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06/25 2011
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横軸:顧客が紐づいているものが個人か組織か
縦軸:報酬水準≒スキル難易度の高低

 
 
 僕は会社選びの軸を示した本を出している。最近、Q&Aで質問に答えていて、1つ重要な軸に気づいた。「その会社の顧客が、何についているのか、社員についているのか、会社(法人・ブランド)についているのか」である。

 これは、完全な終身雇用の継続が難しくなり、ドラッカーの言葉を借りれば「会社の寿命より個人の寿命のほうが長くなった」時代背景を考えると、重要度が増していく視点といえる。

 仕事人生の途中で勤め先の会社が買収されたり、自分が所属する一事業部がたまたま社員ともども売却されたりした場合に、次の会社で社員がどう扱われるのかを左右するからだ。

◇顧客が組織に紐づく職業
 左記の図は、横軸「顧客が紐づいているもの」、縦軸「スキル難易度≒報酬水準」で職業をマッピングしたものだ。

 左に行くほど、顧客は法人(会社組織)についている。たとえば赤・青・緑のメガバンクにしても、野村・大和といった大手証券にしても、営業先が会って話を聞いてくれるのは、会社の看板があるからだ。特に銀行は、融資を止められたら倒産しかねないので、どんなに営業マンがダメ人間であっても、丁重に扱われる。(そのような生ぬるい環境では人材は育ちにくい。)

 同様に、たとえばANAにキムタクのようなスターパイロットがいて、パイロットが○○さんだから全日空に乗りたいの!と考える人はいない。顧客はANAという会社のブランドにつくのであって、個人ではない。好みのCAがいるから同じ時間帯の同じ便に乗ろうというビジネスマンは一部にいるような気もするが、ほとんどの客はCA個人で乗る便を選ぶこともない。そもそもCAやパイロットを顧客は選べない。(選べるビジネスモデルのLCCが今後できてもおかしくはないが現状ではない)

 新聞記者も、ほぼ看板商売だ。朝日や日経という看板があるから記者クラブに入れて、会見に出て、記事が書ける。そして、記事は無署名が原則であり、朝日や日経というブランドで提供される。

 僕は最初の赴任先が福岡だった。そのとき、地方支局と東京を転々としてきたデスクに聞いたことがある。「地方で取材した人脈って、続くもんなんですか?」と。答えは「いや、切れるね。リセットされてやり直しだ。大事なのは、人脈がなくても話を聞き出すスタイルを確立することだ」というものだった。

 そのときは、日経新聞という看板で商売してるんだから、そんなもんなのか、と思ったが、同時に、そういう職業人生は嫌だな、とも感じた。重要な情報源をいかに蓄積しているかは記者にとって不可欠な資産なのに、会社都合で転々としていたら、一生、職業人として一人前になれそうもない。そもそも名刺の力で取材しているうちは一流の仕事人にはなれないと思い、独立心が高まった。

◇顧客が個人に紐づく職業
 逆に、右側の職業というのは、顧客が個人についている。最初は政治家が典型かと思ったが、よく考えたら、投票のときに必ずしも個人名を書いてもらわなくても、政党という組織への投票で杉村太蔵的な当選が頻繁に起こる仕組みだから、最右翼ではない。顧客(=有権者)は政党と政治家に半分ずつくらい紐づいている。

 では最右翼は何かというと、お笑い芸人や作家、アーティストだろう。顧客は完全に個人名で選ぶ。読者は、村上春樹が書いた作品だから読むのであって、それが講談社から出ているのか中央公論新社から出ているのかは、どうでもよい。

 エイベックスのような音楽業界では、顧客はアーティストだ。アーティストにはファンがイコールで紐づいているので、顧客=アーティストはプロデューサー個人につく。松浦勝人は浜崎あゆみをプロデュースし、成功させた。だから浜崎は、エイベックスという会社ではなく、松浦という個人についた

