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23区公務員、「子どもが女の子だったら勧めるけど、男の子だったら…」 ホワイト&狭い職場

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早大の就職先ランキング(2013年度)。上位は公務員、金融、通信と安定志向がくっきり。

早稲田大学卒業者の最大の進路として、すっかり定着しているのが「東京の地方公務員」だ。早大が発表した2013年度の内定先ランキングでは計139人(東京都職員Ⅰ類が86人、東京23区職員が53人)で、これは2位の三菱東京UFJ銀行(111人)、3位のみずほ(100人)、4位の三井住友(90人)に大差をつけて1位。学生の保守化・安定志向を象徴するかのように、大隈重信「在野の精神」も今や昔、「早稲田といえば地方公務員か銀行員」が本流となっている。そんな不動の人気職種の働く環境は、どれほどハッピーなものなのか。その現場の実情や後輩へのアドバイスについて、23区のうちの1区に新卒から勤務してきた現役の中堅職員(早大卒・40歳前後)に、じっくり語って貰った。

Digest
  • 「区に人材が回ってくるのか?」オリンピック需要で
  • 9割以上が同じ区で定年まで勤め上げる
  • プロパーに「引かれる」ヤル気満々な経験者採用組
  • まず セイホ(=生活保護)に配属
  • 課長なんて丸出し
  • 自分の思いと役所のルールが違うジレンマ
  • 「30歳の壁」問題
  • ゴールは「部長になること」
  • 財政的に裕福、雇用不安なし
  • 「ハッピーアワー」に飲みに行けちゃう
  • 真面目でダサい、アタマは切れない
  • 住民との板挟みで中間管理職が入院も
  • 生まれ育ちが区外の職員も多い

「区に人材が回ってくるのか?」オリンピック需要で

私は公務員志向だったので、大学3年から国家公務員Ⅰ種に受かることを目指して勉強を始め、結局、「国家Ⅱ種」「特別区(東京23区)」「政令指定都市」の3つを受験して、23区職員を選びました。国家Ⅱ種も受かって、いくつかの省庁から内定を貰いましたが、23区よりも初任給が安かったのと、住民に一番近いところで働きたいと思ったので、区役所にしました。

東京都と特別区(23区)は、試験の難易度は同じくらいだと思いますが、都を受けなかったのは、国と区の間にいる中途半端な存在だと思ったからです。

都と区の関係について、働き始めて感じたのは、どちらがエラいといった上下関係はない、ということでした。人材交流があり、区の若い人が都の主税局などに“武者修行”に出て、2~3年で戻ります。逆に、都で管理職試験に受かった人が、23区の課長ポストに送り込まれて管理職を2年やって戻る、などのケースがあります。

各区に、常に都の職員が1人は出向で来ている感じでしたが、都で出世コースを外れた人がやってくるといった天下り的なものではありません。

23区は、試験区分が職種別になっていて、採用数全体の7~8割を占める「事務」のほか、「福祉」、「保健師」など10個に分かれます。現在、もっとも倍率が低いのが「建築」で、1.6倍(175人受けて90人合格)。これは、東京オリンピックを控えて増やす傾向にあるなかで、民間企業も東京都も採用を増やしており、需要過多になっているためです。「区に人材が回って来るのか?」などと言われています。

全体では、この表のとおり、採用予定数1133人に対して、申込者が18278人、最終合格者が2252人で、倍率が6.5倍。採用予定の約2倍もの人に合格を出すのは、半分の人が内定を蹴って他に就職するからです。

※2014年は、Ⅰ類(総合職)の試験日が5月4日だったが、「新たな試験方式」として土木と建築についてのみ秋採用を9月7日にも実施したことからも、売り手市場のなかで、区が人材確保に苦労していることが分かる。

試験は、一次が択一の筆記試験+作文。一次に合格すると、二次は「各区訪問」での面接を受けることになり、これで通ると、内定となります。この二次は、国家公務員の「省庁訪問」にあたるもので、採用は区ごとになります。だから、世田谷区に落ちて、港区に受かったり、ということがあります。二次に受からず民間に行く人や、国家公務員のほうも受かってそちらを選ぶ人もいます。

