト「NTP(国家毒性プログラム)」が、ラットの実験でマイクロ波(スマホ等の電磁波)に発がん性が認められたとの研究結果を発表するなど、専門家の間では明らかになりつつある。そんななか今年2月、KDDI(au)は川崎市宮前区で住民の強い反対を押し切って、住居の真上に通信基地局を設置する工事を開始した。苦情を訴えているのは、フィンランド出身のクリスティーナさん、2児の母親である。北欧では基地局を住宅の近くに設置することはなく、KDDIのやり方に暴力を感じている。5G元年となる2020年、基地局設置の現場では何が起きているのか、リポートした。2020/02/22
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景品はバイアグラに女性紹介、半年契約で現金2万円提供…読売の元セールス員が語る違法な拡販実態昨年2回、産経新聞と毎日新聞が、新聞拡販の際に使う景品が法律で決められた上限額を超えているとして、大阪府消費生活センターより処置命令を出された。偽装部数(押し紙)と強引な新聞拡販で巨大化してきた新聞社にとっては、将来展望を閉ざす行政指導であった。そこで筆者が、昨年まで現役だった読売の元セールス員とYC元従業員を直接取材したところ、読者サービスとして「バイアグラをあげたり、女性を紹介した」との証言を得た。景品の代わりに2万円程度の現金(6カ月契約の場合)を分割で渡した、とも述べた。2020年の賀詞交換会で読売・渡邉恒雄主筆は「今年中に1000万部を挽回しようじゃないですか」と語ったが、販売現場からは失笑が漏れている。新聞拡販の現場はどうなっているのか。初めてセールス員の景品置き場に、ジャーナリズムのビデオカメラが入った(会員限定で視聴可)。2020/02/01
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禁煙学会・作田学理事長の医師法20条違反を横浜地裁が認定、禁煙ファシズムを断罪――横浜副流煙裁判、病院潜入取材で分かった闇2019年7月17日、夫妻に扮した一組の男女が、JR渋谷駅のバス停から日本赤十字社医療センター(東京・広尾)へ向かった。副流煙裁判の被告・藤井将登さんの妻・敦子さんと、支援者のМさん(仮名)だ。原告側が裁判所に提出した診断書に不可解な点が次々と浮上するなか、診断書を作成した作田学医師の診察方法を検証するための潜入取材だった。Мさんは診察を想定して下着を新調していたが、作田医師がМさんの体に触れることはなかった。「脈が飛ぶ」と不整脈を訴えると、聴診器をあてることなく、診断書に「不整脈」と記した。Мさんが衣服の繊維に対するアレルギーを執拗に訴えても、診断書には「受動喫煙症レベルⅢ」と記された。この事件は、神奈川県警も2度にわたって藤井さん一家を取り調べたが汚点はなく、民事でも藤井さんの勝訴が確定。横浜地裁は、作田医師の医師法20条違反(患者を直接診察せずに診断書を作成)を認定した。2019/12/29
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滋賀医科大病院の岡本圭生医師に対するパワハラが頂点に、患者カルテ20通を無断で外部へ漏洩滋賀医科大病院の岡本圭生医師に対するパワハラがヒートアップしている。既報のように、岡本医師は岡本メソッドと呼ばれる高度な小線源治療で、前立腺癌の卓越した治療成績を残してきたが、同病院の泌尿器科医による未経験手術への参加・協力を断ったことなどが引き金になり、今年12月末で大学病院から追放される。追放を対外的に正当化するために大学病院は、岡本医師の評価を失墜させる工作を行った。岡本医師の患者のカルテを無断で閲覧し、その一部を外部の医師に郵送し、岡本メソッドで生じた合併症を血眼になって探っていたことが明らかになった。岡本メソッドは針生検が出来る医師であれば誰でも実施可能――という嘘のプロパガンダも繰り返されている。本来は客観的に評価されねばならない医療や学術の業績が、村社会の「掟」に背くと組織の力で捻じ曲げられる。「黒い巨塔」の最新実態をレポートする。(患者からの手紙をPDFダウンロード可)2019/12/07
