日本オラクルは営業天国、コンサル地獄 「愛社」ではなく「製品愛」な社員たち
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青山通り沿いの本社。1階はレクサスの販売店、右隣は伊藤忠商事本社。 |
- Digest
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- 新本社ビル、実は上層階だけオラクル
- 夫がIBM→オラクルに転職すると、嫌がる妻がいる
- 内部昇格少ない上層部
- IBMみたいになっていく
- 営業以外は「ぬるま湯」に浸かれる
- 営業が一番エラい会社
- コンサルは、人質にとられ、使われる立場
- 外国人はサポート部門など
- IBMとアクセンチュア出身が目立つ
- 買収した会社の社員が切られやすい
- 「セルフサービス」の会社
新本社ビル、実は上層階だけオラクル
基本的な人事制度やカルチャーは8年前の記事からほとんど変わっていないので、そのあと変化した点や、最近のトピックについて、お話ししましょう。まず、2008年に青山通り沿いに完成した24階建ての新本社ビル(オラクル青山センター、港区北青山)。
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同じく青山通り沿いの赤坂センタービル(港区元赤坂)に下半分が移転。手前は豊川稲荷、後ろが鹿島建設本社ビル。![]() |
今年に入って、賃料改定で値上げ交渉されて、うちのファシリティー部門と所有者の交渉がもつれ、結局、今年竣工した「赤坂センタービル」(港区元赤坂にある鹿島建設の旧本社ビル跡地に建設)へと、出て行ってしまいました。その後、9月現在、どこの会社も入れ替わりで入ってきていません。
赤坂に出て行ったのは、社内的立場が弱いコンサル部門と、サポート部門などです。日本オラクルは営業会社なので、立場が強い営業部門と、バックオフィス系の部門は、引き続き北青山の本社に残っています。
オラクル青山センターは、外から見ると、まるで全部オラクルが入っているみたいですが、今では、下層階にオラクルの社員はいません。
新本社ビルは、エントランスなどはカッコいいとは思いますが、それ以外のオフィススペースや会議室は、ごく普通。夜は自動的にカーテンが開いて、夜景が綺麗なくらいです。
特徴としては、目の前で打ち上げられる神宮の花火大会(毎年8月)は、今年は休日だったので抽選でしたが、平日であれば、各フロアーで鑑賞できます。あと、本格的な茶室が24階にあって、着物を着た専任者がいて、お茶を入れてくれます。取引先のおもてなしがメインの利用法ですが、水曜日は社員も有料で飲めます。
茶室は、日本文化が好きな、創業者ラリー・エリソン(69歳)の趣味。京都に立派な日本庭園を有する自宅を持っているほど(2010年、「何有荘」をクリスティーズの仲介で落札。なおカリフォルニアの自宅も和風の寝殿造り)。ラリーは、プライベートでも年1、2回は日本に来ています。
日本法人だからといって日本にいる人たちに任せているわけではなく、社員の平均年収くらいの額を超えてくる金額の支出については、一時的な備品の購入やイベントに使う費用などの支出であっても、人件費(年収)であっても、ラリーの承認が必要です。よくペンディングになりますが、Justification(理由・根拠)がきちっとしていれば、
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