米国で禁止のトランス脂肪酸 国内ワーストマーガリンは日本生協連、ファストフードのワーストはマクドナルド
2013年での家庭用マーガリンワースト5。逆に含有量が少ない製品は、2つめの画像(52製品の全データ一覧)参照。 |
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- アメリカで全面禁止検討へ
- 「影響は小さい」と恣意的判断下す日本
- 「マーガリン製造時のトランス脂肪酸はゼロ」Jオイルミルズ
- 5年前から改善が見られない日生協
- ファストフードのワースト1位はマック、2位はKFC
(アメリカの新しい規制案の詳細がわかる日本語翻訳資料付き)
アメリカで全面禁止検討へ
アメリカの食品医薬品庁(FDA)が11月7日に、食品中のトランス脂肪酸についてさらに規制を強化する案を発表した。
トランス脂肪酸とは、マーガリンやショートニングなどの原材料となる「部分的水素添加油」を製造する際に一部不純物として発生する脂肪酸だ。本来常温では液体である植物油を、マーガリンなどの固形に加工するために水素添加する過程で発生してしまう。摂取すると心臓疾患の一つである冠動脈疾患のリスクを上げることが確認されていて、世界各国で規制の取り組みが進められている。
世界保健機関(WHO)は、トランス脂肪酸の摂取量の目安として1日の総エネルギー摂取量の1%以下にすべきだと勧告している。1日のエネルギー摂取量を1800kcalだとすると1%は18kcal、脂肪だと2g相当となる。
ただ1日2g以下なら安全ということではない。トランス脂肪酸自体は必須栄養素でもないため摂取量ゼロが望ましい。しかし一方で必須脂肪酸などの栄養素の不純物として存在するため、そうした栄養素の摂取が欠乏しない範囲でできるだけ低くすべきであるというのがWHOやEU、アメリカなどの食品行政機関での一致した意見だ。
アメリカではこれまでに、栄養成分表示の中にトランス脂肪酸の表示を義務づけるなどの措置をとってきた。
またカリフォルニア州やニューヨーク市など一部の自治体では、レストランなど外食産業に対して、一食当たり0.5g以上のトランス脂肪酸の使用を禁止する規制などを行ってきた。
それらの規制の結果、アメリカ人の平均的なトランス脂肪酸の摂取量は劇的に減り、
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市販の家庭用マーガリン52種類のランキング(100グラムあたり含有量の多い順)
食用精製科用油脂の生産量の推移。トランス脂肪酸の原因となる「硬化油」の減少が目立つ。J-オイルミルズ社のマーガリンは原材料の「食用精製加工油脂」はトランス脂肪酸の出ないエステル加工油脂を使用とのこと
主なファストフードでの揚げ油の聞き取り調査
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米国で禁止のトランス脂肪酸 国内ワーストマーガリンは日本生協連、ファストフードのワーストはマクドナルド|MyNewsJapan
“外食ではファストフードのフライドポテト揚げ油で、モスバーガーやロッテリアが率先して改善したのに対し、日本マクドナルドだけは頑なにトランス脂肪酸を含むショートニングを使い続ける。” /
自分は10年前からパンもケーキもマーガリンもほとんど喰ってないが話がこれだけ大きくなってもまだ世の中変化が起きないのがおもしろいなぁと。
バランスも大事だから当然各国の食事情によるものだと思うので、BSEみたいなものと違って単純に海外がやっているから日本も同じようにやるべき!海外サイコー日本DISはちょっとねー。
画像 URL は http://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/mnjimages/reportsimg/ReportsIMG_J20131129191306.jpg / あわせて読みたい → http://j.mp/1cgymFh (制限の逆効果としての弊害。)
我が家はだいぶ前から禁止されてたな
食の問題は偽装表示問題より、この問題のほうが重要かも。一つ疑問。生協のコーンソフトがワースト1位と書かれてるが、これって製造は明治ではないだろうか?
「影響は小さい」と恣意的判断下す日本>10万人あたりの国別原因別推定DALYを見れば?/以前書いたもの。 http://d.hatena.ne.jp/ohira-y/20101017/1287282339
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読者コメント
続編もあります。「敷島製パンはトランス脂肪酸漬け コンビニ独自ブランドパンではファミマとサンクスに要注意」http://www.mynewsjapan.com/reports/1944
認識の誤りがあるようなので。リノール酸は不飽和脂肪酸です。トランス脂肪酸とされるのは共役リノール酸。これは加熱しなければ安全ですし、一般の食事で過量摂取出来るものでもありません。
病院に行けばHDLコレステロールとLDLコレステロールは善悪キッチリ付いています。稀に遺伝的に発症する高HDL血症が問題になる程度でしょうか。
風評に惑わされて右往左往されるような方が一番寿命が短い気が致します。
人口トランス脂肪酸を含むマーガリン、ショウートニング
はプラスチックと同じ成分。摂取の害を動物実験などで、もっと公にするべきだと思います。体内で消化分解が困難なトランス脂肪酸は、今判明しているよりもっと多くの害があると思われます。予防医学の面からももっと医師が積極的に、摂取禁止を薦めるべきだと思います。
もともと体によいと言っていたリノール酸などだが、ほんとは悪者。しかも、コレステロールは善玉も悪玉もなく、体に悪くないという考えになりつつある。躍らせれて、毒を懸命に摂取していたのだ。あれだけ悪いと言っていたバターが一番。やっぱ自然は偉大だ。
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