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八千代銀 暴かれるパワハラ支店長の悪行 退職に追い込まれた社員が提訴、復職で和解成立
2012年3月7日に東京地裁前で配られたビラ

 地銀の八千代銀行社員の中野氏(40代前半、男性)は09年11月、パワハラで何人もの部下を辞めさせた経歴を持つS支店長のもとで係長をすることになった。それ以来、始業時間前から軍隊のような朝礼が始まり「お前なんか辞めちまえ!バカ野郎!!」などと罵倒され続け、「『次にミスをしたら自分から退職する』と明記しろ」と言われ始末書を書かされた。その後、中野氏がミスをするとSは中野氏を別屋に隔離して拷問のような取り調べをして退職願を書かせ、無理矢理、辞職させた。中野氏は地位確認などを求め東京地裁に提訴し、今年4月、和解が成立して会社復帰が決まった。事件の全容を詳報する。

【Digest】
◇朝礼で「お前のことなんか大嫌いだ!」
◇「死のうと思わなかったの?」
◇「『次にミスをしたら退職する』と書け」
◇部屋に監禁して東京地検なみに恫喝
◇「原告を正社員として雇用する」和解成立


◇朝礼で「お前のことなんか大嫌いだ!」
 今年3月7日朝9時過ぎ、筆者は、所用があって急いで東京地裁に入ろうとしたところ、入口前でビラを配っている中年の男性がいた。ビラを受け取り、歩きながらそれをながめると、「パワハラ『退職扱い』強行」という文字が目に飛び込んできた。さらにビラには、「八千代銀行」とある。

 パワハラ取材を重ねる筆者は、急いで引き返して、その男性と名刺交換した。男性は、全国金融労働組合連合会(金融労連)書記の村上敏一氏という人物。「この事件の原告にぜひ取材させて下さい」と筆者が言うと、村上氏は「今、あそこで話している人が原告の中野です」という。

 その方向に目をやると、数メートル先に、マイクを持って道行く人々に訴えている男性がいることに、初めて気づいた。しかし、所要で急いでいたため、挨拶する時間がなく、「今日は用事があるので、改めて連絡させて頂きます」といって、その場を去ることにした。

 そして数日後、名刺の連絡先の金融労連に電話をして趣旨を告げたところ、原告の中野氏が直接電話口に出た。中野氏は「今、会社側と和解協議をしている最中なので、取材に応じることはできないんです。和解協議の前だったらよかったのですが…」と言う。

 いうまでもなく和解協議は、成立する場合もあれば、決裂する場合もある。しかも受け取ったビラによれば、原告と被告の和解交渉は、あくまで会社復帰を求める原告に対し、会社側は「原告の職場復帰は認めず、解決金で清算したい」として、両者は平行線をたどっていた。

 話し合いは難航しており、このままでは決裂するのではないか。そう思った筆者は、「では、次の和解協議の期日はいつでしょうか?」と問うと、「4月13日です」というので、「ではその頃、改めて電話してみます。その時、取材が可能であれば是非お願いします」と言って、電話を切った。

 そして和解期日が過ぎ、中野氏に電話したところ、「和解は成立しました。すみませんが、取材に応じることはできなくなりました」と言う。裁判闘争の決着が着いたせいか、その声は弾んでいた。

 こういう事情で、原告への取材は叶わなかった。そこで、被告への取材と、原告の訴状や元社員の陳述書、金融労連HPに掲載の裁判活動記録などに基づき、事件の全容を調査することにした。そこで分かった「八千代銀行パワハラ事件」は、次のようなものだった。

◇朝礼で「お前のことなんか大嫌いだ!」
 中野氏(40代前半)は、1990年代前半に、地銀の「国民銀行」に入行。しかし、1999年に経営破たんして、2000年に八千代銀行に営業譲渡されたことに伴い、八千代銀に入行することになった。その後、中野氏は一貫して営業の渉外担当をした。成績は、社内全体の渉外担当者の個人表彰を2回獲得するなど、順風満帆だった。しかし、そんな中野氏の人生に、突然、凄まじい嵐が襲いかかってきた。

 それは2009年11月のこと。中野氏は当時、東京都練馬区内の赤塚支店に勤務していたが、1日付で営業係長に昇進した。だが昇進とは名ばかりで、実態は、もともと6人でやっていた係を4人に削減し、中野氏は部下3人の指導と、従来の顧客に加え、前任の係長の顧客先や、報告書作成などの事務作業も追加され、仕事量は倍以上に増えたのだった。