 エイベックスのお家騒動では、依田氏と松浦氏が争って、アーティストが紐づいていた松浦が勝ち依田が退いた。この事件が教えるのは、顧客(=アーティスト)を自分につけられる職業は不確実性に強い、ということだ。組織が買収されようが、売却されようが、浜崎がついてれば勝ち、顧客が自分についていれば勝ちである。それが、音楽プロデューサーという職業人が目指すところだろう。

◇右上を目指して仕事をせよ
 図の赤い矢印は、目指すべき方向性だ。.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
 

 
03:00 06/25 2011 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(3075)


06/23 2011
 ときどき、正当な報道やジャーナリズム活動を、まじめな顔で「暴露本」と表現する輩がいて困る。BBTが、本サイトで連載し日韓で出版もされた『トヨタの闇』(筑摩書房より文庫化)を“暴露本”リストに挙げていたので、一応、指摘しておこう。

 外国人には分からないと思うが、暴露という言葉や語感は、明らかによい意味、ポジティブな意味の日本語ではない。

 大辞林によると「暴露」とは、

[1] 他人の秘密・悪事などをあばいて明るみに出すこと。
[2] 直接風雨にさらされること。また、有害物質や病原菌などにさらされること。

 だそうで、主に「他人」=人間に対して使う。

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大前研一ライブ/2011年6月19日号より引用。 『内側から見た富士通』(城繁幸著)から始まって、最近の『ユニクロ帝国の光と影』(横田増生著)まで網羅。
 単なる有名人や芸能人の低俗な芸能スキャンダル、たとえば酒井法子や石原真理子の本は「暴露本」でいいと思うが、巨大企業の内幕を描いた、左記に列挙されたような本は、権力を監視するという目的に立った、ど真ん中のジャーナリズム活動なのであって、暴露などという低俗な表現を使うのは間違っている。

 ジャーナリズム=言論表現の自由は、民主国家にとって必要不可欠なものであるから、神聖なプレーンバニラのジャーナリズム活動を暴露本と卑下し、見下すのは極めて失礼なことであって、民主主義に対する冒涜(※冒涜=崇高なものや神聖なもの、または大切なものを、貶める行為)とも言えるのである。

 図にあるように、アパレル会社は途上国の児童労働が外部のメディアやNGOによって告発され、問題は改善され、世の中は前進した。これら最高レベルのジャーナリズム本が高く評価されないならば、民主国家としての日本社会の、成熟も発展もないだろう。

 
01:51 06/23 2011 | 固定リンク | コメント(1) | アクセス数(2655)


05/23 2011
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警備が厳重すぎな天安門広場。全体がガードで囲われ、単なる広場なのに、入るのに荷物のX線検査やセキュリティーチェックが必要。体制の危うさを物語る。
 インドに続いて中国に取材にきている。これからのキャリアを考えるうえで、両国は外せない要因となるだろう。

 多くの人が言うとおり、中国人従業員の扱いにはみんな辟易としていたが、それはグローバルでは日本のほうが異常だから。日本人は働くことに対して一種の神聖を感じ、突然、モード変換できてしまう異常な国民なのだと改めて感じた。インド・中国のほうがむしろ平均に近いのだ。

 中国は勝手にグローバルルールでも変えてしまう人たちなのだというのは、こちらにきて感じた。大人しい日本人は生き残れないだろう。僕はコンサルを5年やっていたこともあり理は通す。

 たとえば「don't disturb」のボタンを押しているのに外出中に勝手に従業員が侵入していたホテルに対しては、3:1で3時間議論した末にホテル側の嘘を明らかにし、4泊分(約6万円)を無料にさせた。日本人は泣き寝入りしがちだが、再発防止のためにはカネで罰を与えて反省させることが重要なので、世の中を良くしていくには、正しいことは通さないといけない。

 こちらで働いている日本人(日本採用の中国赴任者、現地採用者、現地で独立起業した人など)十数人を立て続けに取材して思ったのは、ハングリー精神旺盛な現地人たちのなかで成功するためには、キャリア戦略なしにはありえないということだ。