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成田医師の医療過誤を隠蔽した滋賀医大病院泌尿器科、独自治療開始も手術予定は10月までで1件だけ――小線源治療1100件実施の岡本医師追放に固執滋賀医科大学医学部付属病院の泌尿器科の暴走が止まらない。岡本圭生医師による前立腺癌患者に対する小線源治療を妨害しないよう仮処分命令を受けたあとも、大学病院は手術枠を減らしたり、手術の順番を待つ待機患者に「(来年以降は)附属病院泌尿器科の他の医師による治療及び経過観察を行うか、他の医療機関に紹介してもらうかを選択します」と誓約させている。岡本メソッドの評判を落とすため、治療成績を他の大学病院と比較した文書をウェブサイトで公表したが、数字の巧みなトリックであることも判明した。こうした「岡本バッシング」と平行して泌尿器科は、4月から岡本医師とは別枠で独自の小線源治療を開始。しかし関係者の話では、7月、8月、9月の手術枠が1件も埋まらず、10月に1件だけと、患者が集まらない。泌尿器科に対する不信感が広がっているようだ。最新情報をレポートする。2019/07/23
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最初の司法判断は岡本圭生医師の完全勝訴――滋賀医科大の小線源治療をめぐる事件で法的措置が多発前立腺癌患者に対する小線源治療の妨害事件で大津地裁は2019年5月20日、滋賀医科大に対して、治療妨害を禁止する前代未聞の仮処分命令を下した。これにより、岡本圭生医師の癌治療を希望している待機患者ら33名が救済されることになった。しかし、岡本医師を今年限りで大学病院から追放する病院側の方針に変わりはなく、患者会は反発を強めている。病院と岡本医師らの対立が深まるなか、5月には新たに2件の刑事告訴が、それぞれ岡本医師と5人の患者から提起された。法的措置の件数は5件に増えたことになる。これら係争の最初の司法判断である治療妨害の禁止命令の内容は、岡本医師の主張をほぼ全面的に認めたものとなっており、今後の係争の行方を予測するうえでも興味深い。仮処分命令の中身、および他の法的措置について解説し、大学病院の実態をあぶりだす。(仮処分命令と刑事告訴関連の文書はダウンロード可)2019/05/29
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終末期迎えた産経新聞 新聞拡販の景品にテレビ月50台、ニセの購読契約書で350万円の不正…「公序良俗」に背く手口のオンパレード3月14日、大阪府消費生活センターが産経新聞社に対し、景品表示法違反の疑いで再発防止の措置命令を出した。拡販に使用する景品の上限を定めた「6・8ルール」(6カ月分の購読料の8%、つまり2千円程度)に抵触したためだ。報道されていないが、この措置命令にいたるプロセスで、実はその販売店が、新聞購読者に対して、新聞代金の未払いを請求する裁判を起こしていることがわかった。被告にされた購読者が、逆に、産経の景品表示票違反を根拠に新聞購読契約そのものの無効を主張したところ、産経新聞社は反論出来なくなり、裁判を取り下げて“敗北宣言”し、遁走していた。判決によって新聞拡販にメスが入り、新聞社が壊滅的な打撃を受けることを恐れたとみられる。だが時すでに遅く、景品表示法違反で消費生活センターが動いたわけだ。これで高額商品による違法な拡販も難しくなった産経新聞。別途、3月末に起こされた最新の「押し紙」裁判と、その中で明らかになった350万円にのぼる架空の購読契約をめぐる騙しの手口も併せてレポートする。2019/04/29
