「ガールズバーで好きな子ができて金がなかった」――オープンハウス連続特殊詐欺事件、元社員2人が起訴事実認め犯行の経緯判明
出し子役のオープンハウス社員(当時)が、高齢者からだまし取ったキャッシュカードを使って現金86万7000円を引き出した千葉銀行のATM。まず残高を照会し、4分間で5回にわけて出金した(千葉県酒々井町の酒々井町役場敷地内)。 |
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- 3分割して進行中の刑事公判
- 現段階で被害は5事件450万円
- 「免職されたので…無職です」
- 会社の同僚を犯行仲間にスカウト
- のらりくらりと回答拒否を続けるオープン社
- 「記者クラブ以外には回答しない」と神奈川県警
3分割して進行中の刑事公判
オープンハウス社員2人が関与した特殊詐欺事件※は、計4人が起訴され、昨年(2020年)10月から刑事公判が東京地裁ではじまっている。犯人の4人とは、松本、小山、北野、林の各被告人(以後、敬称略)で、このうち北野・林の2被告人が、犯行当時オープンハウスの現職営業社員の地位にあったことがわかっている。
※従来「振り込め詐欺事件」と表記してきましたが、犯人が直接金を引き出す手口から、より正確に「特殊詐欺事件」と改めます。
公判は、ひとつの事件番号(東京地裁令和2年刑わ第1962号、詐欺および窃盗等事件)を付した上で、
①松本・小山法廷
②北野法廷
③林法廷
――の3つに分割されて開かれている。犯行が多数回にわたり、かつ犯行形態が「かけ子」「出し子」などの分業式をとっており、必ずしも4人全員が共謀しているとは限らないといった事情から、起訴は各被告人ごとに順次なされ、まだ全容は明らかになっていない。本稿では2021年1月3日現在までに公判で明らかになった事実をもとに報告する。
前回記事〈「オープンハウス振り込め詐欺事件」社員逮捕・起訴は2人に 保土ヶ谷営業センター元営業マンの林氏、公判で犯行認める〉(2020年11月18日)の発表時点で判明していたのは以下3件の事件だった。
(第1事件 起訴:松本・小山・林・北野)
(第2事件 起訴:松本・小山・林・北野)
(第3事件 起訴:松本・小山・林)
現段階で被害は5事件450万円
その後の公判(2020年12月3日=②北野法廷、12月17日=①松本・小山法廷、12月22日=③林法廷)で、あらたに、以下2件の犯行が明るみになった
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酒々井町危機管理室によれば、町内で起きた特殊詐欺発生件数は、2019年(1月〜12月)が4件、2020年は1月〜10月で6件と増えている。町施設内が犯行現場になった例ははじめてだという。犯行にオープンハウス社員が関与している事実や、同社が神奈川県警と協力して被害防止キャンペーンをしている事実について、町関係者はいっさい認識していなかった(町庁舎内に貼られた千葉県警のポスター)。
出し子役のオープンハウス社員(当時)が、高齢者からだまし取ったキャッシュカードを使って、短時間で6回にわけて現金97万円を引き出したセブンイレブン(取手市藤代)。出し子の報酬は8%で、コインロッカーを使って受け渡しをしたとされる。
犯行現場近くを歩く高齢者(取手市藤代)。
オープンハウス社員が関与した特殊詐欺事件の公判が続く東京地裁。
オープンハウスの住宅建築現場(都内、事件とは直接関係ありません)。
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