 今週末のセミナーでも、そのあたりについて報告できれば、と思っているので、ご参加いただきたい。

 →東洋経済セミナー「35歳までのキャリア戦略」

 
08:20 05/23 2011 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(1891)


05/05 2011
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 朝9時の開店と同時に喫茶店で本を読み始め、読みふけっていたら、夜20時半の閉店まで居座ってしまった。本屋に併設されてる店とはいえ、パチンコ店じゃあるまいし、連続11時間超の滞在はかつて例がない。

 モーニングセットにランチにケーキに、とオーダーしていると腹も減らないし、店も満席にならないので居心地がいい。もちろん出て行かない最大の理由は、数冊の本にはまってしまったからである。

 まず、「G2」に載っていた佐野眞一(1947年生れ)の被災地ルポが秀逸で面白い。ジャーナリストって60過ぎてもいい仕事できるんだな、それもかつての新宿ゴールデン街での知己を訪ねていくという、年を重ねた60代ならではの仕事があるのだ、といい勉強になった。この仕事は死ぬまでできるのがよい。目指せ佐野眞一、目指せ田原総一朗である。

 この日、もっとも面白かったのが、「兄弟もの」という私のリクエストに対してIBM時代の同僚から薦められ買った『手紙』(東野圭吾)だった。不自然な死の解明みたいな非日常すぎるミステリーものには興味がなく、本屋に行って東野コーナーを見るにつけ、場所とりすぎだろ、くらいに思って一作も読んだことはなかったが、意外にも大当たりで最後まで読みふけってしまった。

 この作者の他作品もチェックしたが、どうもこの作品だけ毛色が違って、社会派色が強い。「世間との闘い」がテーマ。殺人犯の兄を持つ弟が主人公で、世間のレッテル貼りをこれでもか、と思い知り、兄弟の縁を切るに至る。

 店頭から倉庫への人事異動に対し、主人公はこう言われる。「会社にとって重要なのは、その人物の人間性ではなく社会性なんだ。今の君は大きなものを失った状態だ」

 弟には何の罪もないが、社会は「殺人犯の弟」として扱う。どちらにも言い分があり正義は1つではない。立花隆が『ブラックジャックによろしく』について評した、カ・ド・コンシアンス(フランス語でいう「あの意見も正しい、だけど反対のこの意見も正しい、という答えのない問題」)であり、良質なジャーナリズム作品といえる。

 ジョンレノンの『イマジン』(差別や偏見のない世界)との絡みや、ちゃんとオチがあるストーリー展開など、さすがミステリー作家だと思った。こういうのを天才と言うんだろう。だからコーナーがあるほど売れてるのか、東野さんは…。

 家に帰ってWikiを見たら「映画化に合わせて2006年には文春文庫より文庫版が刊行された。この文庫本は1ヶ月で100万部以上を売り上げ、同社最速のミリオンセラーとなった。2007年1月現在、140万部を超えている」とあった。

 こういう社会派の作品が、映画化もされて、ちゃんと100万部以上売れて、直木賞候補になっていて、日本人も捨てたもんじゃないな、と思った次第である。

 
08:30 05/05 2011 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(1658)


05/02 2011
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『日本語能力試験N1総合問題集』(高橋書店)より。『若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか』を転載。
 昔から国語の試験は嫌いで、僕は大学入試でも国語がないところばかり受けて(実際、英語と論文の2科目だけだった)、入社試験も国語がないところにした(読売は国語があって辟易としたが日経はなかった)。

 国語の文章力読解テストというのはグレーゾーンが多く、胡散臭いのだ。文章の解釈に答えなんかないだろう。読む人によって違って当然なのだから。著者に聞いたのかよ、漱石死んでるじゃん、と。

