「遺伝子組み換え食品会社」ワーストはJオイル、2位日清オイリオ
遺伝子組み換えワースト5の顔ぶれ |
- Digest
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- サラダオイルなど植物性食用油は、ほぼ全滅
- ワースト遺伝子組み換え食品販売会社「Jーオイルミルズ」
- 健康をうたう栄養補助食品にも遺伝子組み換え原料
- 遺伝子組み換え油の家庭用シェアNo1は日清オイリオグループ
- キューピー、マヨネーズ原料の70%は遺伝子組み換え油
- ワースト4は遺伝子組み換え植物油と飼料を販売する昭和産業
- 飼料も遺伝子組み換え
- 国民を欺く遺伝子組み換え表示の曖昧さ
- 植物油や大豆製品は宅配会社が安全
- 遺伝子組み換えは妊婦と子供に危険との報告も
サラダオイルなど植物性食用油は、ほぼ全滅
3年前の遺伝子組み換え食品に関する記事「遺伝子組み換え使用ワースト1は明治HD、おやつの『カール』など」が、最近フェイスブックなどで広められ、多く読まれている。
その声に応えるべく、販売している製品の遺伝子組み換え比率や、その売上高などから考え、より精度の高い「遺伝子組み換え食品会社ワースト5」をまとめた。前回の記事は単純に全体の売上高でランキングした簡易版であったが、今回は、より詳細に遺伝子組み換え分だけを抽出して、遺伝子組み換えで稼いでいる企業のランキングを作成した。
こうした情報は、企業からの広告収入を拒否している本サイトの記事以外では、ほとんど眼にすることができない。なぜなら、消費者の安全志向、健康志向は高まっても、遺伝子組み換え原料を使用した食品はネガティブな印象を消費者に与えるため、それらのメーカーから巨額の広告宣伝費を受け取っているマスメディアが、(実際に健康被害の因果関係が裁判などでお墨付きを得ない限り)こうした情報を報道できない事情があるためである。植物油の原料となる大豆、トウモロコシ、ナタネは、そのほとんどをアメリカやカナダなどの遺伝子組み換え作物栽培国から輸入している。出典:食のコミュニケーション円卓会議HP「遺伝子組換え農作物についての情報」より |
まず、日本で使用を承認されている遺伝子組み換え作物は、そのほとんどが、大豆、トウモロコシ、ナタネの3つを原料としている。この3大ワースト作物は、多くの割合を、アメリカやカナダ、ブラジルなど、遺伝子組み換え作物の栽培大国からの輸入に頼っている。
大豆の国内自給率は6%前後で、94%が輸入。どこからやってくるかというと、最大相手国は約7割を占める米国だ。2010年には、米国より約246.7万トンのダイズが輸入され、その前年(2009年)の米国における遺伝子組換えダイズの栽培比率は91%にのぼる。つまり、単純に246.7万トン×0.91とすると、224.5万トンの遺伝子組換えダイズが日本に輸入された計算になる。
ただ、非遺伝子組換えダイズが分別されて輸入されているため、全体として輸入されている遺伝子組換えダイズはもう少し少ないかもしれないが、だいたいの目安にはなる。トウモロコシは、99%超を輸入に頼る。2010年に、その96%を占める米国より、約1,438万トンのトウモロコシが輸入され、その前年(2009年)の米国における遺伝子組換えトウモロコシの栽培比率は85%だった。単純に1,438万トン×0.85とすると、1,222万トンの遺伝子組換えトウモロコシが輸入されたことになる。
同じくナタネも99%超が輸入。2010年、その92%を占めるカナダより約214万トンのナタネが輸入され、その前年(2009年)のカナダにおける遺伝子組換えナタネの栽培比率は93%。単純に214万トン×0.93として、199.5万トンの遺伝子組換えナタネが輸入されたことになる。参照:食のコミュニケーション円卓会議 遺伝子組換え農作物についての情報より
つまり、ざっくり言ってしまえば、大豆、トウモロコシ、ナタネの95%超は輸入品なのであって、そのうち9割超は遺伝子組換えなのである。日本国内で、選ばずに普通にこの3つを原料とする食品を食べれば、その8割がたに遺伝子組み換え原料が使用されていると考えてよい。
大豆、トウモロコシ、ナタネを原料とする食品の筆頭が、食用オイル=植物油である。これらの原料に使われているトウモロコシやナタネは、ほぼ遺伝子組換えと考えて間違いない。ワースト遺伝子組み換え食品販売会社「Jーオイルミルズ」
植物油を主商品とする会社 J‐オイルミルズは、業務用油脂においてシェアNo.1。なかでも「中食」産業といわれるスーパー惣菜やコンビニ弁当の分野で多く使われている。国内の食用油の約3分の1がのJ-オイルミルズ製品であり、スーパーでJ-オイルミルズの油を使用していない食品を探すことは困難だ。『健康サララ』をはじめ、『胚芽の恵みコーン油』、『大豆油たっぷりサラダオイル』、『さらさらキャノーラ油』、『炒め油』、『からっとフライオイル』、『さらさらキャノーラ油あっさり炒め1/2』など、大豆やトウモロコシ、ナタネを使った商品が、売り上げのほとんどを占めている。
そのJ-オイルミルズに「原料に遺伝子組み換え作物を使っていますか?」と問い合せたところ、以下のように答えた
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遺伝子組み換えコメの混入があるとして回収された味の素グループが販売する即席めん「アジアめんベトナムフォー」
日清オイリオが高齢者向けに販売している栄養補給飲料(プロキュアZいちご味など)にも遺伝子組み換え原料が使われている
日清オイリオの食用油には遺伝子組み換え原料を使っているにもかかわらず、何の表示も無い。これは「遺伝子組み換えでない」原料を使っている表示と同じである」
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「アメリカ環境医学会から不妊症や加齢の進行などの原因になる可能性も指摘されている遺伝子組み換え食品」アメリカ環境医学会について検索したらマイナーすぎる団体で噴いた
普及してるとは知らなかった・・・
「以下のように答えた」以下が有料記事だがおそらく「遺伝子組換え不分別」と答えたのではなかろうか。「遺伝子組換えを使ってます」ではなく。現状、分別するメリットがないはずだから。
"アメリカ環境医学会から不妊症や加齢の進行などの原因になる可能性も指摘されている遺伝子組み換え食品">アメリカ環境医学会というのは開業医を会長とする代替医療推進団体、参考> http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20090824#p9
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読者コメント
国による法律の違いが存在しない方が怖い。一つの基準しかなければそれが間違ってたらリスクが最大限になる。そして違いが存在するなら国と対象によって基準の高低も存在するのが自然。
ドイツでは昆布がヨウ素で禁止されてるけど昆布禁止しない日本おかしいって言いますか? 世界で全てに対して一番厳しい国になれば満足ですか?
学者同士だって意見が食い違い完璧な説が存在し得ない事も多いんだから、記事の受け売りで生きてる庶民が分からなくても仕方ないし、他人にお前わかってないだろとか言うのもどうかと。各自好きな情報を信じる、他人のその権利を妨害しない、それだけでしょう。
イメージだけで何が悪いかわかってないんじゃない、みなさん
昔アメリカでは癌になると禁止された防腐剤を日本では豆腐の中に入れるのを許可してると聞いたことがありますが。
許可を出すお役人はいったい何を考えてるのでしょうか。
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