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都内ミシュラン星獲得のフレンチオーナーシェフに聞く、料理人のキャリア・生活・経営実態
決算書を元に、ミシュラン星付き店の実情を経営面から説明する店主。20代で渡仏、星付きレストランで修業

 東京のフランス料理店で上位1.8%(ミシュラン基準)に入る「成功した料理人」の地位に登り詰めるまで、首都圏の高校に通う西洋料理の世界に興味を抱いた学生は、どのようなキャリアを積んでいったのか。オーナーシェフのレストラン経営は、どのようなコスト構造で、成功するとどの程度の売上規模になるのか――。今回は、料理人という仕事のキャリアと生活、報酬等について、実例をもとに、そのエッセンスをお伝えしたい。「自分は、逃げようという気は一度も起きなかった。前向きな人であることが、この世界で成功する最低条件です」。ミシュランの星を獲得した料理人に、裏も表も、リアルな実情を聞いた。

【Digest】
◇「コントロールが来た!隠れろ!」
◇王道は調理学校→ホテル→国内外修業
◇大卒社会人出身者もいる調理専門学校
◇調理学校のネットワークで移籍、渡仏
◇セルティフィカは店格と経験年数で
◇自動化できる工程はあるのか
◇フレンチはサイゼリヤ化するか
◇「試合前のアスリートのような高揚感」
◇ブラック労働の日仏比較
◇「フランスのほうが気合入ってる人多い」
◇オーナーシェフ1日のタイムスケジュール
◇精神的ジレンマはオーナーになれば少ない
◇「1日8時間」で出来上がる料理なんてない
◇成功と失敗を分けるもの
◇22時閉店×25日で100万、1か月186万の補償
◇見習いは技能実習生並み賃金
◇日仏料理人を育てる労働法無視の「修業」
◇「理不尽をバネに頑張れ」理論VS労基法
◇フランス帰り、雇われ料理長の給料
◇開業の経緯「プロジェクトX」
◇独立後の経営収支、月商400万円へ
◇原価率35%でいい食材使える
◇一休、ぐるナビ…「手数料高い」
◇料理人の世界で生き残れる確率


◇修業はモグリの不法就労「コントロールが来た!隠れろ!」
 本場・フランスの星つきの店で修業していたときの話だ。

 「ポリスに会ったら、身分証明としてパスポートを見せれば大丈夫だから、常に持ち歩いていろ、と先輩達からは言われていました。危なかったのは、一度だけ。2軒目で働いていた時のことです」

 日本人がもう1人働いていて、2人に仕込み仕事を任せてくれ、シェフは午前11時にやってくる店だった。

 「『コントロールが来た!隠れろ!』と出勤してきたシェフに言われたんです。すぐに物置に2人で隠れて、小一時間ほど息をひそめました。日本でいう、入管や労基署の職員が5人もやって来て、建物の入り口、調理場の入り口を、しばらく見張っていたそうです」

 この日は捕まらずに済んだが、またいつ踏み込まれるかわからない。

 「大きい店でたくさん人を使っていたので、シェフによると、『辞めた人が垂れ込んだのかもしれない、また来たら危ないから、辞めてくれ』と。それで、最初の店のシェフに電話して、次の店を紹介してもらいました」

 フランスはじめ欧州は、若年層を中心に失業率が高く、政治問題化しており、自国民の雇用を奪う外国人の労働者ビザは、取得が難しい。昨今では、シリア難民問題もあって、ますます外国人の受け入れについては国民の眼が厳しくなっている。

 「修業に行く若手は、みんなモグリで、不法就労が前提でした。日本料理店なら取れるのですが、フランス料理店で正式に働くためのビザをとるのは、フランス人の雇用を奪うので、ほとんど無理。だから、僕ら世代は、ずっとモグリでした」

 不法就労者を雇ったことがバレたら、店の風評やブランド力に傷がついて星が剥奪される理由にもなりそうだが、意外におおらかなのは、民主革命の国・フランスらしさだろう。雇う側にとっても、労働者側に不法就労という「弱み」があるほうが、使いやすい(文句を言えず安くコキ使える)、というメリットがあるのかもしれない。

 現地では、どのような経緯で採用され、条件はどうなるのか。

 「フランスは、有名店だと、応募が殺到します。慣習として、この世界で修業したい人は、現地に行ってから、フランス語で手紙を書くんです。給料はいくらほしい、給料少ないなら食べるものと住む場所がほしい、といった希望する条件面も書きます。だいたい、寮を持っていますから。そうすると、採用でも不採用でも、手紙を必ず返してくれます」

 こうした修業に入るリクルーティングのプロセスからも、長い歴史と伝統・文化を感じることができる。

 「4軒に手紙を出して全部ダメだったこともありました。コネがある場合は、その人の紹介で面接に行きます。自分は、日本で世話になったシェフの紹介があったので、フランス語も全然できませんでしたが、最初から何とか修業先が見つかりました」

 紹介者の信用によって、採用されやすくなる。普通の企業が社員を採用するのと同じだ。違うのは、労働条件である。

 「有名店は、無給でも働きたい人が多いから、『ウチは無給なんだけど』って堂々と言ってくる店も多いんです.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



フランスの賃金水準は、21世紀に入って日本を逆転。料理人の賃金相場は…
ある年の損益計算書。食材費は33%。ミシュランの星がつくと、さすがに役員報酬もこれだけ計上できる。
同年度のバランスシート。借入金も売上の3分の1以下。優良企業といえる。

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