 このほど自分の文章がテストになったものを見て、改めてその胡散臭さを確信した。これは『日本語能力試験N1総合問題集』(高橋書店)だ。

 日本語能力試験とは、日本人が英語のTOEICを受けるように、外国人が日本語能力を試される試験で、最上級のN1から最下級のN5まで5段階のレベルがあるそうだ。これは最上級N1の読解対策問題集である。

 62番なんて、この文章からまとめるとしたら、どれも正確に言えば正しくないし、どれも間違っていない。1番については、そういうことを書いている。2番は、知識うんぬんについての議論はしていない。3番は、コンサル時代のことについてそう書いているし、間違っていない。4番は、究極的に深読みすれば正しい。

 しかし、答えは1つだけ選ばなくてはならない。これでは外国人学生も困るだろう。迷った挙句、答えと解説を見ても、どうも納得できる説明ではなかった.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。

 
13:11 05/02 2011 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(1703)


04/25 2011
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2007年8月の出版
 韓国の20代の世代論、特に若手ワープアについて書かれた本。こういった日本国外の実態を読むと、日本のロスジェネって、ほとんど問題ではないな、という思いを強くするとともに、日本の未来の姿にダブるのでは、と思った。

 韓国は1997年のIMF危機後、国の生き残りをかけて経済を自由化せざるをえなかった。その過程で、まず年功序列が崩れ、次に正規職が崩れた。IMF危機で社員が減らされ、その後に再雇用されたのは、ほとんど非正規社員だった。

 市場の失敗である「独占」が進み、政府もこれを容認。“逆独禁法”である。グローバル市場で生き残るために「選択と集中」を政府自らが進めた結果、サムスンのような巨大な企業は強くなって世界で生き残ったが、大企業に入社できないほとんどの20代社員は、待遇の悪い中小企業の社員か、非正規労働者になるしかなかった。

 IMF危機後、大資本によるフランチャイズ化が急速に進んだ結果、自営業者になる道すら閉ざされ、商店街は沈没した。

 結果、中国やインドと同様、アメリカ留学生が増え、韓国国内には戻らないケースも増える傾向にある。国を見捨てるパターンだ。

 新自由主義のもと、経済は年4~5%成長と回復したが、大企業に入社できない9割以上の若者は見捨てられた形となった。本書では、非正規市場強化へと電撃転換した大統領・盧武鉉(ノムヒョン=就任期間2003~2008年)が最大の戦犯とされている。

 本書は雨宮処凛氏推薦とあって、著者が超左派的な人物(日本でいう連合の人みたいに「雇用の流動性=悪、安定=善」という考え)であることからマイナス面しか記されていないが、一方で、そうやって蓄えた利益でサムソンは日本企業を圧倒的に凌駕する利益を叩き出し、世界の中で存在感を示している。新自由主義をとらなかったら、サムソンすら生き残れず、韓国経済は、まるごと没落して「世界の負け組」となり、今より悪化している可能性が高い。

 つまり、誰が大統領でも、IMF危機のような状態になれば、金大中-盧武鉉路線(=いわゆる新自由主義)しか選択の余地はなかったのだと思う。これは論理的に考えれば当然で、経済が崩壊しているのに、生易しい「保護」だの「規制」だのとは言っていられないわけである。韓国も日本も、原油など天然資源に恵まれていない以上、厳しい競争のなかでしか世界のなかで生き残れないのだ。

 にもかかわらず、日本の「くれくれ保護しろ」的な、甘ったれた現状を見るにつけ、そのツケはどれほど大きくなってしっぺ返しを受けるのだろうか、とつくづく思う。韓国の現状を見れば少しは理解できそうなものであるが、そのときが来なければ人間、なかなか分からないものなのだろう。

 
02:05 04/25 2011 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(1017)


04/15 2011
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 僕は芥川賞と直木賞の違いも理解していない小説オンチなのだが、薦められて芥川賞作品だという『苦役列車』を読んだら、久しぶりに最後まで読めた。だいたい小説モノの8割は最初の100頁までに挫折するので、極めて珍しい。

