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続・隔離部屋のトヨタ系社員は語る 社内に出現した“動物の檻”

情報提供
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緑のテントから見える白い部分が“隔離部屋”。出入り口は写真に示されている部分のみ。この中で作業を命じられたという。
 トヨタ車の部品などを製造するファインシンターの社員・黒崎真人さん(仮名・37歳)は、同じ職場内で勤務する障害者2人が違法に最低賃金以下で雇用されたことや、危険な作業現場の改善などを社内や労基署で訴えてきた。新組合のATU全トヨタ労働組合に加盟した数日後から、作業現場に不自然な状態で置かれた猫の糞、仕事で使う箱に鳥の死骸と生きたドブネズミが入るなどの不可解な事件が連続して起きたという。
Digest
  • 「上司ともめたから異動させる」と一方的通告
  • 「黒崎とは関わるな」と工場の全従業員に指令
  • 闘う組合加入直後、鳥の死骸とドブネズミ事件
  • 隔離された“動物の檻・見世物小屋”に入れられても「私は闘う」

「上司ともめたから異動させる」と一方的通告

 トヨタ自動車の部品などを製造する㈱ファインシンター 社員の黒崎真人さん(仮名・37歳)は、いわゆる「モノ言う社員」である。

今まで黒崎さんは、高温炉での危険なメンテナンス作業を改めるように企業内労働組合や会社に対して改善を再三にわたって要求してきた。夏期には室温40℃超え湿度70%を超える熱中症の危険がある作業場の改善も求めた。また、障害者を違法に最低賃金以下で働かせていた不正を是正させた実績もある。

 それと並行して、会社側からのいやがらせが続いていた、と黒崎さんは言う。前回の記事でもふれたとおり、会社とぎくしゃくした関係が続く中で2007年6月にタイヤ事件 が起こった。工場敷地内の駐車場に停めてあった通勤車で黒崎さんが帰宅途中に異変を感じ、調べるとタイヤ4本全部にビスなどが刺さっていた事件だ。その後の黒崎さんの状況を報告しよう。

 転機が訪れたのは、07年12月14日に勤務時間変更指示を受けたこと。

「『来年(08年)1月から交替勤務ではなく常勤(常昼勤務)でやってもらいたい。人が多いから減らせと上から言われている』と直属の上司に言われたのです。理由について色々聞いていくと、『お前はAと揉めていただろう。だから常勤に変わってもらうことになった』と言われたのです。

 これは異動の合理的理由にはならない。(Aと揉めたというのなら)なぜ私だけにペナルティーを課すのか・・・」

勤務時間帯の変更を命じた上司とA氏は、これまで一緒になって嫌がらせをしてきた当事者である、と黒崎さんは言う。

 

「勤務時間変更について、納得が出来ないので工場長や副工場長と面談し異議を唱えました。するとすぐに転勤の話を切り出してきて、『班長や係長になりたくないか。山科工場や川越工場への人材交流だ』と勧めてくるではありませんか。これはやはり不当な目的がある人事だと感じました。異動(勤務時間帯変更)について納得のいく説明はありませんでした」

こうして08年1月から異動(交替勤務から常昼勤へ)となった。

「このころからQCサークルなどのカイゼン活動に、一切参加させられなくなりました。常昼勤務の22係のメンバー全員が入れ替えられたのです。私を参加させないためでしょう。仕事上必要な作業着や安全靴を注文しても私のところへは、なかなか配給されない。私より後に注文した従業員に早く支給されます。作業に必要な箱や棚などの備品の注文でも同じでした。

それから、安全講習の一環として社内資格を取得するためにOJT(仕事の教育)がありました。他の社員は班長の指示によって定時内に練習できます。しかし私だけ練習することを許されず、『定時外に練習しろ、但し残業はつけないように』と指示されたこともありました。

あるとき他の社員に『こんなに嫌がらせにあって、よく耐えられるね』と言われたことがあるくらいです。

私は上司にも意見を言いますが、決して反抗的にしているわけではありません。改善提案をして安全で作業しやすい職場にしようと工夫して仕事に取り組んでいます。改善作業はもちろん会社でやりますが、家に帰ってからは書類を書いたりしてきました。業務上のことであっても残業の申告などしていません」

「黒崎とは関わるな」と工場の全従業員に指令

「納得出来ない理由での勤務時間変更問題の改善を申入れようと、ファインシンター労働組合執行部委員長にも訴えました。ところが『会社の言うことが聞けないなら辞めるしかない』『裁判するなら、もうこの会社にいられなくなるぞ』と言われ、対応を拒まれました。

しかたがないので、不当な異動や嫌がらせやパワハラについて愛知労働局長に斡旋を申請しました。08年の7月のことです。けれども会社は斡旋を拒否し、私は翌月に初めて弁護士に相談したのです。

ところが翌09年3月5日に、弁護士に依頼したことを伝えると、また異動命令です。同じ部署に所属しながら、取引先から返却されてくる製品運搬用の通い箱の清掃をする部門(箱洗浄工程)に異動させられたのです(3月23日から洗浄の仕事)。他の工場から離れ独立した大型テントに洗浄場所があります。

この部署で障害者の山崎哲男君(仮名)に出会い、許可なく最低賃金以下で働かされていたのを是正させることができました。

しかし箱洗浄工程で働いていたさなかの4月24日、仕事の事で理不尽な理由で言いがかりをつけられたため抗議すると、上司から胸ぐらを掴まれ指を突き立てられ、胸の辺りを強く突かれる暴力行為も受けました。

労働審判申し立て(2009年3月26日)をして以降、いっそう私に対する風当たりが強くなりましたが、5月7日に起きたことは忘れられません。その日は

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(上)2009年7月21日朝、白い紙クズが二つ落ちている位置に猫の糞が落ちていた。あまりにも不可解な現象がおきるために事後(8月17日)に黒崎さんが再現として撮影した。(下)2009年7月22日朝撮影。取引先から戻された箱は10段くらいに積んであり、異臭を感じて調べたところ、下から3段目の箱に鳥の死骸が入っていた。

(上)2009年7月31日朝。生きたドブネズミが業務で取り扱う箱に入っていた。(下)2009年7月31日。取引先と工場を往復させる“通い箱”に大量の水が入っていたと上司から指摘された。黒崎さんが作業で取り扱う箱であり、前日に取引先からクレームが寄せられた。箱は屋根のあるとこに保管されているものだという。

(上)2009年11月23日にできた小部屋。窓は開かず、扉もないため、撮影している側には一切出入りできない。つまり他の社員と接触できない。ここにには屋外から直接出入りする。なお、2010年になって黒崎さんを元の場所に異動させてからは、会社はドアを取りつけたという。ATU(全トヨタ労働組合)との団体交渉(11月30日)では「会社としては、職場の環境対策として箱洗浄機に間仕切りつけてエアコンを設置し、換気扇も付けた。区切ったほうが空調設備が効く」と会社は解答している。(下)工場敷地図。

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tataki2010/03/18 01:54

仲間の待遇改善のためにたちあがった一社員が受けた仕打ち。文面ですら直視できないほどのいやがらせ内容の下劣さ。嗚呼、社畜根性…

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I112010/03/17 20:01

「異臭を感じて調べたところ下から3段目の箱に鳥の死骸が入っていた」「生きたドブネズミが業務で取り扱う箱に入っていた」こういう会社をブラック企業と言わずにどこをブラック企業と言うのか。

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