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試験区分と採用予定数、倍率

各区で採用予定数を発表しており、2014年度の事務職では、最大が世田谷区の75人、最少が港区の18人。私の勤務する区は、当時、同期が20数人いましたが、まだ1人しか辞めていません。一般に思われている通り、離職率がきわめて低い職場です。

今は少子化の影響もあって、ずいぶん合格のハードルは下がったと思います。出身は私大卒が多く、東京六大学、なかでも早稲田が一番多いくらい。男女比は、女性も半分弱いて、同じ公務員でも、国家公務員に比べて女性は多めです。

9割以上が同じ区で定年まで勤め上げる

私の同期だと、親が都の職員だったり、そうでなくても「親に勧められて」という人もいて、区の働く環境や仕事内容を知っている近親者から情報を得て決めた、という人が目立ちました。

私としても、自分の子どもが女の子だったら、働きやすいので勧めます。個人的には、男の子が区役所に就職したいと言い出したら、まずは一般企業で働くことを勧めます。仕事が、区の範囲内になりますから、世界が狭いのです。仕事内容も、ノンビリしていて、男性としては面白くないんじゃないかと思います。

狭いという点でいうと、9割以上の人は、最初に採用された区に、定年までずっと所属し続けます。例外は、主任以下のクラスだと、希望を聞いて「区間交流」の制度によって他の区へと出向する人がいること、また、管理職になってからは、強制的に管理職が足りないポスト(国家公務員の組織もアリ)に出向することがあること、くらいです。

「狭い世界」を逆に見ると、区役所職員というのは、「区の外に転勤しなくてもよい、勤務地と雇用が安定した仕事」の典型であり、そこにメリットを感じて転職してくる人もいます。民間に勤めながら、公務員試験を受け続けて、やっと受かって区の職員に転職してくる人が、けっこういるんです。理由を聞くと、仕事の内容やキャリア形成よりも、むしろ「全国転勤なし」「ワークライフバランスを求めて」「雇用の安定」などと答えます。

実際、「60歳まで、ここで働き続けるのが普通」とみんなが当り前のように思っている職場です。まれに辞める人もいますが、「旦那が転勤したから着いていく」など、家庭の事情でやむを得ない場合ばかりで、給料が安いからとか、引き抜かれたとか、キャリアップのために、といった報酬面や仕事面の理由から辞める例は聞きません。

プロパーに「引かれる」ヤル気満々な経験者採用組

昨今は、新卒採用の合格者数に対して、社会人経験者も1割くらいは中途採用しています。新卒採用枠ではなく、中途採用枠(経験者採用)という別枠になります。(※2014年度は、中途枠の採用予定を158人と発表)

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社会人採用者がプロパーのどのランクに位置づけられるのか、について

社会人経験者が入ってくることで、役所内が面白くなってきました。中途採用された職員が、どんどん管理職選考にチャレンジして、プロパーを追い抜いて行くケースが目立っているからです。中途のひとは、やる気満々なので、プロパーはビックリです。もともと上昇志向の人が少ないプロパーの職員たちからは、引かれています。出身は、航空会社のCAや

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23区公務員のキャリアパスと報酬水準

40歳前後の年収(源泉徴収票)

職員数は自然減で減らしている

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kobeni_082015/01/31 09:44

公務員が仕事の中身に言及しないってなんか寂しい話だなあ…/この人は、女性は仕事がつまんなくて世界が狭くてもいい(と思ってるだろう)と思ってるんだろうか

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taraxacum_off2015/01/31 09:19

「23区公務員、「子どもが女の子だったら勧めるけど、男の子だったら…」 ホワイト&狭い職場」。「早稲田大学卒業者の最大の進路として、すっかり定着しているのが「東京の地方公務員」」

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 2016/04/06 23:33
  2015/01/29 23:11
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