近未来通信 元社員が語る詐欺の現場(2) サーバールームを潜入撮、やはり中身はカラだった!
![]() |
画像1:本社にある、サーバーを管理するコントロールルーム。左側にある黒い物体がサーバー。座っている女性社員たちは、まさかサーバーが稼動していないとは思わずに勤務していたと思われる。 |
- Digest
-
- 社長「ユーザーはいないよ」
- ユーザーの申込みゼロ、対応する部署すらなかった
- イニシャルで言え
- 入ると殺されるくらいの勢いのサーバールーム
- サーバーの中身は空だった
- わざと遠方のサーバーを買わせる
- なんだかんだ言って見せない各地のサーバー局
- ハワイのサーバー視察ツアーは旅行気分
社長「ユーザーはいないよ」
本社のサーバー営業部で勤務するようになって、高い給料をもらって定時に帰れる会社なのはよかったのですが(参照「支店長年収3千5百万、新人営業1千万の仕掛け」)、社長や上司の発言に不信を抱くことが度々ありました。
石井優社長は、自身も営業上がりということもあって、営業マン想いの人で、すれ違ったときなどに「がんばれよ」とよくはっぱをかけられました。ある時、私は、その社長に「(IP電話の)スーパーネットのユーザーって、何人くらいいるんですか?」と聞いたんです。すると社長は「いないよ」とニコニコと冗談っぽく笑いながら「10人前後はいるんじゃない?何人いたっていいんだよ」と言ったんです。
その時は冗談だとばかり思っていました。でも、上司も「いつまで営業できるかわからないから、営業できるうちにしっかり稼げよ」と言っていたり、社長が専務との話の中で「ユーザーが一人いてサーバーが一台でも稼動していれば、立派な通信会社だ」と言っていたと他の社員から聞いたこともあったので、ひょっとして、うさん臭い仕事なのかな、とその時、少し思いました。
それに、上司と、会社が終わって居酒屋にいったとき「サーバーの中身は空だから」とその上司が言ったんです
この先は会員限定です。
会員の方は下記よりログインいただくとお読みいただけます。
ログインすると画像が拡大可能です。
- ・本文文字数:残り5,562字/全文6,224字
画像2~5(上から)画像2:サーバーの中身は空。サーバーの隙間から、携帯電話のカメラで撮影した写真。フラッシュをたいたため、光っているが、中身は配線だけで、カラだった。画像3:サーバー正面にあるランプ。パワーしか点灯しておらず、緑のランプは全て消灯。サーバーが稼動している気配はない。画像4:通信網につながっていないサーバーの回線。上の黒い機材がサーバー。その下にはターミナルアダプタの役割を果たす機材があり、各サーバーと接続する回線が左側に多量についていて、右側にそこから通信網に接続するための回線がのびている。画像5:ターミナルアダプタからのびている通信網に接続するための回線が、カーペットの下に入っている。
画像6:サーバー中継局一覧の記載された資料。国内86都市、海外22都市にサーバー中継局が設置されているとあるが、実態は稼動していない。
画像7:サーバー機材費の明細が記された「スーパーネットシステムX・中継局事業計画表」。ここにある初期費用総計約1130万円が、オーナーの投資費用。ここに記載された「SuperNetOriginalUniversalPort」399万円、LAN環境構築費6万3千円など計920万円以上がサーバーの設備費用としてかかっているが、サーバーの中身は空で、回線も接続されていなかった。
Twitterコメント
はてなブックマークコメント
facebookコメント
読者コメント
グローバルカードの代理店をしてた者です。元社員の秋好と渡辺の行方をさがしてます。ご存知の方mediaplaza@utopia.ocn.ne.jpまで情報お願いします。訴訟を起こす予定です。
本社コントロールルーム!素人でも、なんかおかしいと感じる作りの部屋だなぁ。田舎のホテルのフロントに世界各地の時刻を表示した時計があるみたいな違和感。
こんな分かりやすい詐欺に引っかかる方にも少しは責任あると思うがね。サーバールームに貼ってある世界地図が小学校の教室にあるようなやつで笑える。
ま、こんなもんでしょ。騙された人はご愁傷様って感じですなぁ。
近未来通信の社長や経営陣は、バレた後のことをどう考えていたのだろうか?日本の通信史上、七不思議の一つに上げたい位です。多分、当初の計画から大きく外れて顧客が得られなかった為に、泥沼に陥って行ったんでしょうね。事業の恐い所です。
その点、ソフトバンクは、社内的にはケチで大変そうだし、顧客対応が良くないとの批判があるのを見掛けますが、KDDIのように悪どくはなさそうだし、シェアを上げるべく料金を値下げしようとしてくれるのは有り難いので、好感が持てます。頑張って欲しいですね。
随分と儲けてるけど、会社の実態はどこももう一つですね。電機業界が可哀相。NTTは、お役所体質で殿様商売をしているし、小回りや敏捷性に欠ける巨体ぶりには尻を蹴っ飛ばしたくなる想いに刈られることがあります。
事業パートナーの募集広告を見た際にビジネスとして成功しないだろうと感じたので、問題が露呈したのは予想された出来事ですね。実態は想像以上に酷かったみたいですけれども。ここまで露骨でなくても、騙しの手口は当たり前のようにあちこちに蔓延っているので、賢くならないと痛い目に遭うという良い一例ですね。
「一人の人間を長く騙すことや多くの人間を短い間騙すことは出来ても、多くの人間を長く騙すことは出来ない」という名言があるそうですが、確かに日本においてもその通りだろうと思います。しかし、もう少し社会の実態や現実の問題に関心を寄せて認識を深めて声を上げて貰いたいという所はありますね。でないと、今のワークワイフバランスの崩れた状況やその他の社会問題なども改善されないと思います。
全て満点の企業があるわけがないので、国民の加入者数が評価かと思いますね。衆愚という言葉がありますが、そんなことを言う奴は自分がおこがましい事に気付いていない。国民はそんなにバカじゃないよね。
国民の評価の総計は、累計加入者数に表れているので、D社>>K社>S社といった所かと。
D社がK社やS社よりも良いという訳じゃないよね。
K社の顧客満足度1位宣伝は、金を渡して貰った賞ではないか?と思いますね。自動車メーカーやPCソフト会社等もよく使う手です。
NTTがやっぱり一番ですね。KDDIも信用出来ません。加入者数の水増しっぽいことをしていたのが発覚しましたし。氷山の一角です。
このスーパーネットではありませんが、テレビ電話のアドモを使っていました。ちゃんと使えてましたし、サービスの対応もきちんとしていました。今使ってないから分からないけど。
記者からの追加情報
本文:全約6,900字のうち約5,600字が
会員登録をご希望の方は ここでご登録下さい
新着のお知らせをメールで受けたい方は ここでご登録下さい (無料)