任天堂、ソニー、そしてwagamama
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レスリングやサッカーが盛んな中東イスラム圏ではいかにもヒットしそうな任天堂WiiFit。 |
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- 「わがまま」なるラーメン店の違和感
- スーパーも完全に遊牧スタイル
専門店が約400店、駐車場は2500台。船橋の「ららぽーとTOKYO-BAY」が540店、駐車場8,300台だそうだから、それにも及ばない。確かにデカいには違いないが。
このショッピングセンターを一通り回って改めて思ったことは、日本製のモノが、ソニーと任天堂くらいしか見あたらない、ということだ。単独でショップが出ているのは、なんとソニー1社だけだった。
400店もあれば、世界第2の経済大国、しかも輸出大国である日本なのだから、もう少しニッポンブランドが進出してきても良さそうなものだが、やはり日本のグローバル競争力というのは、ゲームと電化製品に限られるのであって、アパレルについては欧米に歯が立たないのだ、と実感する。
米国のブランド「クイックシルバー」でシャツを買おうとしたが、デザインがイマイチでやめた。ドイツのブランド「C&A」など、安かろう悪かろうな印象でとても買う気が起きない。これならユニクロが出てくれば圧勝間違いなしだろう、と思った。日本と同じ価格で売れれば十分、競争力がある。
ゲーム売り場での「Wii」と「プレステ」の支配力はすごかった。ほぼ独占。ゲームといえばイコール日本、という感じだ。なるほど、外国人がアキバを目指すのも分かる気がした。
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中国人が起業した「wagamama」。なるほど中途半端に日本っぽい。![]() |
「わがまま」なるラーメン店の違和感
ほかにも、LEVENT駅直結の「METROCITY」(メトロシテイ)と「KANYON」(カンヨン)という新興ショッピングセンターに、何度か足を運んだ。
KANYONは、福岡の「キャナルシティ博多」みたいな複合商業施設で、Sの字になっており、真ん中に水が流れている。普通にバナリパやZARA、ラコステなどが入っている。アパレル分野のグローバルブランドの価格は日本円換算にすると日本で買うのと同じくらいで、地元ブランドと思われるものは、ユニクロほどの価格だ(質はユニクロのほうがずっと上だと思う)。
「WAGAMAMA」というnoodle barがテナントとして入っていて、メニューを見るとアサヒビールや枝豆があるから日本資本かと思いきや、調べてみると、1992年に英ロンドン在住の中国人が創業したチェーン店だった。 英国に40店超もあり世界中に20店以上あるそうだ。なるほど、食に鈍感ぽいイギリスなら、というメニューである。
従業員は「TEAMワガママ」とプリントされたTシャツを着ている。餃子や枝豆、サラダ、シーフードラーメンとオレンジジュースで、8%税込44TR(2700円)。サラダはまあまあ。シーフードは切り身が2つも入っていて、無駄に量が多かった。
この地で枝豆とビール、というのはいいのだが、やはりこれは、日本人にやってほしかった。中途半端に日本っぽくて紛らわしい。「わがまま」という日本語など日本人しか知らないから、これが日本語だと思うのも日本人だけだとは思うが…。
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巣つきの蜂蜜はおいしいのだが、甘すぎて多量に食べると頭痛がする![]() |
現地で食べたもので「これはおいしい」と特別思ったものは、旅を通して特になかった。ヨーグルトドリンク「アイラン」、ビール「EFES」と、巣付きの濃厚蜂蜜くらい、だろうか。途中からは、完全に食わず嫌いになり、マクドナルドを多用するに至った。
スーパーも完全に遊牧スタイル
ジェバーヒルとメトロシティの地下には、MIGROS(ミグロス)というトルコ最大のスーパーチェーンが入っており、帰りに寄って夜食を買っていた。といっても、果物や加工菓子、ジュースくらいである。
果物については、普通においしかった。スイカやサクランボ(アメリカンチェリー)は、日本と全く同じ味で、値段が安い。ただ、桃などは野生のまま品種改良していない模様で小さく、日本の高度な農業技術は、もっと輸出できないものか、と考えてしまった。
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ヨーグルト、チーズ、ソーセージの遊牧民3点セット。いずれもデカい![]() |
その国の食の特徴は、スーパーに凝縮されると思う。日本と比べて際立つのは、小さいバケツ並みのヨーグルト、バカでかいチーズ、そしてソーセージ。まさに遊牧民族出身らしくて、分かりやすい。そして、魚売り場の控えめなことといったらない。ショーケース1個に氷を敷き詰め、その上に10種類の魚が丸ごと乗せてあるだけ、というチープさは、寿司屋1店分の在庫よりバラエティーが劣る。都市の真ん中を海峡が通り、魚貝類には困らないはずなのに、なんともったいない国だろう。
民族の食文化というのはなかなか変わらないものなのだな、と実感した。トルコ料理が世界3大料理の1つ(ほかはフランスと中国)だという、プライドによるものなのか。それに比べると、日本の何でも受け入れてしまう節操のなさこそ、驚くべきなのかもしれない。宗教も何でもアリ、料理も何でもアリ。いいものは恥も外聞もプライドもなく、何でも取り入れてしまう日本。もはや「食のウィンブルドン」とでもいうべき状況である。
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