【こだわりグルメ】“海の農薬”酸処理剤を使わない養殖海苔 ヤマムロ(焼き海苔/お取り寄せ)
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作業をしている島内啓次さん。 |
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- 「養殖海苔が自然食」は嘘
- 酸処理剤は"海の農薬"
- 酸処理していない養殖海苔を求めて
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- 「蛍光染料使用」事件での対応
「養殖海苔が自然食」は嘘
海苔には天然海苔と養殖海苔とがある。養殖海苔は、抗生物質など化学物質の汚染がない自然食だと思っている人が多いようだ。なぜなら、養殖魚のように生けしかし、海苔の病気を防ぐために使うクエン酸や塩酸などの酸処理剤や、硫酸アンモニウムなどの化学肥料の問題がある。
以前、有明海の養殖海苔の色落ちと不作が問題になった。その原因として諫早湾干拓事業の堤防門が原因ではないかということで、門を開ける、開けないが論議された。水門の影響も一要因となったであろうが、他の要因として考えられるのが、酸処理剤や化学肥料である。
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養殖海苔の栽培法![]() |
このように干潮時に網が露出することを
天然の岩海苔は自然に干出する波打ち際に生息している。海面から離れた岩場や海の底には決して生息していない。海水に浸かったり、太陽の光や風を受けたりしながら海苔はゆっくり育ってゆくのだ。
ところが、コンビニなどでおにぎりや海苔弁当が盛んに売れ出した頃、海苔の需要が多くなった。そこで早くたくさん海苔をとるために網を干潮時よりも下にし、満潮時も干潮時も水面下に網があるようにして、24時間海水に浸かるようにした。これが支柱式の非干出だ。また浮きの間に網をはる浮流式も非干出だ。
非干出にすると、海苔の発育は早くなるが、病原体が増殖し病気にかかりやすくなる。それを防ぐため酸処理剤で病原体を駆除する。酸処理をすると海苔は硬くなり、味や香りは落ちることがある。
酸処理剤は"海の農薬"
海苔といえば一昔前までは贈答用によく使われていたが、今や海苔はコンビニや回転寿司で多くが使われている。その場合は機械で巻くため、硬い方がよい。コンビニや回転寿司にとっては、酸処理で海苔を硬くしてくれ、価格も安くなり、うってつけの処理方法なのだ。海苔養殖業の関係者は「酸処理剤にはクエン酸やリンゴ酸などの有機酸と塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸がある。水産庁では無機酸の使用を禁止しているが、無機酸は有機酸より値段が安く、殺菌力も強いため無機酸を使っている業者もいる」と言っている。
酸処理は海苔網を酸処理剤の入った箱舟に浸す。その酸処理剤は使用後陸地に持ち帰り、中和剤で中和し下水に流すことが義務づけられている。
しかし、残った酸処理剤を海に投棄してしまう生産者も少なくないようだ。アルカリ性である海水中に酸処理剤を捨てれば海の環境を破壊し、魚貝類に悪影響を及ぼすであろう。また酸処理をした海苔が人体に与える影響はよくわかっていない。酸処理剤は海の農薬のようなものだ。
酸処理剤は病原菌のみならず、海の有用微生物まで死滅させてしまう。そのため有機栄養素の分解が進まなくなり、無機栄養素が不足してきた。そこで今度は、化学肥料の硫酸アンモニウム(硫安)を使用するようになった。この酸処理剤と硫安が、約2千トンも有明海に排出されている年もあるとのことだ。
こんなことを繰り返してきたわけだから、海苔の色落ちが広がっても不思議ではない。海苔だけではなく魚や貝類にも悪影響を及ぼしている。
このような現状を知ると、酸処理を行っている生産者だけに問題があるかのようだ。しかし、魚連や入札業者や販売メーカーにも問題がある。魚連は色・艶・てり・重さなどを重視して等級を決めている。味や香りは軽視し、酸処理の有無に関してはほとんど考慮していない。入札業者もこのような規準で判断された等級をもとに価格を決め、メーカーが買っている。
そのため生産者は酸処理をしてでも生産量を増やそうとする。しかし、酸処理をしている生産者も本当は酸処理などしたくないと思っている人も多いのだ
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養殖海苔場ヤマムロ(北海道北見市)2代目社長の山室正則さん(下左)と佐賀市西与賀町の島内啓次さん(下右)。
■ヤマムロの商品一覧表ヤマムロ◆住所:北海道北見市卸町3-6-2◆フリーダイアル0120-36-5435受付時間:午前9時から午後5時まで◆TEL:0157-36-5331◆FAX:0157-36-2406◆定休日:土・日・祝日
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