「島田司会者」ってだれ?
TBS「島田司会者」に違和感を感じた人は多いはず(ニュース23より) |
島田紳助氏が11月4日に書類送検されて以降も「さん」づけで報道している日本テレビに聞いてみた。代表に電話すると、報道局に回された。
--傷害容疑で書類送検された紳助は、なぜ「島田容疑者」ではないのですか?容疑者とみなす基準を教えてほしいのですが?
「基準?」
--逮捕されると普通、『○○容疑者』と呼ばれますよね。
「そうです」
--逮捕されない場合でも、起訴された人を『容疑者』と呼ぶ時と、そうでない時があるのはなぜでしょうか?
「その人が疑わしいか、疑わしくないかということを判断した上で決めるようです」
つまり、逮捕された時には「容疑者」として報道し、それ以外の時は「その人が疑わしいかどうか」を判断基準とするのだという。島田紳助については「疑わしくない」と判断したということになる。
しかし、SMAPの稲垣吾郎氏が2001年8月に道路交通法違反と公務執行妨害容疑で逮捕された際には、「稲垣メンバー」と報道されていた。逮捕されているのに、破格の扱いであった。
一方、紳助の書類送検以降、民放キー局では唯一「容疑者」扱いしているフジテレビにも聞いてみたが、容疑者の基準の有無やその内容については「お話しできない」とのことであった。
「疑わしいか」「疑わしくないのか」という判断は主観的で曖昧だが、そうした基準によって決められた「島田紳助さん」と「島田紳助容疑者」では、視聴者に与える印象がまったく異なる。レギュラー番組の多さが「容疑者」の基準の一つとなっていることは、容易に想像できる。
《在京キー局の呼び方(2004/11/4書類送検直後)とレギュラー番組一覧》NHK「島田紳助所属タレント」 |
■日本テレビ系:島田紳助さん
「行列のできる法律相談所」
「謎を解け!まさかのミステリー」
「キスだけじゃイヤッ! 」(よみうりテレビ)
「松紳」
■TBS系:島田紳助司会者「世界バリバリ☆バリュー」(毎日放送)
■フジテレビ系:島田紳助容疑者「クイズ!ヘキサゴン」
■テレビ朝日系:島田紳助司会者「クイズ!紳助くん」(朝日放送)
■テレビ東京系:島田伸助司会者「開運!なんでも鑑定団」
なお、共同通信と時事通信は「島田タレント」、朝日新聞は「見出しはさん付け、本文は島田容疑者」、毎日新聞・日経新聞は「島田容疑者」であった。
なぜ「ジョージ・ブッシュ容疑者」ではないのか (by編集部)
これらは、「容疑者」という概念が、法律と関係なく、マスコミの恣意で作られたものであり、しかもその基準が曖昧なことに起因する。
捜査機関から犯罪の嫌疑を受け、公訴の提起(起訴)を受けていない者を、一般的に「被疑者」という。さらに公訴が提起(起訴)されると「被告人」となる。
新聞やテレビでは、起訴されると「被告」と呼ばれる。やっかいなのは、まだ起訴されてはいないが、犯罪の疑いがある場合である。1990年までは呼び捨てが主流であったのだが、犯人扱いするのはおかしいということで、逮捕・書類送検された人を「容疑者」と呼ぶことが多くなった。
毎日新聞 によれば「他紙に先駆けて89年11月から、逮捕された人物の呼び捨て報道をやめ、『容疑者』の呼称をつけています」という。しかし、ここでいう容疑というのも、恣意的なものであることを読者は理解しなければならない。下記は、朝日新聞である。
---国際テロ組織アルカイダの指導者について、これまで「オサマ・ビンラディン氏」と表記してきましたが、本人が01年9月11日の米国同時多発テロを自らの犯行と認める声明を出したので、「オサマ・ビンラディン容疑者」に変更します。(2004/10/30 asahi.com)
---
この文面を見る限り、本人が容疑を認めたので「容疑者」という表記に変えたということになる。しかし、容疑のもとになっている法律は、どこの法律なのだろうか。
イスラム法にもとづくと、ジョージ・ブッシュはイラクの人たちへの誤爆や殺りくを認めているのだから、明らかに容疑者になるだろう。でも、朝日は「大統領」と呼ぶ。読者は、マスコミの恣意にだまされることなく、自分で判断しなければならない。
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読者コメント
2011年(平成23年)8月23日午後10時記者会見し引退を発表。
芸能人としての価値があるから早く復帰ができる。それを株主総会で問い糾したら他の株主からたたかれるのは必至。稼ぎ頭なんだから。
暴行傷害の犯罪者、人権蹂躙、名誉毀損の張本人がなぜ、こんなに早く、芸能界に復帰できるのか?吉本興業の株主総会で問い糾してみたい。
余談ではあるが,民事訴訟では訴えた側を「原告」,訴えられた側が「被告」となる。刑事訴訟では法律では「被告人」であるが,俗に「被告」と呼ばれることがマスメディアを中心に多くなってしまっている。そのため,民事訴訟で「被告」と呼ばれることに嫌悪感を感じる民事訴訟当事者がいるそうだ。
私もこの記事を読んで「稲垣メンバー」を思い出しました。肩書きとしての「メンバー」って何? と不思議だったのですが、「容疑者」の代わりだったのですね。
マスメディアは未だに「筆誅を加える」という思想が抜けていないということですな。
マスコミは、社会的責任で飯を食っているのではないということですね。
まあ、マスコミも「容疑者」とは呼べないよねー。でも、きづかなかったよ。そうえば、違和感だけは感じてたんだけどね、特に「稲垣メンバー」ってでてたときなんて。
そりゃアメリカの法律でしょ。日本にだって国外犯処罰規定だってあるし。それと法治国家の明文法とイスラム法を比べるのは無意味。
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