 そもそも「事実は小説より奇なり」で、ノンフィクションのほうが面白いから、小説はダメだと思っていて、普段からほぼ読まない。夏目漱石や芥川龍之介の作品も未だに面白いとか価値があると思ったためしがない。一言でいうと退屈。

 なのに、なぜ最後まで読めたのか。インタビュー記事を見て、なるほど、と思った。

 『苦役列車』は9割以上が本当の話です。ただ、実際はちょっと違いますが、この状況だったらこうするだろうなというところだけはフィクションとして入れています。貫多と一緒に日雇いのアルバイトをしている日下部は、実際にはあのままの姿かたちでは存在していません。何人かのキャラクターを寄せ集めてできたほぼ架空の人物です。

 著者は中卒で、父親が性犯罪逮捕歴があり、著者自身も暴行傷害事件で二度逮捕歴があるという、幻冬舎・見城氏がいかにも好きそうなタイプ。それでも自身の「世間的に負」なプロフィールを作品中でも、まったく隠さない。

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メモ入れは9箇所
 こういう、ウソをつかない正直なキャラは好感を持てる。本作品は、荒唐無稽な話では全くなく、事実の寄せ集めなのだった。世の小説のほとんどは、「それはない、起こりえないな」「ロジックが通ってない」→「実世界では何の足しにもならない、つまらない」で終了なのだが、本作品は9割以上事実の「私小説」ということで、圧倒的なリアリティーがあった。

 主人公・貫多と、対照的な立場の「日下部」がメインキャストなのだが、登場人物が4人も5人も出てくるとうざいから1人にまとめて日下部という人物にしているわけで、これは小説ならではの利点だと思う。ノンフィクションは一切の創作を許されない世界だが、小説では、著者が伝えたいメッセージを表現するための最短距離で、物語を作れるのだ。

 この本では、「それはねーだろ」と突っ込むところが、1つもない。ああ、そうなんだろうな、と納得させられることしきりだった。ノンフィクションが好きな人にお勧め。

 特徴をまとめると、以下。

①タイトルが抜群。『深夜特急』もそうだが、いい作品はタイトルもシンプルでいい。苦役列車ね、確かに、なるほど、って感じ。

②港湾労働者の実態を描いたジャーナリズム的な価値。『自動車絶望工場』のような潜入ルポ的な面白さがある。

③小説ならではの深い心象表現。表現やたとえがうまくて、そういうところが印象に残る。主人公(著者)の偽らざる心の深いところが描かれてる。

④登場人物が少なく、行動範囲が狭いのがいい。長編小説でありがちな「その人、どこの誰だっけ」問題が読んでいて発生しない。出てくる具体的な地名がみんなイメージできる都内なのもいい。

⑤難点は、文体が明治時代なところ。昔の本読みすぎだろ、国語の時間かよ、オマエいつの時代の人間だよ、ってずっと思ってた。.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。

 
20:48 04/15 2011 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(1141)


04/01 2011
 人生ではじめて、小説を書いて『週刊東洋経済』で発表した。シミュレーションドキュメンタリー短編小説、全6ページ、約1万字である。

 作文というのは、一番重要なのが「書き出し」で、次に重要なのが「終わり」だと思っている。最初と最後がよくないと、中身など二の次で、そもそも読まれない。読まれないものは存在価値ゼロだ。

 書き出しは「先を読みたくなるかどうか」が重要である。センスのよさも問われる。今回は、1週間くらい考えたすえに、書き出しはこうした。

 その日が注目されるのも、無理からぬことだった。2013年10月×日、毎月1度の、10年物利付国債の入札日。

 そして、書き始めて、途中からは、どうやって終わりにしようか、ずっと考え続けていた。終わりは、「示唆するもの」が含まれていて、なるほど、読んでよかった、と読者に思わせないといけない。