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滋賀医科大病院の小線源治療をめぐる不正隠蔽事件 患者らが「治療妨害禁止」を求め仮処分申し立て、病院側は1千人のカルテ不正閲覧今年2月、岡本圭生医師の手術を受けられなくなった待機患者7名が、岡本医師と共に、病院に対して「治療妨害の禁止」を求め大津地裁に仮処分を申し立てた。司法判断が注目されるなか、病院側は4月1日、自らの主張をPRするかのように、前立腺癌に対する小線源治療の外来を新たに開設した。同病院は、これまで小線源治療で世界的に有名な岡本医師が1100件を超える小線源治療の手術を実施し、患者らの信頼を勝ち取ってきた。にもかかわらず、岡本医師が泌尿器科による医療過誤事件の隠蔽を批判したため、岡本医師による治療を6月で凍結し12月末で解雇するという。係争が激化する中、病院側は、事務職員まで動員し、患者約1千人のカルテの不正閲覧を断行。岡本バッシングの材料探しとみられる。新たに始まった泌尿器科による小線源治療は安全なのか。滋賀医科大の医療過誤事件の第2弾を報告する。(仮処分申立書とカルテ不正閲覧を裏付ける証拠をPDFダウンロード可)2019/04/18
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滋賀医科大学医学部付属病院で発覚した患者モルモット未遂事件――患者を守るために体を張ったスーパードクターに対する組織的報復滋賀医科大病院で、前立腺癌に対する小線源治療の手術経験がまったくない泌尿器科の医師が、患者を手術訓練に利用しようとした事件が発覚した。同病院では、2015年1月から独立した小線源治療学講座を開き、それに併設する外来で、小線源治療の世界的なパイオニア・岡本圭生医師が小線源治療を行ってきた。しかし、泌尿器科の教授らが、岡本医師とはまったく別に「泌尿器科独自の小線源治療」を計画。本来は、岡本医師が担当すべき患者ら23人を、その泌尿器科に誘導した。が、岡本医師は“素人”による手術を実施寸前で止めた。泌尿器科の計画は学長命令で中止になり、岡本医師が23人を引き受けた。そして診察した結果、そもそも小線源治療の適応がない患者や、術前の不要な医療処置で小線源だけの単独治療ができなくなった患者の存在が判明した。被害患者らは病院に謝罪を求めた。追い詰められた病院は2019年末で岡本医師による講座と外来の閉鎖を決定。患者らは年内限りで岡本医師による術後の経過観察が受けられなくなる。また、小線源治療を希望している癌患者の手術スケジュールも組めない状態になっている。岡本医師も年内で解雇され、事件がもみ消されようとしている。大学病院を舞台に交錯する「白い巨塔」の光と闇をレポートする。2019/03/15
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新聞「ABC部数」はこうして改ざんされる――実行者が手口を証言、本社販売局の指示でデュプロ(株)が偽の領収書を発行、入金一覧表なども偽造し数字を整合させる新聞の発行部数を公式に示す「ABC部数」。ABC協会は2年に1度、「公査」を実施し、販売店の現場を調査している。ところがこの公査の直前に、新聞の購読者数を証拠づけるデジタル書類を改ざんしていることが分かった。この問題を告発したのは、毎日新聞の元販売店主・板見英樹氏。板見氏は、現役販売店主だった2016年9月、改ざんの「実行者」である折込チラシ丁合機メーカー・デュプロ(株)社員から一部始終を聞き出した。その録音によると、手口は、新聞拡販の対象者として販売店が保存している「過去の新聞購読者データ」を、現在の読者に改ざんして領収書を発行、そのバーコードを読み込み、入金一覧表なども自動的に改ざんすることで全体を整合させる、というもの。改ざん現場には、毎日新聞の販売局員が立ち会い、指示を出していたという。(※文尾で、全音声9分21秒を公開)2018/11/22
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「タバコの副流煙で化学物質過敏症になった」と4500万円請求の訴訟に――神奈川県警まで動いた団地の近隣トラブルマンションの2階に住む一家3人が、斜め下にあたる同1階に住む家族による煙草の副流煙が原因で化学物質過敏症になったとして、1階に住む男性に対して約4500万円の損害賠償を求める訴訟が、横浜地裁で起こされたことがわかった。ベランダでの喫煙を規制した判例はあるが、自宅での喫煙を裁判所がどう判断するのか、注目だ。煙草の副流煙をめぐるトラブルが発生した後、複数の刑事が被告宅を2回も訪問して事情聴取し室内を写真撮影、という異例の事態にも発展。警察署長が、原告代理人・山田義雄弁護士に「場合によれば傷害罪になり得るかも知れない」とも伝えたという。だが化学物質過敏症の原因は、副流煙以外にも数多くあり、特に欧米では、いわゆる「香害」の原因物質でもある「イソシアネート」が主要原因とされる。その他、塗料や柔軟剤、内装材など、その用途は極めて多岐にわたり、日常生活に入り込んでいる。原因を副流煙だけに特定して高額訴訟を起こすことは、訴権の濫用に該当しないのか――。化学物質過敏症をめぐる近隣トラブルの経緯をレポートする。2018/10/23
