「堅川事件」の情報公開請求したら警備員が尾けてきた! 江東区役所、戦慄の脱法市民監視
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厳寒期にテント生活をする市民を暴力的に追い出した「堅川事件」に関連した公文書を江東区に情報公開請求したとたん、民間警備員に尾行された。「何かご用ですか」と声をかけたところ、無言で目をそらした。(2013年11月26日午後4時ごろ、江東区役所)。 |
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情報公開請求したら尾行された
11月26日の夕方、筆者は江東区役所で情報公開請求の手続きを終えて、正面玄関から外のテラスに出た。がらんとしたテラスを歩き出した直後、背後に気配を感じて振り返った。年輩の男性民間警備員がこちらを見ている。何だろうと思いながら、庁舎の角を曲がって別の入り口に近づいた。情報公開請求した内容と関係のある「ガラス破損現場」の写真を撮るためだった(「ガラス破損現場」については後に説明する)。
かつてガラスが割れていた場所だが、いまは痕跡もわからないほどきれいに修理がなされている。筆者はカメラを取り出して写真を何枚か撮った。撮影を終えてファインダーから目を離したとき、くだんの警備員の姿がまた視界に入った。20メートルほど離れた物陰からこちらをうかがっている。
「何かご用ですか」
筆者は声をかけた。だが警備員は呼びかけに応じず、目をそらした。しかし場所を移動する気配はない。ちらちらと観察を続けている。
「ご用があるんじゃないんですか」
もう一度言った。警備員はやはり何も言わない。そしてバツが悪そうに庁舎の中に戻った。何がしたかったのだろうか。不思議に思いながら、先刻まで写真を撮っていた庁舎のガラスに視線を戻した。驚いたのはそのときだ。警備員の姿が今度は庁舎内にあったからだ。ガラス越しにこちらを凝視している。
尾けている――ようやく筆者は事態を理解した。
あらためて周囲を観察した。監視しているのが警備員だけではなかった。背広にマスクをした男2人の姿が、
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筆者を尾行してきた警備員は、声をかけるといったん庁舎内に戻った。だがガラス越しの監視を続けた(上)。マスクをかけた背広の職員も監視している様子だった(下)=2013年11月26日。
2012年2月8日、江東区の堅川河川敷公園で、路上生活をする貧困な市民に対し、江東区は行政代執行による強制排除を行った。暴力的で非人道的な手法に非難の声が高まっている(現在の堅川河川敷公園)。
2012年2月9日午後、園良太氏ら路上生活者の支援をしている市民有志は、堅川河川敷公園での強制排除に対して抗議を申し入れるために江東区役所を訪れた。園氏らは大勢の職員らによって力づくで庁舎外に出された。その際、ガラスが割れた現場。
園良太氏はガラスを弁償したが、威力業務妨害罪で起訴された。その内容は明らかに犯罪構成要件を欠いており、でっちあげというにふわさしい代物だったが、東京地裁・東京高裁は、検察のいいなりに有罪判決を出した。控訴審では「YES抗議NO排除」というTシャツの柄が問題だとして、園氏や傍聴人を入廷させなかった(上)。傍聴人や園氏を監視する公安警察官(下)=いずれも2013年11月19日、東京高裁。
傍聴券の抽選にならぶため東京高裁に向う市民を公安警察官が尾行する。裁判所の内部にも多数の私服警官が紛れこんでいた。裁判所が黙認していると思われる(2013年11月19日、東京高裁付近)。
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一年前、2013-12-05の記事。『モノ言えば犯罪者にされ、知ろうとする者は尾けられる』「尾けられる」は「つけられる」と読ませるらしい。当て字か?
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読者コメント
悪い事は善いことを偽装しておこなわれる。
暴力団対策、テロ対策 伝染病対策等々
建前に政府や国またある一定の企業の気に入らない人物に対して監視活動を実行します。
被害者達はコインテルプロやギャングストーキングまたは集団ストーカーと呼び習わしています。
秘密保護法(権力批判禁止法)が成立したら何が起きるのか、この身近な事件から想像してほしい。
記者からの追加情報
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