 終わりの場面が見えて、思いついて、よし、これでいい、と思えると、あとは早かった。それが最後の1文である。兄弟が再開し、別れる場面で小説は終わる。

 丸の内の旧本社ビルには赤い国旗がはためき、銀行名からは「四菱」の文字が消えていた。

 日本経済は復活するが、光と影の「影」の部分を示唆している。影の部分は、格差の拡大についての記述がその前にあるのだが、それに加えて終わりで言いたいのは、もちろん、自力で復活できずに中国企業の力を借り、半ば侵略されてしまった悲しさである。

 伏線として、「外圧がないと変われない」日本について主人公に前半で語らせている。日本の歴史的背景や銀行の合併にともなう社名変更など、歴史や経営の基本を理解していないレベルの人には響かないが、分かる人には染み入る。そのくらいがちょうどいい。

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 ちなみに、左記は、私が日経の入社試験で書いた作文を、家に帰って思い出しながら書いたものである。お題は「不安」で制限時間は1時間、字数は1千字。ちょうどオウム真理教のテロと阪神大震災の直後(95年)で、都知事選の年で、現在と似たご時世だった。

 これも、書き出しがいい。終わりも悪くない。その場でこれを書いたとき、僕は文才があるかもしれないな、と思ったものである。

 この試験に先立ち、今でも覚えているのは、ゼミの先輩(今は共同通信にいる吉浦さん)と就職活動のときに、よい作文とは何か、について話していたときのことだ。

 「たとえば『始まりは、ささいなことだった』なんて書き始めだったら、先を読みたくなるだろう?」

 そう言われて、確かにそうだと思い、書き始めに気を遣うようになった。僕はとても素直な人間なので、良いことはすぐに取り入れる。

 そして、就活の作文についていえば、会ってみたくなるかどうか、が重要で、そういう文の終わり方をしているか、がポイントとなる。僕が読む側だったら、とりあえずこいつは面接に呼ぶか、と今でも思うだろう。

◇加害者にだけはなりたくない
 もとから僕は、大学教授や弁護士や官僚の文章を読むたびに、そのサービス精神のなさにアタマに来ることしきりであった。こんなクズ文ばかり書いて、よく仕事の対価を得ているものだ、と今でもビックリしている。

 学生時代に課題図書を読まされると、いつも文句タラタラ(興味をそそらねーんだよ、つまんねーんだよ、へたくそなんだよ、頭悪すぎだろ…)だったので、自然と「絶対に自分が加害者になってはいけない、加害者にだけはなりたくない」という意識から、まともな文章とは何か、を考えるようになっていた。

 だから、能力が高く、読解力に優れた人は、僕と違って、難解な文章もスラスラ理解できてしまうので、自分自身も難解な文章を書くようになり、「文才」も開発されないのだと思う。

 ある部分が欠落しているからこそ、他の部分が秀でていく。何かを失うからこそ、何かを得られる。これは、人生全般にいえることだろう。

 
05:45 04/01 2011 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(2074)


03/11 2011
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1ヶ月以上も続くわけないと思うので、「誤報」の予報しとく
 今日の地震発生時は、取材を終えて丸の内(丸ビル)にいた。女性は柱にしがみついていたが、男性は普通に歩いている人が多い。女性はこういうとき、反射的に怖がるよう教育されてるのか?と思った。ようは、ぶってるな、と。最新設備のビルなのだから、丸ビル内にいれば世界一安全であることは、考えるまでもなく明らかなのに。

 今日の教訓は、「帰宅困難者」というのを実感できたことだ。

 いま思えば、最良の行動は、すぐにビルを飛び出して、とにかくタクシーを捕まえることだった。この初動に失敗した私は、ひたすら2時間歩くはめになる。

 いつもはあれほど沢山いるタクシーが都内にほとんどいない。タクシー乗り場は、20人以上の列。待っていてもほとんど来ないのだが、歩ける距離ではないために待つしかない人がいるのも理解できる。

 地下鉄も電車もみんな全線ストップが夜まで続く。バスはゲロゲロに混んでいる。電車は、ノロノロ運転でもいいから動かせばいいのに、地震のときは完全に止めてしまう、ということが分かった。ホテルも一杯だろうし、他県からたまたま都心にいた人なんて、本当に家に帰れないじゃないか、これじゃ。