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1年で33万部減った朝日新聞、切り捨てる販売店主向け“転職指導”で家電FCへの加盟など斡旋――「危篤」寸前の新聞業界朝日新聞本社(東京・築地)で先月(2018年8月)、関西発で全国1千店弱の家電店をフランチャイズ展開するアトム電器が、朝日販売店主向けに加盟説明会を開催した。新聞の表向き刷り部数であるABC部数が凄まじい勢いで減るなか、業界全体で会社の垣根を越えた販売店の統廃合計画(1つの販売店で全紙を配達)を水面下で進めざるをえなくなり、多くの店主が廃業・業態転換を迫られているのだ。いわば、切り捨てられる販売店主向けに、朝日が転職活動を斡旋しているのである。「私のところにも案内状が来ました。大谷選手(MLBエンジェルス)と同様、“二刀流”はむつかしいです」(参加を見送った店主)。1年間の研修を受けられるとはいえ、新聞屋から“町の電器屋さん”への転換は容易ではない。だが、それも選択肢に入れねばならないほど、新聞業界の将来に光は見えない。既に、エアコン掃除などの事業を副業で始めた店主もいるという。新聞崩壊の内情をレポートした。2018/09/18
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動物実験で立証済みの危険な遺伝子組み換え食品、表示ラベルは抜け道だらけ――食用油、豆腐、発泡酒などに要注意仏カーン大学が遺伝子組み換えトウモロコシの安全性を検証するラットを使った動物実験を実施したところ、腫瘍の発症・肝臓や腎臓の障害などが高い割合で確認され、メスの約70%、オスの約50%が「普通のトウモロコシ」を食したラットの平均寿命よりも早く死んだ。その遺伝子組み換え作物は大量に日本へ輸入されているが、食品ラベルの表示方法に抜け道があるため、用途は不明だ。たとえば食用油の場合、原産地表示も、遺伝子組み換え作物を原料に使っているか否かも、表示する義務がない(EUは遺伝子組み換えモノ混入率が0.9%超で表示義務がある)。豆腐は表示が義務づけられているが、全体の5%までの混入は許容範囲とされ、「国産」と表示できてしまう。だが、実験では極めて微量でも、疾病を引き起こしていた。この3月で、日本の種子法が撤廃され、モンサント社など遺伝子組み換え技術を戦略とする企業が日本に乗り込んでくる可能性もある。消費者は、なぜ選べないのか。「食の安全」を商品表示の観点から検証した。2018/01/16
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クライアント企業が博報堂社員を刑事告訴 アスカコーポレーション所有の電飾機器窃盗容疑化粧品通販のアスカコーポレーションは10月28日、自社のPR業務を統括していた博報堂の現役社員を、博多署・福岡県警・福岡地検に、刑事告訴した。告訴状によると、罪名は窃盗罪。この社員は、アスカが所有するイルミネーション用LED電飾機器を、無断で佐世保市のテーマパーク・ハウステンボスに譲り渡した疑いがある。電飾機器は2010年暮れ、福岡市の大濠公園で開かれたイルミネーションイベントを前に、特別協賛企業のアスカが約1600万円で購入。翌年、アスカは福島市でもこれを使い同イベントを開いたが、その後、行方が分からなくなっていた。しかし今年になってアスカが調査したところ、ハウステンボスの倉庫で自社の電飾機器を発見。アスカの代理人弁護士がハウステンボスに事情を確認したところ、博報堂社員から電飾機器を譲り受け約28万円を博報堂の下請け会社に支払ったことが分かった。コンプライアンスの劣化に歯止めが掛からない博報堂。告訴状が受理されれば捜査当局が動く。2016/10/29