監査法人トーマツ「このままでは立ち行かなくなる」
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A 優良企業 【資格型】 (仕事4.0、生活4.0、対価4.8) |
- Digest
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- このままでは立ち行かなくなる
- 「運用」で35%が落とされたマネージャー試験
- 初任給も年80万円ダウン
- 監査法人クルーザー保有の時代
- A、B、Cグループに分かれる国内監査
- キャリア関係なく全員S1からスタート
- 仕事の面白みは主任から
- 「前はいいって言ったじゃないか」
- 200人中4~5人しか辞めない
- 忘年会で出し物をやるカルチャー
このままでは立ち行かなくなる
トーマツは内部統制報告制度(=J-SOX、2009年3月期決算から適用)の準備対応をあてこんで2007年には870人の新人を採用したが、既にJ-SOX需要は一巡。リーマンショック後の不況で仕事量も思ったより増えなかった。結果、トーマツの2009年9月期決算は、売上は微増だったが、経常利益が前年比70%も減って12億9千万円にとどまった。人件費の伸びに売上高が追いつかなかった。
2015年の強制適用が見込まれるIFRS(国際会計基準)に向けたコンサル需要などで稼働率は上がっていくのだろうか。
「この状況が、まだまだ続くでしょう。いまIFRSのために採っても、SS(シニアスタッフ)以上でないと戦力にならないから、育成が間に合わない。そうかといって、J-SOX対応で採った3年目くらいの人は、大量採用でレベルが低い。アホばかりで使えません。仕事もないから、あの一等地に何百人と囲って、ネットサーフィンさせたり、IFRSのイーラーニングとかをやらせてる。このままだと赤字転落しますし、立ち行かなくなる」(中堅社員)
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トーマツのキャリアパスと報酬![]() |
トーマツの昇格の仕組みと報酬水準は右記図の通り。
スタッフ(S)1→S2→S3→S4→シニアスタッフ(SS)1→SS2→SS3→マネージャー→シニアマネージャーと上がっていく。S1~マネージャーまでは、1年で1ランクずつ上がると、最速8年目で到達する。だが、870人も採用した2007年採用組(現在S3)を筆頭に、S2、S3のデキがマネージャークラスから見ると悪く、このまま全員を昇格させていたら給与負担ばかりが増えてしまう。
トーマツは本社を港区芝浦に置いているが、これは本部機能だけ。実際に現場で動く会計士たちは、八重洲の「丸の内PCPビル」(6フロアに入居)と丸の内の「新東京ビルディング」という超一等地のオフィスに集められている。オフィスには通常のヒラ机のほかブース席もあるが、人は増えてもクライアント数は増えていない。「朝10時には満席なので、席にあぶれたシニアマネージャーやマネージャーが休憩室やリフレッシュルームで座っているほどです」(中堅社員)
昨年から、階ごとに、配布する社員用ケータイストラップの色を変えた。各自、割り当てられた階のフロアを利用しているかをチェックするためだという。アドミ担当のスタッフが、出欠をチェックしている。だが本来、クライアント先で仕事をしていなければいけない会計士を都心の一等地で遊ばせている状況では、確かに会社は立ち行かなくなる。
「運用」で35%が落とされたマネージャー試験
金融庁の方針で会計士資格を持つ者も増え、特別な資格ではなくなってきた。大量採用した会計士を、年次主義で全員昇格させていくのは無理がある。トーマツは今後、どうなってゆくのか。
現状では、5年目にSSに昇格する。ここで落ちるのは、今でも2割弱だけだ。次のハードルがマネージャー昇格試験。これに合格して最速8年目でマネージャーになれる人が、これまでは同期で7~8割を占めていたが、去年は、35%の人が落とされたという。
「運用です。
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監査法人トーマツ(東京・港)は、所属する公認会計士などを対象に440人の早期希望退職者を募集する。金融危機後の景気悪化や新規上場企業の減少が響いて監査報酬収入が低迷、2010年9月期は経常赤字に転落していた。収益改善に向けコストを圧縮する。(2011/7/12日経)
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