 飲食店も、なぜか地震を理由に7割がたは閉店していた。べつに営業すればいいのに、そのほうがみんな助かるのに、と思った。こうなると、食料の確保すら不安だし、歩いていても、トイレを探すのすら難しい。

 結局、丸の内から麻布まで、2時間近くかけて歩いた。さらに、マンションもエレベータが予想に反して復旧しておらず、16階まで、はじめて階段を昇った。家のガスは止まっていたので、久しぶりに再起動した。予想以上に家はちらかっており、観葉植物は倒れ、土が散乱していた。まあそれでもたいしたことはない。なにしろ私はモノを持たない主義で、冷蔵庫も電子レンジも持っていないのだから。

 儲かったのは、都内のコンビニとタクシーだろう。みんな飲み物やカップめんなどを職場の人の分までまとめて買出ししていて、楽しそうにさえ見えた。会社に泊まるのだろう。多くのコンビニから飲食物が消えていた。

 丸の内の公道には「ヘルメットOL」がけっこう歩いている。防災救急セットを背負い、ヘルメットを被っているサラリーマンも散見される。会社に常備しているのだろう。なんと準備万端なことか。それに対して、私はなんと無防備なのか。

 あの光景の違和感はすごかった。サラリーマンって、そんな保険までかけて生きてるのか!という驚きである。脱サラした私には、一生に一度くるかどうかという地震に備えるために時間を使うなど、無理な相談だ。私としては、とにかく「大きく揺れたらタクシー捕まえろ」でよい。家に帰れればよいのだから、これだけですべて解決できる。今回を契機に、それを肝に銘じたい。

 
23:39 03/11 2011 | 固定リンク | コメント(1) | アクセス数(5293)


02/17 2011
 セミナーは事務局ワークが大変なのでなかなか自力ではやりきれないのだが、今回、アゴラという会社がやってくれることになり、引き受けた。3月2日18:10開場@渋谷。

 就職セミナーというと今シューカツ中の大学3年向けと思われがちだが、そんなことは全くなく、実際の対象は大学1年、2年、3年、4年、院1年、2年、留年生、第二新卒まで(27~28歳くらい)と、けっこう幅広い。

 これは、本(35歳までに読むキャリアの教科書)で書いたとおり、本質的には第二新卒時期までなら(職種も業界も変える)キャリアチェンジが可能だから、もちろん早いうちから考えているほうがよいのだが、手遅れでもなく、このセミナーを聞く意義はあるということです。

 定員53名は過去3年毎年やってる私のセミナー(毎回定員オーバー)としては最少人数。しかも学生3千円(※2月23日まで)は安い。かなり早いもの勝ちな感じです。アゴラ社は利益度外視なところがエラいなぁ。

 お申込みはこちらより。
会社説明会では聞けない本当の就活情報

 私は一番書いているほうですが、それでもやはりブログやツイッター、本では具体的に書きにくいオフレコな話というのが結構あって、やはりそういうところに物事の本質がある。セミナーは、そういうネタを話す場としてちょうどいいと思っています。

 それでは、会場にてお会いしましょう。
(※2/25満席になりました。次回開催のお知らせはメルマガの『他のメディアへの配信/MyNewsJapanからのお知らせ』にご登録いただけるとメールが流れます。)

 
01:45 02/26 2011 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(1343)



ココで働け! “企業ミシュラン”

渡邉正裕(WATANABE Masahiro)
(株)MyNewsJapan代表取締役社長/編集長/ジャーナリスト。ほぼすべての主要企業内ホワイトカラーに情報源を持つ。現役社員への取材に基づき企業の働く環境を一定基準で評価する「企業ミシュラン」を主宰。日経新聞記者、IBMのコンサルタントを経てインターネット新聞を創業、3年目に単年度黒字化。
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