TBS金平茂紀で汚れた「ボーン・上田賞」
受賞理由は「金平氏は、イラクでの日本人人質事件のさなか、コリン・パウエル国務長官との単独会見で、人質たたきに傾いていた当時の日本の世論に対する批判的な見方を引き出したのをはじめ・・・」と、人質についてのコメントが筆頭にあがっている。
当時、私は米国国務省のリリースでこの会見記録を読んでいるので、さわりの部分を確認しておこう。
金平氏「現代国家の歴史では政府は国民を守る義務があるとされる。日本では自分の意志で危険を冒して誘拐された者は自分で責任を負うべきだという人々がいる。あなたはどう思うか」
パウエル氏「危険を冒す者がいなければわれわれは進歩しないし、世界は前進しない。より大きな利益、より良い目的のために日本の市民が危険を冒したことは喜ばしい。そのような市民やイラク派遣兵士たちを日本人は誇りに思うべきだ」
金平氏が人質について意見を求めたのに対し、パウエル氏は人質と自衛隊に言及した。会見記録の前後を読めば、パウエル氏は3人についての詳細な知識も関心もなく、一般論として危険を冒す勇気を評価していることがわかる。
「より良い目的」どころか、売名計画を自らのホームページで得意げに予告。13回にわたる政府の退避勧告を悉く無視して入国。非難の書き込みが殺到するや、慌ててホームページを閉鎖した。挙げ句に、国際舞台で無様な醜態を晒して、政府と友好諸国に多大な犠牲を払わせた。
国民のこうした非難をパウエル氏にきちんと知らせた上で金平氏は質問するべきだった。非難の理由を知らせず、会見相手をダシに使って狙いどおりのコメントを引き出したことを、もしパウエル氏が知ったら、金平氏の信用は地に落ちるだろう。
大物の「虎の威」を借りて世論をいたずらに混乱させた「狐(きつね)」の責任は重いと思う。
なお、授賞式は4月5日(火)、東京・内幸町の日本記者クラブで行われる。
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読者コメント
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こんにゃく地蔵とやらは、万全の下調べと装備と体調を揃えて山に登る者と、思い付くままに普段着サンダル履きで山に入る馬鹿が同じに見えるらしい。
私はおや?と思った。この一言が書きたいために、2chレベルの意見を記事風に仕立て上げたのだろう。
山で遭難した時にも訳のわからない自己責任論が出るが、海でおぼれても、速度超過で事故にあっても救急車は呼べないのだろうか。
非難の理由を知らせず、とあるが、別に理由など関係の無い話であることがわからない人間にこのような分野の記事を書かせていいのだろうか?
ラーメンのれぽでもしていればよいと思う。
この書き手は、紛争地や戦場でジャーナリストやボランティアが活動することの意味など、多分これまで一度も考えたことないんだろーな。書き手の「貧困」さがよくあらわれている記事ですね。
かたちをかえた人質バッシングにすぎない。説得力なし。金平氏の授賞によって、ボーン・上田賞は汚れもしなければ清められもしないだろう。 私も、人質三人と基本的に同じことをして紛争地帯を取材しています。 ためしに、この記事の筆者に、紛争地におけるNGO活動とジャーナリストとしての取材活動のお手本を示していただきたいものです。優れた内容であれば見習いです。
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