「What a funny life!トヨタは現代社会では異質」仏人ジャーナリストに聞く
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レナ・モージェさん |
--豊田市はどうでしたか?
「難しい。取材が難しかった。他の国では街角で話を聞くのはもっと簡単なのに、豊田市の人々はなかなか口を開いていただけない。そこはフランス国内とも違う。トヨタ自動車にも何回も取材申し込みをしたが、ダメだった」
--どうしてトヨタを取材しようと思ったんでしょう?
「トヨタはシンボルの存在。アジアのなかで、日本は経済的に落ち目で、中国に抜かれつつあるが、トヨタが下降線を辿っている問題は、下降線を辿る日本の姿とダブる。トヨタを伝えることは、日本のメタファーだと思ったのです」
--私もその通りだと思う。トヨタには戦後日本の経済的成功と闇の部分が凝縮されている。フランスでのトヨタの評判は?
「フランスのトヨタのイメージは、クローズド、バッドコミュニケーション。広報情報が少ない。現代社会では異質。友人がリベラシオンの日本の特派員をやっていますが、トヨタ取材のアサインはやりずらい、と。フランスのほうが自由はあります。ストもあったし、不当解雇によるトラブルが表面化したり。トヨタフランスのマネジメントのほうが緩やかです」
--違いの原因は。国民性に合わせているのか。
「フランスは週35時間労働で、それ以上働かせることは認められません。日勤→夜勤に切り替える際もタイムラグを置かないといけない。法律が日本と違う」
--過労死はない?
「ないです。十分な休暇がありますから。週35時間労働のほかに、年間で6週間の休みもあります」
--トヨタで働く人たちの話を聞いて、フランスとの違いは何だと感じたか?
「フランスのほうが失業対策などは充実していますが、工場が中国などに移って仕事自体が減っているため、そのシステムも追いつかなくなっています。だから、日仏のギャップは小さくなっている。トヨタの人は、トヨタで働くことに誇りを持っていると感じました。フランスでは、ただの仕事です」
--豊田の街の印象は?
「人がいない
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2010年の記事。
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読者コメント
子会社に勤務していますが、本体もさることながら、子会社や関連会社の取材もいかがでしょうか。
日本は経済的に落ち目。自動車業界は斜陽産業。そんな盲目な報道姿勢では、フランス国民にメリットがなかろう。
日本全国の企業HPを見ると、広く共通している傾向にウンザリ・・・。クローズド。バッドコミュニケーション。広報情報が少ない。ホンネとタテマエ。企業秘密。外国語に適応しない。
まったく、すばらしい。ここでしか読めない記事ですよ。あまりほめると、やらせだと思われるかもしれませんが。
昔労働貴族の日産塩路一郎がいました。今はトヨタ労組の労働貴族の直嶋経産大臣。
トヨタ労組から秘書給料支出、顧問料も直嶋は貰っています。しかも御用組合で、経産大臣が、一私企業の利益にかかわっています。
自分の事だけを中心に考えるトヨタは、普遍的な発想が低い。郵政改革?で埼玉越谷郵便局などで頭の悪いトヨタ式を押し付け大混乱。普遍的な価値があまり無いトヨタ。衰退していくでしょう。
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