 さらに同日付で、S支店長が赴任してきた。それから、支店の雰囲気は一変した。

八千代銀行赤塚支店。〒179-0081東京都練馬区北町3-20-6
 S支店長は、毎朝8時30分~8時50分頃まで、ミーティングを開き始めた。(始業時間は8時45分からだが、時間外手当は無し)。ミーティングの光景は異様だったという。

 まず、S支店長とY支店長代理が、前方のイスに並んで着席し、その前に、営業担当の計12人が、2列に並んで起立。若手行員が「それでは挨拶します。おはようございます!」と掛け声をかけると、一斉に「おはようございます!!」と言う。

 声が小さいとS支店長は「元気がない!やり直し!!」と激怒。

 そのあと、Y支店長代理が司会をして、またもや「おはようございます!」と言い、皆も「おはようございます!」と絶叫。

 Yは「今日はどこで、どれだけカクトクしてこれるか、一人ずつ発表して下さい」と言い、一人ずつ報告させていき、進み具合のよくない社員がいると、S支店長は、いきなり、「ふざけるな! こないだ聞いた報告と変わってないじゃねえか!一週間何やってたんだ!」と、拳を机に叩きつけながら怒鳴ったり、「お前は言い訳しか言わない!オレはそういう奴はホントにむかつく!もうミーティングに出て来るな!今この場からいなくなっていい!!」などと罵声を浴びせるので、朝からみな、ビクビクするようになってしまった。

 中野氏を含む2人の係長(渉外担当と融資担当)には、さらにキツい言い方で、以下のような言葉を発し、部下の面前でわめき散すなどしていたという。

「お前は毎日、何しに来ているんだ!部下の管理もろくにできてねえし。うしろのグラフを見てみろ!成績も上がらねえし、今まで何をやってきたんだ!!」
「甘ったれるのもいい加減にしろ!そんなだから部下がダメになるんだろうが!」
「お前なんか辞めちまえ!」
「お前のことなんか大嫌いだ!」
「お前なんか必要ない!」
「今すぐ帰れ!」
「自分から手を挙げて辞めちまえ!(退職しろという意味)」
「お前を係長にして失敗したよ。本当に失敗した」
「お前がいると、どんどんお客が減っていく!」
「黙ってねえで、何とか言え!」「バカ野郎!!」
「酒ばっかり飲んでて、脳みそ腐ってるんじゃないのか!」
「お前には八千代の血が流れていない!!」

 さらにS支店長は、ミーティングを終えると、机の上に両足を投げ出して足を組み、のけぞって、社員の仕事ぶりを背後からジッと睨み、時々、思いだしたように、「そういえばあの件どうなった!!」と怒鳴ったりしていたというのだ。

◇「死のうと思わなかったの?」
 ちなみに、Sのパワハラは筋金入りで、これまで何人もの部下がSの餌食に遭っている。裁判資料によると、例えば前の支店でSは、係長を毎日ののしり続けた結果、その係長は次第に体調が悪化し、ある日、朝の出社時から顔色が悪く、病院に搬送されて、3週間入院。退院後も自宅療養が続き、結局、支店に復帰することなく、本部に転勤になったこともあったという。

 また、Sにパワハラを受けた元社員A氏の陳述書によると、ある時、Sとの会話で、Aは「昔から自分は要領が悪いのだと思います」と言った。すると突然、「死のうと思わなかったの?」とSは言ったという。「冗談で言うのではなく、真顔で言っていたので、この人はまともな人ではないと感じた」と言う。

 また、Sは、部下をカラオケに連れて行くこともあった。部屋に入ると、すぐさま次々に選曲していき、「この曲はお前が歌え」「次の曲はお前だ」などと命令し.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



写真上の左側が中野氏(金融労連HPより)。写真下は、東京地裁前で訴える労組の人々(同)
2012年1月13日に配られたビラ。中野氏に対するS支店長の言動が記載されている(金融労連HPより)
中野氏が書かされた退職願概要
中野氏が書かされた念書概要

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会員
異常人格と思われるS支店長は八千代銀行内ではおとがめ無しでしょうか? 上に立つ人間では無いし、銀行にとってもマイナス人材ですが、どう対応したかの続報をお願いします。